2019年は台風大型化始まりの年?(江頭教授)
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確か大学院生だったころの話だと思います。研究室で「自分は科学者」と名乗るかどうか、という話題になりました。私が「化学工学の研究者とはいえるけれど科学者とは言いにくい気がします」と言うと先生が「アメリカなどでは意外とカジュアルに自分のことを Scientist と言うものだよ」と教えてくれました。
医者だったら免許があって国が認定された人が「医者」ですよね。でも「科学者」という名称には対応する資格というものはありません。大学の教員は理系なら「科学者」でしょうか。でも企業の研究員でもノーベル賞の吉野先生が「科学者でない」という人はいないですよね。極論すると「自分は科学者だ」という人が科学者だ、というのが一番妥当な答えなのかもしれません。
そんないい加減なことでよいのでしょうか?
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今日(28日)の八王子キャンパスにはほとんど人影がありません。そうです、八王子キャンパスは本日からお休みになっているのです。
実は授業はもっと前、12月24日に授業は終了しています。授業がないとキャンパスの人数はぐっと少なくなるのですが、それでも私たち教員や研究室の学生諸君(そろそろ卒業論文の締め切りが気になってきているのでしょうか)は大学に来ていました。学内の一部の食堂、コンビニも営業を続けていましたし、それなりの活気があったのですが、今日はずっと静かになっています。
長期の休みには大学の自家発電施設の点検のため、ときどき計画的な停電があります。停電が許されない実験施設のために発電機が運ばれてくるのですが、今回は冬休み前の週末の休みに実施。今日は発電機も片付いていました。
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おっと、今回のネタはスターウォーズについてですがただいま絶賛上映中の「スカイウォーカーの夜明け」の話ではありません。先日テレビ放送もされた前作、スターウォーズエピソード8のお話です。
この映画の評価とか好き嫌いのお話はさておいて私としてはこの映画、どうにも変なお話だと思うのですすが、その違和感について「時定数」という観点から説明したいと思うのです。
まず「時定数」について少し触れておきましょう。厳密な定義はさておき「何かの現象が起こる時間を代表する定数」といっておけば良いでしょうか。例えば一次反応(反応速度が原料の濃度に比例する化学反応)では反応が進んで原料濃度が減るほど反応速度が遅くなり、いつまで経っても原料濃度は0になりません。ですから、反応の始まりはさておき、反応の終わりを単純に決めることはできませんが、例えば原料濃度が開始時の半分になるまでの時間をみれば早い反応、遅い反応を区別することができます。(これは「半減期」と言いますが、広い意味では時定数の一種です。)
ポイントは早い時定数の反応と遅い時定数の反応が複合的に起こる場合、その時定数が大きく異なっていれば「早い反応を考えるときには遅い反応は止まっているとみなして良い」逆に「遅い反応を考えるときには早い反応は常に平衡に到達しているとみなして良い」ということです。大きく違う時定数の現象は相互に作用しないとみなすことで簡単に取り扱うことができるのです。
さて、「スターウォーズ 最後のジェダイ」について。
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えっ!もう?
いえいえ、よく見てください。2019「年度」ではなくて2019「年」となっているでしょう。年内の授業は昨日(2019年12月24日)で終了。来週から年明けまで、2週間ほど授業が休みになる、ということです。(ただし、大学院や一部クォーター製の授業は25日まで行われます。)
かく言う私も「サステイナブル工学プロジェクト演習」が2019年最後の授業となりました。実は、これが第12回の授業で、例年より大幅に遅れているのです。本年度、火曜日はいろいろな事情で授業が中止となったため火曜の授業は遅れています。新年に入ってさらに3回授業を行うことになるのです。
授業も80%終了してあと3回。試験前に一息つけるお休み、というのは学生さんにはありがたいのでは。実は我々教員にとってもありがたい小休止です。
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昨日、12月22日の日曜日には忘年会が開かれました。
このブログで忘年会と言えば応用化学科の忘年会、あるいは工学部の忘年会、とお思いでしょうか。実は、今回の忘年会は学校法人の片柳学園の忘年会です。
東京工科大学は片柳学園に所属しています。片柳学園には他にも日本工学院専門学校も所属していますから、我々が所属する八王子キャンパスは日本工学院専門学校と一緒に利用しています。また、我々工学部応用化学科の研究室がある片柳研究棟には産官学共同の研究機関である片柳研究所も含まれています。さらに、蒲田キャンパスの東京工科大学、日本工学院専門学校も片柳学園に所属しています。(今回の理事長挨拶で披露された数字ですが東京工科大学を含む片柳学園の学生数は2万人を越えるそうです。)
さて、これだけ大所帯の忘年会ですから会場もそれなりの広さが必要です。写真の手前に見えるのが会場になっているザ・プリンス パークタワー東京。後ろに見えるのは東京タワーです。
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トマトは野菜か果物か。子どもの頃の私はがそう聞かれたのなら、まず間違いなく「野菜!」と答えていたと思います。だって甘くないもん。
バナナは青いうちに収穫して黄色く熟成させてから販売する、という話を紹介したのですがトマトも昔は青いうちに収穫されていた様です。残念なことに青いトマトは収穫後に赤い色になっても大して甘みが出ません。とはいえ酸っぱい訳でもない。なんとも変な味で、子ども時代の私にとってトマトは嫌いな野菜のトップスリーには入るものでした。
ところがあるとき(私が小学校の低学年くらいだと思います)父親が市民農園を借りてトマトを育ててちゃんと熟成した採れたてのトマトを食べさせてくれたのです。これは甘くておいしい。これなら果物というのもあり。これ本当にトマトなの、というほどの衝撃でした。これに比べたら店で売っているトマトは本物ではない、そんな風に思って積極的にトマトを食べようとは思わなくなったのでした。
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エチレン、C2H4という分子は炭素間の二重結合をもつ最も簡単な分子として有機化学でも最初の方に出てくるおなじみの分子です。そんな簡単な分子が植物のホルモンだ、と言われると少し変な感じがします。なんとなくホルモンは複雑な分子である様な気がしていたのですが...。まあ、これは私の勝手な思い込み。ホルモンという名前は分子の持つ機能から付けられた名前ですから別に構造とは関係ないですよね。
さて、このエチレンのホルモン作用はバナナを熟成させることに利用されているのですが、じつは他の果実も熟成させる効果があるのです。例えばミカン。ミカンもエチレンによって熟成させることができます。でもミカンの出荷前にエチレンによる熟成処理などは行われていません。ミカンは熟れてから出荷されるものですから逆にエチレンに曝されると熟成が加速されてその先に行ってしまう。つまり腐ってしまいます。ですからミカンの流通、保存ではなるべくエチレンを避けたいのですが、残念ながらミカン自身からもエチレンが発生しています。それも、ミカンが腐るとき大量のエチレンを発生させるというのです。
これは困った状況です。たくさんのミカンを一緒に置いておく場合、中のミカン一つが腐るとそこからエチレンが発生。周りのミカンの熟成も加速され、これも腐ってしまいます。そのミカンからもエチレンが発生しますから、さらにエチレンが増えてもっとたくさんのミカンが腐ってしまいます。
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今回のお題はバナナ。前回に引き続き果物のお話です。と、言いたいところなのですがバナナは果物でよいのでしょうか。バナナは確かに植物の実ではあるのですがバナナという植物は草なので野菜というべきなのでは、という意見もあるようです。実際、日本ではあまり見られませんがバナナの原産地である熱帯では野菜として調理するためのバナナというものもありますよね。
子ども時代を思い返すとバナナはほかの果物、リンゴやミカンとは少し違っていたような。何しろ「酸っぱいバナナ」というものに出会った記憶がない。常に甘い、というのがバナナの大きな魅力だったように思います。酸味がないというのはバナナの本来の特徴なのでしょうが、ほかにも日本に輸入されるときの扱いもバナナが甘い理由の一つでしょう。バナナはまだ緑色のものが船で輸送されるのですが、あとで温めて熟成させられるのです。日本で店頭にならぶバナナはみんな黄色く熟れていて、そして甘い。もっとも、加熱する手間のせいもあるのでしょう。バナナは果物としては高価でなかなか食べる機会がない。たまにしか食べられないけれど確実に甘い果物、それがバナナなわけです。
さて、最近はどうでしょう。酸っぱいミカンが少なくなってどのミカンも甘い、という現状では「必ず甘い」というバナナの価値も特別なものではなくなったのでしょうか。最近のバナナはとにかく安い。「バナナのたたき売りか!」と思うほど安価に売られています。
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いや全く「来年の事を言えば鬼が笑う」という話なのですが、もう入学ガイダンスの企画が始まっています。
本日、我々応用化学科が所属する本学工学部の教務委員会の会議が開かれました。その議題の一つが新年度ガイダンスの日程決めだったのです。ついこないだ「もう師走」とか思っていたらすでに来年どころか来年度の準備を始める時期になっていたのですね。
大学で新入生に関する最大のイベントと言えばやはり入学式。これは全学レベルのイベントで、すでに日程が決まっています。来年度の入学式は4月3日の金曜日です。入学式は毎年東京工科大学の蒲田キャンパスで実施されています。
でも実は新入生には入学式の前にもイベントがあるのです。前日の4月2日には学生証の配布、ノートPCの受け渡し(購入者のみ)、ノートPCのセットアップガイダンスが行われます。これはそれぞれの学部のキャンパスで行われますから応用化学科の新入生に皆さんにとっては八王子キャンパスへの初登校となるわけです。入試で他の試験会場を選択した諸君にとってはもしかしたら八王子キャンパスを初めてリアルに見る機会、となるかも知れませんね。
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東京工科大学では月に一度、八王子キャンパス、蒲田キャンパスでそれぞれに「全学教職員会」と称した講習会を開いています。学長が大学の運営方針を説明する回もありますし、各学部がそれぞれの教育目標を発表する回もあります。時には外部講師をお願いして大学の教育にかかわる最新の話題を解説していただくこともあります。
今週のタイトルは「ハラスメントのない大学環境を作るために」。本学では毎年このようなハラスメントに対する講演を行っていますが、今回はもその1つ。今回は聖徳大学の上田智子先生に講師をお願いしています。上田先生ご自身は「キャンパス・セクシュアル・ハラスメント・全国ネットワークでの活動を背景に」と前置きしてのご講演でした。内容は学校におけるハラスメントについてのお話し。ハラスメントの定義や種類の説明に始まって具体例の紹介、ハラスメントへの対策・対応の解説、という内容でした。
事例はさすがに「これはひどい」という行為が多く、ある意味分かり易いハラスメントでした。ただ、自分達の問題として考えると、ここまではっきりした問題行動には至らずとも教員と学生との関わりの中で、教員にそのつもりが無くても学生が不快に感じるケースがあるかも知れません。学生は教員と学生とのある種の上下関係のもとで弱い立場にある、その点では対等な関係ではありませんから、この様な問題を当事者間で解決することは困難になります。今回の講演で、なるほど、と思ったポイントもこの対等な関係ではないということに関連しています。
今回、開始の挨拶は全工学部長の大山副学長でした。
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我々応用化学科が属する工学部は東京工科大学八王子キャンパスにありますが、東京工科大学にはもう一つ、蒲田キャンパスもあります。学部をまたいだ全学レベルの委員会など、会議のたびにどちらかのキャンパスに集まるとなると結構大変。と、いうことで本学にはテレビ会議のシステムが準備された会議室が用意されていて、これらの委員会は映像と音声で両キャンパスをつないで開催されることになっています。
テレビで会議ってどんなもんだろう。やっぱり打合せでは顔を合わせていることが重要なのでは。などと最初は思っていたのですが少し慣れるとこれはこれで有り。よく考えると会議というものは、多人数で1人の話を聞く、というシーンが基本です。話者がどんどん切り替わるのでなんとなく打合せのような密なやり取りと同じだと思っていたのですが、報告の部分以外、質疑の局面でも多くの人が話を聞いている、という点では多人数に対する発信です。特にニュアンスとか表情とかが伝わらなくても会議としては成立する、ということなのでしょう。
などと思っていたところ、先日テレビ会議室のカメラが故障する、というトラブルに出くわしました。
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少し前ですが11月23日の土曜日、そして先日の日曜日(12月8日)には入学準備ガイダンスが行われました。
入学準備って、気が早くありませんか?なんと言ってもまだ年内、入学試験もまだ始まっていないのに。
いえ、11月23日はAO入試、そして12月8日は指定校推薦の合格者向けの入学準備ガイダンスが行われたのです。
すでに合格が決まっている学生の皆さんに本学について知ってもらい、来年の4月までにどのような準備をすれば良いのか、について説明するためのガイダンスとなります。4月に入ってから行われる入学後のガイダンスに比べると参加人数は少なくて小規模なのですが、本学八王子キャンパスの全ての学部が一斉に行うため会場の準備や教室の移動は結構複雑なことに。担当された教務の先生が事務の皆さんは大変だった様子。本学の学生さんもアルバイトとして協力してくれました。
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高校や中学、小学校でも「先生」と呼ばれる人たちは教員免許状を持っているひと、つまり教育に関して学んだ人たちです。それにくらべて大学の先生、つまり私たち大学教員は必ずしも教育についての教育を受けているわけではありません。では大学教員はどうやって授業のやり方を学んだのでしょうか。
これは人それぞれでしょうが、大抵は自分が受けた授業の見よう見まねでスタートしたのだと思います。中でも面白かった授業、分かりやすいと思った授業を思い出しながら、自分もそれに近づけるように頑張るわけです。とはいえ、大学の授業で教える内容も変化しますし、教室の設備も新しくなってゆきます。いずれは学生時代の記憶だけでは間に合わなくなります。さて、どうしましょう。
大学の教員ですから、まず「自分で考える」のは大前提ですが、どんな授業は有効なのか、ヒントや前例が欲しいところです。
本学で行われている授業は定期的に点検されています。学期ごとにいくつかの授業が選ばれて、その授業を担当していないほかの教員が点検を行います。この授業点検は文字通り授業を点検するという意味ですが、他の教員がどのように授業を行っているか、という参考にもなっています。
これは授業点検で使用される評価シート。授業を評価する側の教員はこれに書き込んだ上で評価される側の教員とのミーティングに臨みます。
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本学工学部の特徴であるコーオプ教育、その中心と位置づけられる「コーオプ実習」は8週間にわたる企業での就業体験です。応用化学科では3年生を対象に本年度の前期に行われましたが、12月4日にはその「成果発表会 」が開催されました。この「成果発表会」毎年開催されているのですが、今回は少し様子が違います。当日には下の写真のような看板が。
今回の成果法公開は文科省の「大学教育再生加速プログラム」で事業テーマⅣ「長期学外学修(ギャップイヤー)」の一つとして採択された本学のコーオプ教育プログラムの成果発表会を兼ねているのです。
と、いうことで今回の成果報告会では第一部としてこれまで本学で実施してきたコーオプ教育を総括する講演会が行われました。
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今回の記事も前回と同様、日本版ニューズウィーク2019年11月26日号の特集「プラスチック・クライシス」を読んでの感想です。前回同様、このブログの内容は私(江頭)の個人的意見であり、学校法人片柳学園、東京工科大学、あるいはその一部(工学部、応用化学科)の組織としての意見をかならずしも反映するものではありません。
さて、今回注目したいのはプラスチックの問題点として指摘されている「プラスチック片が海中で有毒物質を吸着するリスク」とそれが食物連鎖と合わさったときの問題(注意深く読むと明言はされていませんが、おそらく有毒物質の生物濃縮の問題)についてです。
プラスチックを通じた有害物の生物濃縮という現象のコンセプトは私も理解できます。その重要性を考えて「詳細かつ長期的な研究が必要」だと私も思います。ただ、この記事を通じて(あるいは他の議論でも)この現象のリスクの大小を具体的に理解できるようなデータが全く無い、と私には見えるのです。このような現象が起こりうる、その理屈は分かるのですが、実際に危険なほどにその現象は起こっているのでしょうか。
ここで思い出すのは地球温暖化問題についての映画、アル ゴア氏の「不都合な真実」です。2006年の映画であり、今と違って批判的な意見もずっと多かった時代に地球温暖化の危険性を警告した作品です。世間にまだ受け入れられていない危険について警告する、という点では今回の記事とよく似ています。
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今回の記事は日本版ニューズウィーク2019年11月26日号の特集「プラスチック・クライシス」を読んでの感想です。私が読んだのは電子版(Kindle版)で、18ページから27ページまでの記事を対象としています。なお、このブログの内容は私(江頭)の個人的意見であり、学校法人片柳学園、東京工科大学、あるいはその一部(工学部、応用化学科)の組織としての意見をかならずしも反映するものではありません。
さて、前回、前々回とプラスチックを紙に切り換える取り組みについて紹介しました。今回は、そもそもプラスチックの何が悪いのか、という話をするところだと期待されているかも。そう思って表題の「プラスチック・クライシス」という特集を題材に選びました。残念ながら、どうもこれは失敗だったようだ、というのが今回の結論です。
まず、特集1ページ目(18ページ)の文章と2ページの写真、これはおそらく紙版では見開きのページとなっていて、この特集の導入となっている部分です。写真はなかなか刺激的な「鳥の死骸の腹を開くと、なかには大量のプラスチックが入っている」という図なのですが、これはどこでどのようにしてとられた写真なのでしょうか。そもそもこれは写真なのか、よくできたCGなのか。あるいは写真をつかったコラージュなのか。
目を背けたくなる写真だ
と文頭にあるので、おそらく写真なのでしょう。でもどうやって撮影したのでしょう。どこかの海岸を歩いていて、突然腹がかっさばかれた鳥の死骸に出くわしてそこにプラスチックのかたまりが...。そんな事があるのでしょうか。(本当にあるのなら場所を教えて欲しい。そこには近づかないようにします。)あるいは鳥の腹を撮影者達が開いたのでしょうか。最初の一羽でこの状態なのか、たくさん鳥を捌いて一番プラスチックが入っていたものを選んだのか。そしてプラスチックが見えやすいように配置をアレンジしたのか、しないのか。たくさんの疑問が吹き出してきます。
別にCGでもコラージュでも構わないのですが、本文を読んでもキャプションを見ても判断がつかない、というのが気になってしまいます。ニューズウィークは科学の論文の雑誌ではありませんから、そんなところにこだわるのがお門違い、ということなのかも知れません。
とはいえ、最初のこの引っかかりは特集を読み進めても全く解消されないのです。
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先日「プラスチックから紙へ」と題して「KitKat」の外袋がプラスチックから紙製に変わったことに気がついた、という記事を書いたのですが、今回もプラスチックから紙製に変わったものに気がついた、というお話です。
下の写真、我々応用化学科が所属する片柳研究棟の事務室にあるコピー機です。いや、このコピー機が紙製、と言うわけではありません。(そうだったら凄いですが。)
紙でできていたのは下の写真のトナーカートリッジです。本体との接続部分(と、その部分についていたフタ)はプラスチック製でしたが本体は段ボール(厚紙かも)で作られていてちょっと驚きました。トナーカートリッジといえばプラスチック製だと思い込んでいました。トナーのような漏れ出したら困るものをうまく密閉して本体に供給するためには、それなりの強度で精度良く加工でき、良好な弾力をもった材料、つまりプラスチックが不可欠だと思っていたのです。でもトナーカートリッジ全体のほとんどは「入れ物」なわけでその部分はプラスチックである必要は無いわけですよね。
輸送中に密閉するためのフタと周りを囲むビニール袋にはプラスチックが使われていますが、全体としてプラスチックの使用量はぐっと少なくなっているのではないでしょうか。
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コンビニで買い物をしてふと見かけた「KitKat」12個の袋詰め。思わず手に取ってしまいました。別にKitKatが珍しかった訳ではありません。外袋が紙袋になっていることに気がついたのです。お菓子の袋はプラスチック製だと当たり前に思い込んでいたので紙袋もあるのか、と少し驚きました。
袋の裏には「今までプラスチックだった外袋を、思い切って紙パッケージに切り替えることにしました」というメッセージが。メーカーもプラスチックが問題視されている最近の風潮を意識してパッケージの変更を行ったのでしょうか。
そう思ってGoogleで検索しようとすると「キットカット」と入力したところで「キットカット 紙」という候補が(2019/11/29 9:35、私のPC環境での結果です)。この紙包装について調べた人がそれなりにいた、ということでしょうか。検索するとメーカーであるネスレのホームページの”「キットカット」の外袋を紙パッケージに変更”という記事に行き当たりました。