コロナ騒動 海外旅行が難しくなりました(片桐教授)
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3月5日に首相官邸は新型コロナウイルス感染症対策本部(第 17 回)の「水際対策の抜本的強化に向けた新たな措置」において、新型コロナ対策として検疫の強化を発表しました。https://www.kantei.go.jp/jp/singi/novel_coronavirus/taisaku_honbu.html
その主な内容は:
2. 検疫の強化(厚生労働省)
中国(香港及びマカオを含む。以下同様。)及び韓国からの入国者に対し、検疫所長の指定する場所で 14 日間待機し、国内におい て公共交通機関を使用しないことを要請。
3. 航空機の到着空港の限定等(国土交通省)
(1)航空機:中国又は韓国からの航空旅客便の到着空港を成田国際空港と関西国際空港に限定するよう要請。
(2)船舶:中国又は韓国からの旅客運送を停止するよう要請。
4. 査証の制限等(外務省)
(1)中国及び韓国に所在する日本国大使館又は総領事館で発給された一次・数次査証の効力を停止。
(2)香港及びマカオ並びに韓国に対する査証免除措置を停止。
です。これにより3月9日からの帰国者は14日間、帰国後外出の自粛、公共交通機関の使用の自粛となります。自宅へ戻る人は良いのですが、ホテルなどに閉じこもる場合、その宿泊代金は本人負担になります。国は補償・補填してくれません。その隔離場所?への移動手段もレンタカーなどに限られ、準備していない人は空港から出られないそうです。大変な時間的・経済的な負担です これ以上、国内の感染者を増やさないためには、やむを得ない決断なのでしょう。しかし、社会的な影響の大きな決断です。人命を守るための人権の大きな制限です。大学でも中国からの留学生への影響など、その影響が懸念されます。
まだ、日本のパスポートパワーの強くなかった1970年前代は、海外へ出かけることは大変なことでした。私は1972年に父の仕事の都合で1年間アメリカ合衆国に行きました。当時はクレジットカードも発達しておらず、また、持ち出せる外貨も限られていました。父は大変苦労したようです。今は、パスポートとクレジットカード(とお金に余裕)があれば簡単に海外旅行を楽しめる時代になっています(した)。
今回のコロナ騒動はこのような気軽な海外渡航を妨げています。帰国後に14日間も足止めされると、学生生活や社会生活にさしさわります。3月のこのシーズンに卒論や修論を提出し卒業旅行を計画していた人は、海外旅行の計画がつぶれてがっかりしていると思います。なかには「何とかなるだろう」と楽観的に構えて旅行を強行する人もいるでしょう。でも、帰国後に足止めされてしまうと、日程は大きく狂います。コロナの流行していない国への旅行も油断はできません。「日本というコロナ危険地帯」からやってきた旅行者は入国を拒否されたり、海外で拘束・隔離されてしまう恐れすらあります。帰国できなければ、内定している会社に入社できなくなる恐れもあります。そして、日本国内でのコロナウイルス感染拡大が収束しても、世界的に見れば感染拡大はまだまだ続くと懸念されます。これまでとは違う時代になってしまいました。
今回のような非常時でない平時でも、海外旅行へ行かれる学生さんは、それが家族旅行や友達との私的な旅行でも、大学や担当の教員に、あなたの海外旅行へ行く旨を必ず知らせておいてください。私的な旅行でのトラブルの場合、大学には直接助けられることはあまりありません。でも、アドバイスはできます。また、個人的に先方国での知人を紹介できます。必ず事前に大学への届出や先生への連絡をしておきましょう。それは学生という立場であっても、大学という組織に所属するメンバーの義務のひとつです。
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