IoT ( Internet of Trees ) について(江頭教授)
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前回の記事ではIoT(Interenet of Things)の森林版として IoT 、Interenet of Trees という名前を出したのですが、これは単なる思い付きの命名、まあ駄洒落のようなものです。でも書き終わった後にもしやと思って調べると、なんと真面目にこのInterenet of Trees、IoTrees の研究をした組織があるのですね。
下図がそのIoTreesのホームページ。esaのWebサイトの一部です。で、esaって何でしょう?これは欧州宇宙機関( European Space Agency )のことでEU版NASA、というかEU版JAXAのようなものでしょう。IoTreesの内容は前回の記事で私が書いた内容とほぼ同じ。とくに樹木に取り付けるセンサーとしてデンドロメータを選んでいるあたり、わかってらっしゃる、とい感じです。
宇宙機関のプロジェクトということですので、デンドロメータのデータは衛星通信をつかってクラウドに送られるとか。たしかに人口密度の低い地域の広大な森林をモニタリングするならその方法が有効ですよね。
さて、このページを読んでいくと実はこのプロジェクトはすでに終了していると書かれています。プロトタイププロジェクトとしての役割を終えて成功裡に終了、という書き方になっていますが将来への課題も示されています。
アンテナの強度を増して屋外での信頼性を上げること、デンドロメータの改良、そしてバッテリー寿命の改善が課題だとのこと。
やはり IoTrees のためにはセンサーの省電力化が不可欠なのですね。
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