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2020年8月

2020.08.31

東京工科大学の遅い夏休み(江頭教授)

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 いえ、普通の夏休みという意味なら本学はすでに夏休みに入っています。大学の授業はすでに終わっていますからね。でも、我々教員や職員の人たちは学生さんが休みの間もいろいろやることがあります。授業がお休みでも大学としてはお休みにはならないのです。

 とは言え、本学も例年、お盆の時期はキャンパスを閉じてお休みにしていたものです(こちらの記事こちらの記事など)。正確にはお盆休みではありません。設備点検のために一週間ほどキャンパスを閉鎖する、というものです。厳密に言えば、点検作業の業者の人たちはキャンパスに出入りするのですから完全な閉鎖でもありません。。

 まあとにかく、このお盆のキャンパス閉鎖。これもまた今年、2020年には例年通りとは行きません。コロナウイルスの感染拡大を防止するための4月からのキャンパス閉鎖はここにも影響しています。例年よりずっと後ろにずれ込んだ授業スケジュールのために、8月末の本日8月31日がキャンパス閉鎖のスタートとなりました。これから9月7日まで、我々教員もお休みの期間に入ります。

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2020.08.28

大学院の入試(A日程)が行われます(江頭教授)

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 明日(2020年8月29日)には東京工科大学大学院の入試(A日程)が行われます。われわれ応用化学科に対応するのは工学研究科、サステイナブル工学専攻。工学部の三学科が一つの専攻にまとまっているイメージです。

 今回の入試はA日程と呼ばれるもの。大学院の入試は複数回行われるのですが、その中で受験者数が多い回だと思います。

 さて、今回の試験の内容は…、

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2020.08.27

ビデオ会議システムと鏡と窓(江頭教授)

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 以前、こちらの記事でビデオ会議システム( Google Meet です)をつかて合わせ鏡の様な状態をつくった話を紹介しました。今回気がついたのは、Google Meet はそれ以上に鏡に似ているのでは、という話。よくある「鏡をみると左右が反転している問題」です。

 以下は Google Meet でPCの画面上に写っている自分をスマートフォンで写真に撮っている所です。左手でカメラを構えて右手でシャッターボタンを押しているのですが、正に鏡に映るように左手は左側、右手は右側に写っています。もし中の人がいれば、中の人からみると右と左が反転しているわけですね。(「中の人などいない!」という立場なら話はここまでですが…。)

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 いや、これが普通でしょ。と思う人もいるかも知れません。でも Google Meet が別の表示をするケースもあるのです。

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2020.08.26

「コン、コン」「ちょっと待って」(江頭教授)

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 私たち東京工科大学工学部応用化学科の研究室は学生の居る実験室と教授室が一体化した構造になっています。工学部の他の学科では研究室と教授室が少し離れているのとは少し違った感じです。

 さて、この構造だと実験室と教授室は扉でつながっているので、研究室の学生さんがときどき相談や報告にきてくれます。基本的にカギは解放。試験問題を作ったり、採点をしているとき以外はいつでも来てください、というのが私の方針です。

 とはいえ、コロナウイルス問題が始まったいまでは少し方針転換を。学生さんが部屋に来るのではなくて、声をかけられれば私の方が出ていくことにしました。教授室には基本私一人なので、マスクを外しているのです。

 でも、この方針がなかなか浸透しないのですよね。みんな部屋に入ってこようとするのです。だから、ちょっと待ってよ。

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2020.08.25

ハチの巣の駆除(江頭教授)

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 実家の庭のミカンの木にハチの巣ができているから駆除してほしい。そんなことを相談されました。

 庭にでて確認してみると、たしかに結構な大きさのハチの巣ができていました。でもスズメバチの巣ではなさそう。これなら自分で処理できるかな、ということでハチの巣の駆除をやってみることに。

 ネットで調べるとハチの巣専用の殺虫剤スプレーがあるそうで、数メートル離れた距離から噴射すれば良いとか。とはいえハチにさされると大変なので防護はすべし。そうだ、オーストラリアで使っているフライ(あえて日本語にはしません)ネット付の帽子をかぶろう。化学薬品をつかうから保護メガネも必要だよね。

 そしてハチが巣に帰って活動を休止している夜、できれば日暮れから2時間以降に駆除するのが良いそうです。朝じゃダメなのかな。でも、ハチは我々人間が及びもつかないほど早起きかもしれん。やっぱり夜にするか。今の季節、日没は6時過ぎだから、夜の8時くらいに決行だ。

 夜の庭にでて部屋からに明かりを頼りにハチの巣をみつけます。購入しておいた殺虫剤を思いきり巣に向かって噴射。暗くて様子はよくわからなかったのですが、ここでハチに出くわしてはかなわない。急いで実家の中に戻って確認は明日の朝にすることに。さて、うまくいったかどうか。

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2020.08.24

「正しい答案はどれも似たものだが、間違った答案はいずれもそれぞれに間違っているものである。」(江頭教授)

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 夏学期が終わると学生さん達は夏休み。でも教員には採点という業務が待っています。例年ですと期末試験の答案の束をごっそり持ち帰って、試験ならぬ宿題に頭を悩ますのですが、今年はオンライン中心の授業で「ごっそり持ち帰る」答案用紙の束はありません。オンラインで提出された課題をPC上で採点する、というのが2020年度の、少なくとも2020年度前半のスタイルです。

 オンラインでの課題の提出の良いところはデータ処理がやりやすいことでしょう。とくに答えが数字で出てくるタイプの課題だと一斉に採点して横断的に評価をすることができてとても便利。「この問題は難しかったか」とか「結構みんな頑張ってるなあ」などいろいろな情報が簡単にまとめられて興味深いですね。とは言え、手書きの答案を一つ一つ採点してゆくのもそれはそれで面白い作業ではあります。

 さて、今日の写真の人、誰だか分かりますか?ロシアの文豪、トルストイです。でも、なんでトルストイが出てくるのかって?

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2020.08.21

早期卒業・卒業論文審査会を開催します(江頭教授)

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 我々応用化学科では例年、この時期には卒業論文の中間審査会を行っています。(こちらの記事こちらの記事で紹介しています。)でも、今年度は新型コロナウイルスの問題で発表形式での審査会は断念することとなりました。学生諸君は報告書などを提出し、それに今までの研究への取り組みや理解度を考慮して審査を行うことに。例年は発表会がこの夏の中間報告会と冬の最終報告会の二回、提出物は卒業論文の一回なのですが、ことしは逆になったというわけです。

 では、この夏は発表会はないのか、というとそうではありません。「学士・修士一貫早期修了プログラム」を利用して5年間で修士号を取得しようとする学生さんたちは卒業研究を半年早く進めていますから、この夏が最終発表会の時期になります。最終の報告会ですし、人数も少ないことからここは対面で普通の発表会をしましょう、ということになりました。

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2020.08.20

ベイルートの爆発事故(江頭教授)

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 今年(2020年)の8月4日、レバノンのベイルートの港の倉庫に貯蔵されていた硝酸アンモニウムが爆発し大きな被害を出した、というニュースは多くの皆さんがご存じのことかと思います。

 実は硝酸アンモニウムの爆発事故は今回が初めてではありません。2015年8月にも中国の天津でも大規模な爆発事故が起こりました。そのとき、このブログで「化学薬品と爆発」と題して、硝酸ナトリウムが爆発するという事実が発見された最初の爆発事故、1921年 のオッパウ大爆発について紹介しました。ハーバーボッシュ法で作られた大量の硝酸アンモニウムが野積みされていたオッパウの工場では、雨の影響で固化してしまった硝酸アンモニウムをダイナマイトで粉砕する、という現在では考えられないような危険な作業が行われていました。

「硝酸アンモニウムをダイナマイトで粉砕する」作業は後知恵では無謀と言えます。でもハーバーボッシュ法の開発が1906年。人間が数千トン規模の硝酸アンモニウムを扱うようになったのはその後のことです。1921年当時、「大量の硝酸アンモニウム」は未知の対象だった、と言えるでしょう。

と書いたように1921年当時は硝酸アンモニウムが爆発することは知られていなかったのです。

 普段は安定な硝酸アンモニウムが時として爆発を起こす、という知識はやがて硝酸アンモニウムをベースとした取り扱いやすい爆薬、ANFO爆薬の開発へとつながりました。以下の動画は私が研究に際して使ったANFO爆薬の爆発の映像ですが、ここで爆発しているANFO爆薬の袋を私達自身で担いで運んだりしたものです。

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 硝酸アンモニウムの爆発では窒素酸化物が生成し、爆煙が茶色になるといいます。オーストラリア現地の土壌の色も茶色なので目立たなかったのですが、この爆発でも茶色の爆煙が観察されます。

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2020.08.19

パソコンを改造してみた!その後(江頭教授)

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 前回の記事で「PCを改造したけど動かなかった」という話を書きましたが、今回はそのあとのお話。

 こういうときは焦っちゃいけない。まず原因を見つけなくては。

「動かない」という表現はよく使いますが、具体的には何が問題なのか。まずはそこからです。スイッチを入れると電源ランプはつく。ということはマザーボードまで電気は流れている。CPUファンを動いているから、この辺まではOK。でも画面には何にも映らない。ということはグラフィック周りに問題があると見当をつけます。

 とはいえマザーボードに組み込みのグラフィック機能だから相性問題とかあるはずないのだが。

今から考えると、ここでもう間違っているのです。結論から言うと、私が購入したマザーボードにはグラフィック機能はなかったのです。というか最近ではグラフィック機能のあるマザーボードは結構なレアものなのですね。HDMI端子がついているから当然グラフィック機能があると考えたのですが、いまでは「グラフィック機能を統合したCPU」というものがあって、そのグラフィック統合型のCPUを用いたときのためのHDMI端子だった、という訳です。
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2020.08.18

パソコンを改造してみた!(江頭教授)

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 以前のこの記事でデスクサイドのPCのケースと電源を変更した話を書きました。その際、ケースからマザーボードやHDD、光学ディスクを取り外して差し換える作業をしたのですが、うーん、懐かしいなあ。この手の作業はずいぶん昔にやっていたのですが、最近はとんとご無沙汰。PCの改造に手間をかけるより買い替えるほうが良い、という判断でした。

 さて、件のデスクサイドのPCですが、最近少し調子が悪いかも。いずれにしてもずいぶん古いのでそろそろ何とかしなくては…、などと思い始めたのですが、正直に言いましょう。本当に客観的に判断してそう言えるのかというと心もとない。心のどこかにPCを改造したいという欲求がムクムクと頭をもたげていたのです。

 とまあ、久々にPC改造熱が盛り上がってきて通販サイトであれこれ物色しはじめました。

今のCPUがAMDのだから、こんどもAMDかな。今は Ryzen が主流なのか。じゃあ Ryzen 7 3700X で。それに合わせてマザーボードを選んで…。あっ、HDMI端子がついているな、これならグラフィックカードはいらないか。あとはメモリーを…。

などなど。

いやー、ずいぶん久しぶりだけど結構覚えているもんだなぁ。

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2020.08.17

工学研究科予備審査会を実施します(江頭教授)

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 本日(2020年8月17日)から2日間に渡って大学院の予備審査会を開催します。

 おっと、少し省略しすぎですね。予備審査会を行うのは「東京工科大学大学院 工学研究科 サステナブル工学専攻」です。工学研究科まではともかく、「応用化学専攻」では?と思うひともいるかも。本学の学部では工学部は三学科に分かれているのですが、大学院の工学研究科では一つの専攻にまとまっていて、それが「サステナブル工学専攻」と言うわけですね。本学の工学部の第一期生が進学して今は修士の2年生となっている(一部短縮している人もいますが)というタイミングなので、「サステナブル工学専攻」の予備審査は今回初めて本格的に行われることになりました。

 さて、今回の中間審査は口頭発表を予定していたのですが、残念ながら新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためにオンラインでの開催を余儀なくされました。

  オンラインでの発表会は学生さんはもちろん、私自身も初めてですから、ここは入念に練習を...と思ったら、最初からこのありさま。

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2020.08.14

「お盆休み」って何?(江頭教授)

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 研究室では試薬や実験器具、細々とした部品や材料など、いろいろな物品が必要になります。これを一つ一つ買い出しに行くのは大変なので、この手のものを手配して届けてくれる出入りの業者さんがどこの研究室にもいるものです。

 さて、先日私の研究室にも業者さんがやってきました。

ありがとう。そう言えば、先日頼んでおいた電熱線、いつ頃届くんだろう。

そうですね、発注先の会社が休みになるので一週間はかかりますね。

えっ、休み?何、なんかあったの?

いえ、お盆休みですが...。

忘れてましたよ。世の中は今まさにお盆休みなんですよね。

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2020.08.13

数字の中の「.」と「,」(江頭教授)

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 下の図、ドイツの放送局ZDFのニュースで、ドイツの自動車の売り上げを示したものです。コロナウイルスの影響で4月に酷く落ち込んだ売り上げ(オレンジの線)が5月6月と急回復し、7月にはほぼ昨年の売り上げ(黄色の線)に迫るレベル、315.000台になった、というのです。

 えっ、315台!そんなに少ないの。それに小数点以下3桁っておかしくないか?

実は「315.000」は「三百十五点零零零」ではなくて「三十一万五千」なのです。

 つまり「315.000」の「.」は数字を3桁で区切って見やすくするための記号で、「3桁位取り」というそうです。日本なら普通は「,」を使うところで、「315,000」と書くものですね。

じゃあ「三百十五点零零零」はどう書くの?

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2020.08.12

パソコンの電源交換、やってみた!(江頭教授)

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 2020年4月から始まったコロナウイルス感染拡大防止のためのキャンパス閉鎖が終了して久々に大学に戻ってきたときの事です。

 あぁ、僕の部屋ってこんなに静かなんだ。

などとしんみりしながらデスクサイドのPCの電源を入れると...、いやいや静かなんてもんじゃありませんよ、これは。

 あまり気にしていなかったのですが、周りが静かになってみるとPCの音って気になるものなんですね。でもそれにしてもこの音は大きすぎでは。などなど考えていたのですが、気になり出すとどうにもならない。これは何とかしなくては。

 そもそもパソコンは何で音を出すのでしょうか。メモリーやCPUがデータを処理しても音が出るわけはありません。光学ドライブは動作中に音がしますが、ほとんどの時間は止まっていて無音ですし、ハードディスクだってそんなに大きな音は出しません。(大きな音が出るようになったら交換しないと。)結局のところPCの内部に入っている冷却用のファンが音の原因に違いない。

 ということで、一番大きなファンが入っているであろうPCの電源を交換することにしました。

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2020.08.11

前期の授業は終了、でも期末試験はありません(江頭教授)

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 本日(2020年8月11日)、東京工科大学八王子キャンパスの前期授業は終了となります。コロナウイルス感染拡大を防ぐためのキャンパス閉鎖の影響で本年度前期は開始が5月20日と大幅に遅れました。授業回数は年度初めの時点で15回から14回に短縮されることが決まっていたのですが、さらに短縮されて12回に。それでも例年よりも遅い授業終了日となっています。でも、学生諸君の夏休みはそれほど短くならずに済みます。実は例年と違って期末試験がないのです。

 学期末には期末試験があるもの、と相場が決まっているのですが、今年の状況では試験をするのも難しい。もちろんオンラインでテストを実施することは可能なのですが、それはあくまで性善説に立った場合の話です。別に学生さんを疑っている訳ではありませんが、テストは単位認定の手段でもありますから本人が受験していること、指定された以外の参考資料を見ていないことを保証する必要があります。通常は教室で試験監督がいる状態での受験、という形式でその保証を確保しているのですが、オンラインでそのレベルの保証をするのは難しい、ということです。

 結局、今学期の授業は授業中の課題やレポートを総合して評価をつけることとなりました。これは5月に授業を再開する段階で教員に周知されていたことで、オンライン授業の前提の一つとなっていました。

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2020.08.10

温室効果ガスの単位として「二酸化炭素○○g」というのは適切か(江頭教授)

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 今学期(2020年度一期)、授業のかなりの部分がオンラインとなっているのですが、オンライン授業では必ず質疑応答の場が必要、とのことで私が一部担当している「サステイナブル工学基礎」の授業でも質問コーナーを準備しました。いろいろな質問をしてくれる学生さんがいたのですが、その中の一つに

 温室効果ガスの単位として「二酸化炭素○○g」は分かりやすいのでしょうか?

という趣旨の質問が。カーボンフットプリントの表示を見たことがあって、そこで「二酸化炭素○○g」という表示に違和感を感じた様です。

 質問してくれた学生さんは応用化学科の所属の様で、確かに化学の人間からすると「二酸化炭素○○g」というのはあまり聞かない表現で、普通はモルで表現するのではないでしょうか。二酸化炭素は通常は気体ですから「二酸化炭素○○L(リットル)」というのもありでしょう。あるいは通常固体である炭素を基準にとって「炭素○○g」というのも据わりが良い感じがします。

 でもこれは仕方がないのでは。なぜならカーボンフットプリントの「二酸化炭素○○g」は別に二酸化炭素そのものを示していないからです。259environmentillustration

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2020.08.07

八王子キャンパスのお弁当が復活していた(江頭教授)

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 昨年度まで、新型コロナウイルスの話など無かったころ、学期中には学生向けのお弁当の販売が行われていました(こちらの記事でも紹介しています)。我々応用化学科がある片柳研究棟という建物の3階ロビーでもお弁当の販売があって何かと重宝していたのですが、4月からのキャンパス封鎖でお弁当を食べる機会もなくなりました。大学キャンパスが一部再開されてからも3階ロビーのお弁当がないのは寂しいなあ、と思っていたところ、片柳研究棟の前にある坂を上って左手、厚生棟という建物に写真の様な看板を見つけました。なんと!お弁当の販売が再開されていたのです。

 私も早速昼ご飯を買うことにしました。聞いてみると大学キャンパスの閉鎖が解除となり、対面の授業が開始された7月にはもう販売が始まっていたそうです。残念ながら片柳研究棟までは来てくれない様なので私は気がつかなかったのです。まあ、キャンパスに来る学生の人数がかなり絞られている現状では販売数も少ないでしょうから場所が限られるのは仕方ないことでしょう。

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2020.08.06

フレッシャーズゼミ最終回、前期もそろそろ終了です(江頭教授)

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 今週の水曜日(8月5日)、今年度のフレッシャーズゼミの授業は最終回を迎えました。フレッシャーズゼミについては、ずいぶん前になりますが、こちらの記事で説明しています。要するに「大学になって、クラスや担任というものが無くなった隙間を補完するための授業」です。

 応用化学科ではフレッシャーズゼミの時間を利用してグループワークと、その成果の発表会を行っていますが、その発表会は先週と今週の前半で行いました(こちらの記事で紹介しています)。オンラインのポスター発表の試みは初めてだったのですが、やっぱり対面での発表とは違います。ポスター毎にオンライン会議システムの会議室を用意したのですが、その会議室に発表の途中に入ると議論に参加できないのですね。実際のポスター発表だと、ポスターを読むことである程度途中からでも発表に追いつくことができるのですが、オンラインだとそうはいかない。ポイントはリアルなポスター発表では発表者が示したいポスターの細部と、遅れてきた人のためのポスターの全体像とが両方平行して示されている、ということの様です。いつか、WEB会議システムもリアルなポスター発表会を再現できるようになるのでしょうか。

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2020.08.05

「対面授業」?「面接授業」?(江頭教授)

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 本学のWEBサイトを見ていただくと(2020年8月現在)「重要なお知らせ」としてコロナウイルスに対する対応についての記述があります。その中では例えば

新型コロナウイルス感染症に対応した
対面授業等の実施に向けた取組みについて

などがあり、本学では「対面授業」が再開されていることが記されています。では「対面授業」とはなにか。文章中では別途定義することなく当たり前に出てくるのですが「対面による教育研究指導等」「対面による実験・実習科目等」とあるので、まあ大学のキャンパスに来て、教員と学生が顔を合わせて授業を行うことを言う、というのは常識的に分かると思います。

 さて、これが「面接(めんせつ)授業」となっていたらどうでしょうか。今の文脈を踏まえれば「対面授業」と同じ意味だとわかると思いますが、でもなんか変なような。

 「面接」という言葉を聞くと入学・入社に際しての面接を強く思い出してしまいます。素で「面接授業」と聞けば就職のための指導なのか、と思ってしまいそうですね。

 

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2020.08.04

研究室とコーヒー(江頭教授)

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 子供の頃からコーヒーが大好き、という人は少ないのではないでしょうか。(コーヒー牛乳なら別ですが。)私も子供の頃にはコーヒーなどほとんど飲まなかったと思います。それは学生になっても同じ。受験生のころにはインスタントのコーヒーを飲んだような気もしますが…。

 私がコーヒーを飲むようになったのは大学生になってから、それも研究室に所属するようになってからのことでした。私が卒業研究の際に所属していた研究室にはちょっとした談話スペースがあり、そこでいろいろな学年の人たちが集まって、いろいろな話をする場所になっていたのです。そのとき、皆で飲んでいたのがコーヒー。ちょっと本格的で豆をひいて粉にしてからお湯をそそいでつくる、というコーヒーの楽しみ方を知ったのもその場でだったと思います。

 さて、ここからいろいろなコーヒーの味わいを知って...と蘊蓄を語れれば良いのですが、残念ながら私にはコーヒーの味の善し悪しは今ひとつ理解できませんでした。そのうち、まあインスタントでも良いよね、という感じになったのですが、そもそもコーヒーを飲む、という習慣そのもは今でも残っています。

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2020.08.03

梅雨明けが「八月って、それはないでしょう!」というわけでもない(江頭教授)

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 何もかもが異例尽くしの2020年はお天気まで異常。東京を含む関東甲信越地方では7月中には梅雨が明けず、なんと梅雨明けが宣言されたのは8月1日になってから。こんなことは今まで聞いたこともありません。地球温暖化の…。

 などと書きそうなところなのですが、果たして本当でしょうか。いまはいろいろと便利になっていて、こんな疑問にもすぐに答えが見つかります。気象庁のこちらのページでは1950年からの梅雨入り、梅雨明けの日付のデータを一覧することができます。関東甲信越地方の梅雨明けが8月に入った記録をピックアップすると

1982年 8月 4日ごろ
1998年 8月 2日ごろ
2003年 8月 2日ごろ
2007年 8月 1日ごろ

となっています。いままでも梅雨明けが8月になる、ということは複数回ありました。ちなみに、平均の梅雨明けは7月21日ごろ。今年は確かに梅雨明けが遅いのですが、それでも前代未聞というほどではないのですね。

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