「異議なき時は沈黙をもって答えよ」ビデオで会議やってみた!その2 (江頭教授)
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2020年の4月、本学の八王子キャンパスは閉鎖中。もちろん、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためです。このため学部の会議もビデオ会議となった、というお話は以前このブログでも紹介しました。
さて4月22日には工学部の教授総会がそのビデオ会議で行われました。ビデオ会議はこれが2回目。最初のビデオ会議よりは慣れてきましたが、同時に問題点も見えてきました。
まず、会議に参加するメンバーは自分が発言するとき以外はマイクをオフにする(音声をミュートする)ことに。ビデオ会議はそのままでは参加者の人数分のマイクがあることになってしまいますから、いろいろな音声が入り込んでしまいますからね。これは別段誰かからの指示があったわけではないのですが、何となくほとんどのメンバーが実行するようになりました。
そして、結構な割合の人が映像もオフにしていたようです。我々が使っているマイクロソフト社の Teams というシステムでは同時に画面上に表示されるのは(設定にもよるかもしれませんが)4人分の映像だけです。それを考えると発言している人でなければ映像の情報はそれほど重要ではないですよね。
さて、こんな感じでビデオ会議にも慣れてきたなと思う一方で、ビデオ会議であるがゆえの難しさもわかってきました。
教授総会の議題には報告事項のほかに審議を必要とする事項もあります。その議題に対する説明や質疑応答はビデオ会議システムにうまくフィットするのですが、肝心の承認のプロセスが今一つなのです。
リアルでの会議では議論が進んで皆が何となく納得した頃合いで議長から「承認していただけますか」という問いかけがあるのが普通です。それに対してはっきりした異議が出なければ承認、そういう進め方の合意があったと思います。
同様のことをビデオ会議でやるとどうなるか。「承認していただけますか」という問いかけまでは大丈夫。ここで「異議なき時は沈黙をもって答えよ」という状態になるのですが、ビデオ会議では本当にみんなが沈黙しているのかがはっきりしないのです。先ほど多くの人がマイクをオフにしていると紹介しましたが、マイクがオンでも沈黙しているのか、マイクがオフになっているだけなのかがはっきりしない。マイクがオフなら同意、というような進め方に関する暗黙の合意がない、ということなのでしょう。
これは、ビデオ会議システムには投票システムが必要だ、ということなのかもしれません。というか、ビデオ会議システムに投票システムをつければOKということでしょう。(実は私が知らないだけで既にあるのかも。)とはいえ、投票システムを使うというのはちょっと大げさなような気もするのですが。
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