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突然のお休みー1975年冬の場合 (江頭教授)

| 投稿者: tut_staff

 2020年の春、多くの学生さんが突然の長いお休みに戸惑っているのではないでしょうか。こんなことは前代未聞。それは確かなのですが、私が「そういえばそんなことがあった」と思い出したのが1975年の冬のことです。

 若い人はもうご存知ないかもしれませんが今のJRは以前は国鉄と呼ばれていました。正式名称は日本国有鉄道。鉄道は国が運営していたのです。国鉄の職員は公務員なので、ストライキをする権利がありません。それは良くない、と国鉄の労働組合が起こしたのがスト権を求めるストライキ、いわゆるスト権ストと呼ばれるものだったのです。(なんのことだか分からないですか。そうでしょうね。当時の私もそうでした。)

 国鉄(今のJR)がストップする、当時の私は中学生だったので本来なら直接の関係はありません。ただ、当時の私は私立の中学校の1年生だったので通学には国鉄を使っていたのです。というか、その私立学校の生徒はほとんど全員国鉄の利用者。そういうわけで国鉄のストライキ中は学校はお休みになってしまったのです。

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 ストの開始は1975年の11月の26日。それから10日間の予定でストライキがスタート。中学生の私は突然のお休みに、正直に言って「やった」という気分でした。

 さて、中学校の英語の先生は私たちの勉強が遅れてしまうのを心配してストの予定日数の10日分の課題をだしてくれました。今考えるとありがたい話なのですが、当時の私は、えーっと、あー、なんと言うか…。

 話は変わりますが、読者のあなたは夏休みの宿題を早めに終わらせる方ですか?それともぎりぎりにやるタイプ? 私はぎりぎりタイプだったのでストの開始時に課題には手を付けていなかったのです。なんとストは思いもよらず早めに解決して課題が間に合わないうちに授業再開となってしまいました。

 困った、と思いながら久しぶりの学校に行くと「まっ、組合が君らを裏切るとは思はなかっただろうからね」と先生は提出を猶予してくれました。

 いやはや。世の中いろんなことが起こるものだ、と思った中学一年生の私でした。

江頭 靖幸

 

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