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プラスチックから紙へ(江頭教授)

| 投稿者: tut_staff

 コンビニで買い物をしてふと見かけた「KitKat」12個の袋詰め。思わず手に取ってしまいました。別にKitKatが珍しかった訳ではありません。外袋が紙袋になっていることに気がついたのです。お菓子の袋はプラスチック製だと当たり前に思い込んでいたので紙袋もあるのか、と少し驚きました。

 袋の裏には「今までプラスチックだった外袋を、思い切って紙パッケージに切り替えることにしました」というメッセージが。メーカーもプラスチックが問題視されている最近の風潮を意識してパッケージの変更を行ったのでしょうか。

 そう思ってGoogleで検索しようとすると「キットカット」と入力したところで「キットカット 紙」という候補が(2019/11/29 9:35、私のPC環境での結果です)。この紙包装について調べた人がそれなりにいた、ということでしょうか。検索するとメーカーであるネスレのホームページの”「キットカット」の外袋を紙パッケージに変更”という記事に行き当たりました。

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 プラスチックの外袋を紙に?それは良いアイデアだ。すぐやろうよ。

という話かと思いましたが、この記事を読むとそんな簡単な話ではないことが分かります。お菓子を詰める袋の材料を変更する、という目的を実現するために個々のプロセスでの変更結果の検証が必要。加えてそれを受けた調整のためにどれほど手間がかかるのか。別の言い方をすれば我々の手元に製品が届くまでどれだけのプロセスを経ているのか。真面目に想像するとやや空恐ろしい気がするほどです。

 さて、外袋を開けてなかのKitKatを取り出すとこれは今まで通りのプラスチック包装でした。外袋のメッセージにも「品質保持の点から、個包装にはプラスチック素材を使用しています。」との文言が。

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 まあ、これはしょうがないですね。食品に直接触れない外袋だけでも大変な作業だったのに、個別包装はもっと厳密なチェックが必要となるのですから。最初から無理なのは分かっているはず…、いや、もしかして個別包装にもトライしていて、その結果が表に出ていないだけなのでしょうか。そうだとしたら本当に空恐ろしい話ですね。

江頭 靖幸

 

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