「コーオプ演習Ⅰ」中間発表(2019)(江頭教授)
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本学工学部の特徴の一つ、コーオプ教育。その最初の授業と位置づけられるのが1年生後期の授業「コーオプ演習Ⅰ」です。授業内容は最新の工学・技術的トピックスについて調査し、発表すること。グループワークを中心とした授業で、賛否のわかれる技術上の課題やサステイナブル社会に関連する新技術などを対象として調査を行い、調査結果に基づいたディスカッションの内容を発表します。
先日、この「コーオプ演習Ⅰ」の中間発表に参加してきました。
本学科の1年生全員が必修の授業で、5~6人のチームにわかれると1チーム約10分の発表では一会場では収まりません。私の参加した会場では8チームの発表を聞くことができました。
今回は「あなたが日本国の総理大臣だとして、マイクロプラスチック問題にどのように取り組みますか」という設問でした。
東京工科大学の応用化学科はエンジニアを養成する機関で、当然ながら政治家を、特に総理大臣を育成することがミッションではありません。でも、一つ高いレベルから問題点と解決策について考えてみる、という切っ掛け作りだと考えるとこの問いかけにも納得です。
さて、発表の内容について。発表の前半、現状の問題点の整理はどの班もほぼ共通していたと思います。その一方で解決方法の提案はいろいろ。個別の技術について深掘りした班もありますし、あっと驚く新提案をしてくれた班もありました。
そんな中で私が注目したのは「総理大臣だとしたら」という視点にこだわった発表です。マイクロプラスチックの問題を解決するにはさらなる技術開発が必要だ。そのためには研究者を増やす必要がある。従って、大学生に奨学金を出しましょう。というのです。質疑応答では他班の学生からの「技術者や研究者になるのは主に工学系の学生では」という指摘を受けて、工学系の学生に奨学金を出す、というはなしに。
うーん、若干自分達に対する利益誘導になっている気もしますが、それだけ自分達が社会に貢献する人間になるのだと自覚しているのだ、とここはポジティブに受け取っておきましょう。
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