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「コン、コン」「ちょっと待って」(江頭教授)

| 投稿者: tut_staff

 私たち東京工科大学工学部応用化学科の研究室は学生の居る実験室と教授室が一体化した構造になっています。工学部の他の学科では研究室と教授室が少し離れているのとは少し違った感じです。

 さて、この構造だと実験室と教授室は扉でつながっているので、研究室の学生さんがときどき相談や報告にきてくれます。基本的にカギは解放。試験問題を作ったり、採点をしているとき以外はいつでも来てください、というのが私の方針です。

 とはいえ、コロナウイルス問題が始まったいまでは少し方針転換を。学生さんが部屋に来るのではなくて、声をかけられれば私の方が出ていくことにしました。教授室には基本私一人なので、マスクを外しているのです。

 でも、この方針がなかなか浸透しないのですよね。みんな部屋に入ってこようとするのです。だから、ちょっと待ってよ。

Knock_man

 最近の若い人はこらえ性がないなあ。いや、若いんだから新しいやり方に慣れるのも簡単じゃないのかな。

 などと思っていた今日この頃なのですが、先日となりの研究室の先生のところに行ってふと気が付きました。となりの先生は部屋の入り口に呼び鈴のスイッチを置いています。スイッチをおすと確かにチャイムの音が。あれ、でも出てくる様子がないぞ。まだかな。時間がかかるなあ。もう一回押そうか。うーん、それも失礼なような。でもいくら何でも時間がかかりすぎなのでは。一体…。

 くらい考えたところで先生がでてきました。あ、マスクしてる。当たり前だけど、あっ、そうか!

 おそらくこの先生も教授室ではマスクを外しているのでしょう。で、呼び出し音が聞こえてからマスクをつけるので、その時間の分だけ反応が遅れるのです。これはたぶん私も同じで、私の研究室の学生さんたちはいつもより私の応答が遅いので、気になって部屋の中に入ってこようとするのでしょう。

 多分1分も、いや30秒もない遅れ時間なのですが、人間の時間感覚は状況によって違います。マスクをつけるという作業を行っている私の時間感覚ではほんの一瞬の遅れでも、幾分緊張してノックをした学生さんの待ち時間とでは長さが違うのでしょうね。これは申し訳ないいことをしました。なるべく手早くマスクをつけられるように練習しようかな。

江頭 靖幸

 

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