スマホか携帯か?(江頭教授)
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先日の記事(「続・パソコンかスマホか?」)で総務省の令和2年版「情報通信白書」から情報通信機器の世帯保有率の推移のデータを紹介したのですが、同じ「情報通信白書」に面白いデータを見つけたので紹介しましょう。今回のタイトルのとおり、スマホと携帯、どちらを使っているのか、という調査です。
「ガラケー」つまり「ガラパゴス携帯」と揶揄されるほどに従来の携帯電話は時代遅れなものと認識されていると思います。だとすれば携帯の利用者は凄く少ない様に思うのですが、これが意外や意外、2019年度のデータでも24.1%、およそ4人に一人が携帯電話を使っているというのです。
もっともこの数値は「携帯を使っている人」の割合であって「携帯しか使っていない人」ではありませんよね。その証拠に「スマートフォン」の保有者が67.7%なので「スマートフォン」と「携帯電話・PHS」の単純合計は91.7%となり、「モバイル端末全体」の81.1%を上回っています。両者の差、10.6%の人は「スマートフォン」と「携帯電話・PHS」とを両方持っていることになります。だとすれば「携帯電話・PHS」しかモバイル端末を保有していない人は24.1-10.6 = 13.5%ということが分かります。
10人に一人は「スマホ携帯二刀流」の人だ。これはなんとなく納得できる数字です。何かの理由で携帯が手放せない人、とか携帯やスマホの複数持ちが普通な人、もしかしたら携帯の解約を忘れている人もいるかも知れません。携帯の維持費はスマホに比べると低いので見逃されているという側面もあるのでは。
一方で13.5%、つまり10人に一人以上が携帯だけで過ごしている、というデータには少し驚かされます。と、思ったのですがよく考えると私の母も2018年までは携帯だけで過ごしていましたっけ。高齢者にはスマホに移行するモチベーションが薄いのでしょうか。
あるいはパソコンとの併用を考えたとき「パソコン+スマホ」と「パソコン+携帯」でできることに大差がない、と判断する人もいるのかも知れません。維持費を考えると「パソコン+携帯」の方が有利ですからね。
では今回のデータで一番の驚きは、というと18.9%(=100%-81.1%)の人が携帯端末を保有していない、ということでしょうか。この調査は6才以上が対象の様ですから一部は子供が含まれているとしてもやや大きな数値。それなりの割合の高齢者が含まれているのでしょうか。あるいは現役世代でもパソコンオンリーという人がいるのか。どうなのでしょう。
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