授業「サステイナブル工学基礎」の構成(その3)(江頭教授)
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本学の工学部が掲げる「サステイナブル工学」、その最初の授業として本学2年生が履修している授業が「サステイナブル工学基礎」です。前々回の記事ではこの授業の前半で「Sustainable Development (持続可能な発展)」の概念と今の社会の持続可能性を妨げる地球環境問題・エネルギー問題を解説することを紹介しました。また前回の記事では授業の後半で工業製品やサービスに対するライフサイクルアセスメントによる環境負荷・資源消費の定量的な評価の説明をし、そして工業製品やサービスの価値の評価の可能性を検討して、両者のバランスをどの様にとるべきかについての考察することを示しました。またこの授業の中で行われている学内施設見学(ここ2年間はコロナウイルス感染症の影響で実施できていませんが)についてもこの記事で紹介しています。今回はこの「サステイナブル工学基礎」の授業の後半で行うグループワークについて紹介しましょう。
この授業では前半・後半の終了時に2回のグループワークを行います。その準備段階としてそれぞれの授業内容を簡単に復習したあと、各自が授業内容をまとめたワークシートを作成します。グループワークではそのワークシートを手元に置いて、その内容のうち、選ばれた項目について各自の意見を説明、グループとしての意見をまとめたレポートを作成して提出します。
この授業のグループワークにはグループの作り方にも特徴があります。個別にグループメンバーを指定してはいないのですが最初のグループワークに際してはこの授業に参加している工学部3学科の学生に対して学科毎に集まって着席するように指示し、「近くの4~5人でグループを作って」と各学科毎のグループができる様に指導しています。その一方で2回目のグループワークでは特に学科を指定しない形でのグループ作りを行っています。
実は、この授業の1年半後になりますが「サステイナブル工学プロジェクト演習」というグループワーク中心の授業が行われるのですが、その際のグループは学科の違うメンバーが必ず全てのグループに所属するようにグループ分けを行っています。2回目のグループワークはある意味その予行演習とも言えるでしょう。
さて、ここまで読んできて既にお気づきのかたもいるかも知れません。このグループワーク、学内施設見学と同様でコロナウイルス感染症の影響で昨年度は実施できなかったのです。今年度もコロナウイルスの問題が解決された分けではありませんが、このグループワークはオンラインなどを利用してぜひ実施したいと考えています。
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