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贈る言葉(学科学位授与式での研究科長送辞)(片桐教授)

| 投稿者: tut_staff

前々回前回の記事でもご紹介したように3月19日には本学の学位記授与の式典がありました。特に今年度は大学院修士の一期生を送り出す年でもあり、我々応用化学科では学科の全ての卒業生が一同に会して学位記を受け取るセレモニーの場を設けました。以下はその際の、大学院の工学系研究科サステイナブル専攻の専攻長である片桐教授から、大学院を修了する諸君への「贈る言葉」です。)

 今朝、坂を上っていると、カスケードのとこのツツジの植え込みの少しはげているところに、つくしが顔を出していました。

 また、午後、再度坂を上っていると、フーズフーの方向に白い小さな花、ユキノシタでしょうか、良いにおいがしていました。春を感じました。

 学位を勝ち取った皆様,おめでとうございます。

 

 学位は法的に認められた学術称号です。位です。あなたの学術的な能力の保証書です。その価値はあなたの学術的な能力にあります。しかし、その価値は学位にあるのではありません。そこを勘違いしないようにして下さい。学位がエラいのではなく、あなたがえらいのです。

 学位はあなたの矜持です。社会の中でますます自分の能力を磨き、学位にふさわしい能力を維持し発揮し活躍し続けて下さい。

 

 少し,怖いことを申します。社会に出て、これからの10年ちょっとがあなた方の成長のタイムリミットです。

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 厳しいことを申しますが、35歳を過ぎると、新しい考え方を生み出す能力は徐々に衰えてきます。

 フィールズ賞は数学のノーベル賞とも言われます。4年にいちど40歳以下の数学者に与えられる賞です。つまり、実質,35歳までになした仕事に対して与えられる賞です。数学のように新しい考え方で勝負する世界では35歳が大きな仕事を成し遂げるタイムリミットということでしょうか。

 ノーベル化学賞でも、50歳を過ぎてから着手した仕事で受賞した例はまれです。

 これからの10年間ちょっと、若い時を『本当に』大事にして下さい。この10年ちょっとがあなたの人生を決めます。

 以上、短いですが、お祝いのことばとします。

片桐 利真

 

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