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カラー印刷あれこれ(江頭教授)

| 投稿者: tut_staff

 こちらの記事でも紹介した学会発表についてのお話。最近の学会発表ではプロジェクターでPCの画面を写して発表する口頭発表でも、自分で印刷したポスターを持ち込むポスター発表でも発表でつかう図や表、写真なのはどれもカラーで表示可能です。

 特に写真などはカラーか白黒かでかなり印象が違いますからカラーで表示できるメリットは大きいですね。(写真は写真でも電子顕微鏡写真なんかはカラーにはできませんが...。)それに、グラフは白黒でも表現可能ですが、カラーをうまく使えばデータの判別がし易くなって見やすいグラフを作ることができます。

 と言うわけで、発表に際してカラーの写真やグラフを利用する、というのは学会発表では一般的なことです。でも、発表に際して配布される予稿集(発表内容を簡潔にまとめた紙資料)はどうでしょうか。ペーパーレス化でそもそも紙資料を作らない、という学会もありますが発表会場での利便性を考えるとまだまだ印刷物への需要は健在でしょう。そこで問題になってくるのは紙資料をカラーで印刷するのにはかなりお金がかかる、ということです。

 まあ白黒なら黒のトナーを一回定着させれば良いのに対して、カラーなら少なくとも3原色、できればそれに黒を加えた4色のトナーをそれぞれ定着させる必要があるわけです。これはコスト高にならざるを得ない。

 写真はともかく、グラフなら工夫して「カラー・白黒両対応」のものを作ることもできます。「青線と赤線で二つのデータを表示」するところを「青実線と赤点線で二つのデータを表示」しておけば色データが失われて白黒になっても「実線と点線で二つのデータを表示」できるわけですね。実際、グラフを作るときは「まず白黒で作って後から色を付ける」といったテクニックもあったのですが、これはいかにも面倒です。それに学会の紙資料は大抵複数の人の原稿の寄せ集め。全員が白黒化に配慮した原稿作りをしてくれるとも限りませんから、お金をかけて全てラカー印刷か、それとも多少げ情報のロスを覚悟で白黒印刷か、という究極の選択を迫られることとなります。

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 なら、カラー印刷のコストが高いなら必要なページだけカラー印刷にして、それ以外のページは白黒印刷で良いだろう。これは合理的な考えですね。プリンター自体にページの色使いを認識させてカラー印刷と白黒印刷を自動判定させればもっと良い。

 こう考えた人は既にいた様で、本学の片柳研究棟事務室に入っているコピー機(いや、正確にはプリンターでした。こちらの記事に登場した「オルフィスFW5230」です)にもその機能が。

 良い考えだ、と思っていたのですが実は不都合が起こるケースも。

 先日、大学院の中間発表用の資料の印刷にこのカラーコピー機(いや、プリンターだ)が使われたのですが一部の原稿はカラー印刷で、それ以外は白黒印刷されていました。おそらく自動判定の基準が厳しかったのでしょう、カラー部分が少ない原稿は白黒認定されてしまうのです。発表要旨は通常本文は白地に黒の文字。カラーを使うのは図表や写真ぐらいです。1ページの中のグラフだけがカラーでそれもデータの種類区別するために色分けされているケースでは、ページの中のカラー部分は面積的にはごくわずか。これで白黒認定されると印刷物ではグラフの中の線はもはや区別ができません。うーん、これは盲点でした。

 もっと派手な色使いにするべきだったのでしょうか。でも、それは品がないよなー。

江頭 靖幸

 

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