「考えるな!再起動するんだ」(江頭教授)
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最近はパソコンがフリーズしてしまう、ということはあまり多くはないかもしれません。でも私がパソコンでワープロソフトを使うようになったころのパソコンは当たり前のようにフリーズしたり動作が怪しくなったりしたものです。
一生懸命文章を作っていたらパソコンがフリーズしてしまった。一体どうして。何もおかしな操作はしていないと思うけど、どこが悪かったのだろう。
いっそのことフリーズしてしまえばまだあきらめもつくけど、作った文章が保存できない。どうやったらちゃんと保存できるんだろう。
こんな時に私が言っていたのが表題の「考えるな!再起動するんだ( Don't think! Reboot.)」です。
パソコンがフリーズしてしまったらセーブしていないデータを回復することは不可能。考えたって無駄です。そして不具合の多くは再現性のないものなので、いちいち理由を考えても仕方ない。どんなにいろいろ考えても結局はパソコンを再起動して新たにやり直すしかないですよね。
要するに「下手な考え休むに似たり」という状況でしょうか。一般的には何か問題に行き当ったら、それについてよく観察して考えて対策を練る、というのが正しい態度だと考えられるのですが、ことパソコンの不調に関して言えばその観察と思考の努力はほぼ確実に無駄になる。これが私の結論です。
オーバーな言い方をすると「考える」という姿勢、まあ科学的な態度とイコールですが、それが常に有効だとは限らない、ということです。科学的なものの見方をしても、それに対して払った労力に対して十分な対価が得られないケースがある。というかほとんどのケースでは対価は得られないのだ。当たり前なことなのですが、相手がパソコンだと何かできそうな気がしてついつい「考えて」しまうのです。
さて、やや無粋ですがこの「考えるな、再起動するんだ!」の元ネタについて。「考えるな!感じるんだ( Don't think! feel.)」はカンフー映画の元祖的な存在、ブルース・リーのセリフですね。これもいわゆる科学的な態度の限界を論じている言葉だと思います。
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