「対面授業」?「面接授業」?(江頭教授)
| 固定リンク 投稿者: tut_staff
本学のWEBサイトを見ていただくと(2020年8月現在)「重要なお知らせ」としてコロナウイルスに対する対応についての記述があります。その中では例えば
などがあり、本学では「対面授業」が再開されていることが記されています。では「対面授業」とはなにか。文章中では別途定義することなく当たり前に出てくるのですが「対面による教育研究指導等」「対面による実験・実習科目等」とあるので、まあ大学のキャンパスに来て、教員と学生が顔を合わせて授業を行うことを言う、というのは常識的に分かると思います。
さて、これが「面接(めんせつ)授業」となっていたらどうでしょうか。今の文脈を踏まえれば「対面授業」と同じ意味だとわかると思いますが、でもなんか変なような。
「面接」という言葉を聞くと入学・入社に際しての面接を強く思い出してしまいます。素で「面接授業」と聞けば就職のための指導なのか、と思ってしまいそうですね。
なんで突然「面接授業」などと言い出したか、というと文部科学省ではこの用語が使われているからです。例えば「本年度後期や次年度の各授業科目の実施方法に係る留意点について」という文書では初っ端から
新型コロナウイルス感染症への対応のため,(中略)面接授業の再開等,本年度後期や次年度の各授業科目の実施方法に係る留意点についてお知らせします。(省略、強調は江頭)
とあって所謂対面授業が「面接授業」と呼ばれていることがわかります。ちなみに上記の文書には「面接授業」ということばは14回でてきますが「対面授業」という言葉は使われていません。
じつは遠隔授業の老舗中の老舗の大学、放送大学が「面接授業」(あるいはスクーリング)という用語を使っています。放送大学のWEBサイトには
面接授業(スクーリング)は、放送授業とは別に受講する、独立した科目です。教室などの場で直接、教員から指導を受けます。学友と共に学んだり、教員と交流を深めたりできる貴重な機会です。
とあり、まさに本学で言うところの「対面授業」なのですね。
応用化学科では前期の後半から学生実験の一部で「対面授業」を再開していますが、後期ではより「学友と共に学んだり、教員と交流を深めたりできる貴重な機会」が得られるように「対面授業」を増やしていきたいと思っています。
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