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2021年7月

2021.07.30

Google Document によるMS-Wordファイル編集機能の互換性が完全でないことは仕方ないとしても警告メッセージが表示されないケースがあるのは困ったものだ、という話(江頭教授)

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 我々東京工科大学工学部応用化学科の卒業研究発表会は8月のお盆休み前に設定されています。今月の28日はその要旨の提出日。要旨は卒論生諸君がA4で1ページの文書を作成します。原稿はMicrosoft社のWordを使って作成しますが、この要旨に図や表を入れる学生さんも多く、結構複雑なレイアウトが必要になることもあります。

 我々教員は学生さん達が作ってきた原稿にコメントを入れ、あるいは直接編集するなどして要旨の内容、体裁のブラッシュアップに協力します。この時、私の研究室では Google社が提供する共有ドライブサービスである Google Drive を利用して編集したファイルのやり取りをしています。

 この Google Drive、データ交換の機能に限定されていれば良いのですが、お節介なことに Google Driveに置かれたMS-Word形式のファイルはGoogle社の提供するもう一つのサービスである Google Document によって中途半端に編集出来てしまうのです。

 例えば、私は文書の中に図を入れるとき、MS-Wordのテキストボックスの機能を利用して図とその説明文を一緒にまとめてレイアウトできる様にしているのですが、 Google Document は現時点(2021/07/29)ではこれを処理できないのです。オンラインで図が表示できず、さらに編集するとそのデータが失われてしまいます。これは以下の警告の通りでした。

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2021.07.29

2回目の新型コロナワクチン接種をしてきました(片桐教授)

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 前回、6月27日(日曜日)のワクチン接種に続き、7月27日(火曜日)の夕方に、八王子駅北口のオクトーネ(旧東急スクエアー)11階へ2回目のワクチン接種にいってきました。
 必要書類(接種券と予診票)と身分証明書を持参して接種会場へ参りました。予診票には当日朝に体温(36.4℃)をはかり記載しました。その他の体調や既往症についても記載した上で、書類一式を持参し、現場に向かいました。

 当日は台風が接近しているのによい天気で、日差しが痛く到着までに汗をかきました。体温が上がっていたらどうしようと心配しました。予約時間は17:15〜17:30でしたが、いつものように余裕を持って16:55に到着したところ、この時点ではまだ待ち合い場所に案内されないとのことで、17:00過ぎまでオクトーネの中をぶらつきました。17:05に戻ったところ、すでに6人が開設された待合室に着席していました。私はその予約時間の7人目です。椅子は全部で16席ありました。椅子は約60cmの間隔をあけておかれておりました。後ろのご夫婦が「あの書類はどうした?この書類は記入していないじゃないか」とにぎやかでした。着席していると、係の人が書類の記入の確認と体温の測定にきました。

 17:10に受付に案内されました。今回も受付作業はスムーズで、すぐに問診にまわされました。「第1回目の副反応で翌日37.5℃になりました」「それはよくあることです」との問診後、すぐに接種ブースの方へ回りました。ブースは3つありました。ブース前の待機場所で係のヒトに「マスクで鼻を覆って下さい」と叱られてしまいました。鼻が低いので、すぐにマスクがずれてしまいます。

 書類の確認後、17:14に看護婦さんによる接種をうけました。ワクチンは前回同様にファイザー社製です。おしゃべりな看護婦さんで
「今日の感染者数は2800人を超えてたみたいよ。こんなにがんばってるのに、嫌になっちゃう。まだ増えるのかしらねえ。」「午前中とかお昼はお年寄りが多いけど、夕方は仕事帰りの方が多いみたいね。」
という他愛もない会話の合間に注射はいつの間にか終わっていました。
 前回同様、受付から接種まで5分もかかっていません。流れはすごくスムーズで、案内の方もこなれていました。

 17:14〜17:29のあいだの15分間、同じ会場の待機席に案内されました。私の座席はC-7です。着席する場所が指定されています。私の席のあたりはやたら気温が高く?(そう感じただけかもしれません)、ひどく汗をかきました。後で思い出せば、これは副反応だったようです。しかし、待機中には腕の痛みはありませんでした。待っている間はやたら暑く感じられ、疲れが出ました。

 ワクチンパスポートの交付は後日だそうです。今は、接種券の記録が、2回のワクチン接種の証明書になるそうです。その後、会場を後にして帰宅しました。

 帰宅後に着替えたら、シャツは濡れていないところがないくらいに汗を吸っておりました。近年まれに見る大汗です。18:15に体温を測ると37.0℃、汗をあれだけかいても高めです。おそらく,前回とは異なり、免疫が素早く応答して、接種直後から発熱していたようです。私の免疫系は1回目のワクチン接種で十分に予習しており、2回目のワクチン接種では迅速にmRNAワクチンが作らせる抗原にペプチドに素早く応答したようです。その時点での飽和酸素濃度は98%、血圧は110/77と正常ですが脈拍が118とかなり高くなっています。少し頭痛もあります。左上腕部も重くなってきました。ある種の筋肉痛のようです。注射した場所以外に腋の下も痛くなってきました。前回の発熱や痛みのピークが24時間後くらいだったことと比べると、すでに2時間後には全回のピークと同程度、それ以上の副反応が起きているようです。横になって夕食まで休みました。

 

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2021.07.28

書評「マイケル・サンデルの白熱教室 エリートたちよ 君の成功は努力の結果?それとも運?」(その2)(江頭教授)

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 前回に引き続き、の2021年7月24日に放送された「マイケル・サンデルの白熱教室 エリートたちよ 君の成功は努力の結果?それとも運?」という約2時間の番組についての紹介です。なお、今回私が見たのは再放送で本放送は2021年の7月4日から行われていたようです。

 今回のタイトルは「マイケル・サンデルの白熱教室 エリートたちよ 君の成功は努力の結果?それとも運?」とありますので、アメリカ、日本、そして中国のエリート達がサンデル教授の議論の相手となっています。前半のコロナ禍についての話題から、後半ではいよいよこのタイトルの内容、「エリートの成功は努力の結果?それとも運?」なのか、という問いかけへと進んでゆきます。

 少し驚きましたが、この問に「努力の結果」だ、と応える人は中国の若手エリートでは6人中4人、アメリカでは6人中2人なのに対して、日本では6人中0人、全くいなかったのです。まあ、日本人特有の謙遜なのかも知れませんが、それにしても極端な。サンデル教授がそれぞれの意見を聞いてゆくと、中国の若者達の猛勉強ぶりが際立ってきます。中国の若者達は猛勉強によってエリートの地位を手に入れた。そのことが彼らの意見、「エリートの成功は努力の結果だ」という結論につながっているのでしょう。

 では日本の若手エリート達はどうなのでしょうか。私が大学を受験する頃には(正確にはその少し前には)、日本にもちょうど今の中国の若者達が語ったような「受験戦争」と言うべき現象がありました。でもそれも今では昔の話でしょう。

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2021.07.27

書評「マイケル・サンデルの白熱教室 エリートたちよ 君の成功は努力の結果?それとも運?」(その1)(江頭教授)

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 マイケル・サンデルの白熱教室については以前「マイケル・サンデルの白熱教室2018」について書きました。今回私が見たのは今年(2021年)7月24日に放送された「マイケル・サンデルの白熱教室 エリートたちよ 君の成功は努力の結果?それとも運?」という約2時間の番組です。なお、これは再放送で本放送は2021年の7月4日から行われていたようです。

 最初の「白熱教室」の放送は2010年だったでしょうか。講堂一杯の学生と討論形式で進めるという授業形式はなかなか高度なもので、私の周りでも話題になった記憶があります。

「なるほど...。君の名前は。」

と学生に名乗らせて、その名前を覚えて議論を展開してゆく臨場感に、私もワクワクしたのを覚えています。

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2021.07.26

オリンピック2020の聖火は炎色反応なのかな?(江頭教授)

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 東京オリンピックがスタートして開会式もTV中継されました。そういえば今回のオリンピックの聖火は水素を燃料にし、それに色を付けるために炎色反応を用いる、という話がありました。(このニュースについては本ブログでも以前触れたことがあります。)

 さて、そう思ってTV中継の映像を見ると...いや、やっぱり分からないですね。自然な炎を巧妙に再現しているのか、それとも予算削減のあおりを受けて普通の炭化水素を燃やすことになったのか。何かアナウンスがあったんだろうか。ちゃんと中継を見ておけば良かった。

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2021.07.23

「パソコンばかり見ていないで少し顔を上げれば天気なんて分かるでしょう」という話(江頭教授)

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  マイクロソフト社のPC用オペレーティングシステムのWindows、私はWindows3.1からのユーザーです。昔はWindowsのアップデートが毎年、とは言わないまでも数年に一度は行われていたものです。そのたびに安くはないお金を出すことになったのですが、それに見合うだけの性能の向上や使い勝手の改良があった様に思います。でもずいぶん前にWindows10になって以降、Windowsのバージョンアップはありませんでした。とはいえ、最近 Window11 という単語をニュースで見るようになってきましたね。

 さて、Windows10 について。これは非常に安定していて使い勝手も良い、というかもう慣れました。なので私は特に不満は無いのですがマイクロソフト社は暇を持て余しているのか、ネットワーク経由でのバグフィックスに合わせて何かと新機能を入れようとしてきます。その一つが最近タスクバーに現れるお天気情報。いや、べつに要らないのですが...。

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2021.07.22

フレッシャーズゼミ・ポスター発表会(江頭教授)

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 「フレッシャーズゼミ」は本学全体で行われている一年生向けの授業です。本学固有の授業なのでしょうか、「フレッシャーズゼミ」で検索すると本学のサイトの以下の説明が表示されました。

1年次演習科目「フレッシャーズゼミ」では、全教員が15名程度の新入生を受け持ち、読み・書き・プレゼンテーションするスキルを演習スタイルで教育し、学生の日本語能力を強化する。

 大学に入ると「クラス」というものが無くなってしまい、学生諸君は時間ごとに授業の行われる教室を転々とすることになります。大学で自分の居場所ができるのは研究室に配属された後となります。これが通常の大学のスタイルなのですが、入学から数年の間、居場所の無い期間は大学生にとっていろいろな意味でリスクの多い期間でもあります。

 そこで、本学ではアドバイザー制度を設けて新入生の時点からいわゆる「担任の先生」のような教員を一人一人の生徒に割り当てています。

 フレッシャーゼミはいわばその「担任の先生」が受け持つホームルームの様な授業だ、と思ってください。1年生向けのその授業時間の中で、学生諸君はグループワークを行ってポスターを作成し発表会を行った、それが今回の発表会です。

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2021.07.21

マニュアルのない機械(江頭教授)

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 私の母親はすでに80歳を越えているのですが最近新たにスマートフォンを購入しました。電話帳やその他のアプリの引継ぎは携帯電話の会社の人がやってくれたそうで、私が手伝ったのはZoomのアカウントを作るくらい。電話としての利用は比較的すぐにできる様になったので、まあスマート「フォン」としては使える様になりました。

 とはいえ、それから先が難しい。いろいろ苦労している様子なのですが、大きく分けると二つの問題がある様に見えます。

 一つはスマートフォンに充分なマニュアルがない、という問題です。この手の機械にマニュアルがない、ということに私などは慣れてしまっています。おそらく真面目にマニュアルをつくると莫大な量になってしまうのでは。というか、マニュアルなんか作っていたら開発が間に合わない。それでも一応使えているのはなんとなく「ここにはこんな機能があるはずだ」と予測がつき、「そのためのボタンはこれだ」と見当がつくからでしょう。

 なんで予測できて見当がつくのか、といえばこれに類似したもの、私の場合はPCのアプリケーションやWEBサイトなど、を使ってきたからです。私の世代はマニュアルのある機械から出発してマニュアルのない機械に打ち上げてもらった世代、と言えるでしょう。

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2021.07.20

オキシドールの酸素を作って呼吸するとしたら(江頭教授)

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 昨日の記事では酸素の発生源としてのオキシドールについて考察しました。ボンベに比べて重量基準でも体積基準でもだいた1/15程度の保存量にしかならない、という結果で大した性能とはいえません。ただ圧力容器を用いなくても酸素が保存できるのですから安全性は高いのではないでしょうか。

 さて、今回はオキシドールで発生させた酸素で呼吸することを考えてみましょう。これは人間がどのくらいの酸素を必要としているか、という問題ですが、どうやって計算すれば良いのでしょうか。人は呼吸で酸素を吸収し二酸化炭素を吐き出す、ということを考えれば人間が吐き出す二酸化炭素の量から酸素の消費量を求めることができるでしょう。人間が一年間に吐き出す二酸化炭素の量は約0.3トン。計算過程は以前の記事(その1その2)で解説しましたが、呼吸の前後での二酸化炭素の増加に基づく計算食事で人間が摂取する炭素の量からの計算、二つの方法でほぼ同じ結果となることから信頼性は高いと考えています。

 年間二酸化炭素 0.3 t ということは1日では 約 800 kg でだいたい 20 mol となります。まずは、これと等量の酸素をオキシドールで供給する考えてみましょう。前回の記事で500mLのオキシドールから 0.22 mol の酸素が得られることが分かっていますから、1日当たり約100本のオキシドール(500mLサイズ)が必要なのだと計算できます。価格にして約4万円です。

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2021.07.19

オキシドールでどのくらいの酸素が作れるのか(江頭教授)

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 本学の1年生向けの授業「フレッシャーズゼミ」でオキシドールを分解して酸素を発生させる実験をやっているグループがあることはこちらの記事で紹介しました。今回はこの方法でどのくらいの酸素が得られるのか考えてみましょう。酸素を保存する方法としてボンベと比べてみたいと思います。

 まずはマツモトキヨシのサイトでオキシドールについて調べてみました。500mLのオキシドールが税込み404円。これは前回使用した製品です。前回通り、

 オキシドールについて調べると「過酸化水素(H2O2)を2.5~3.5 w/v%を含有します。」との記述が。アバウトだなー。中をとって3w/v%とすると10mLのオキシドールには0.3gのH2O2 が入っていることになります。分子量 34で割って8.8×10-3mol。2分子のH2O2 から1分子のO2 が生じるので4.4×10-3molの酸素ガスが発生します。0℃1気圧なら22.4Lを掛けて98.56mL。約100mLのガスが発生することが分かります。

となりますから、この一瓶で体積で 100 mL の50倍、約 5 L の酸素を発生させることができることになります。物質量としては 0.22 mol、質量としては約 7 g になります。

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2021.07.16

特撮映画とサイズの話(江頭教授)

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 以前、このブログ記事で巨大蟻を描いた特撮映画「放射能X」について触れたとき「蟻が巨大化したら力持ちになるどころか歩く、いや立ち上がることさえできなくなるでしょう。」と書きました。生物が同じ形でサイズだけが大きくなるとその重さは倍率の三乗で増えるのに対して筋断面積は二乗でしか増えない。だから体重に比べて筋肉が少なくなってしまいます。このギャップを埋めるために大きな生物は手足を太くして筋肉の割合を増やす必要があります。蟻の足はあんなに細いのに像の足は太々としているのはそのためです。

 だから巨大生物の足は太々としていなければ。その点、ゴジラは合理的(?)ですね。とはいえ、ゴジラ映画にも多々「やらかし」はあります。昭和、平成、ミレニアムゴジラと日本の作品もなかなかのものですがハリウッド版も如何なものか。今回はリブート版ハリウッドゴジラの第2作「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」について書いてみたいと思います。

 この映画、私は公開当時劇場で見ています。そのときの私の感想は「カブトムシに睨まれた!」です。

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2021.07.15

にわか雨にしては激しい雨(江頭教授)

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 我々応用化学科は東京工科大学八王子キャンパスの片柳研究棟の4,5階に位置しています。私の部屋は4階。その私の部屋の窓からは研究等A,Bの建物、そしてその研究等へのぼってゆく広い坂道が見えています。この坂道、開けていて眺めは良いのですが、別の言い方をすれば「雨宿りできる場所が全く無い」ということ。そのわりに結構な長さで歩いて2,3分はかかるのです。

 ここ数日、突然強い雨が降り出す、というお天気がくり返されています。そのたびに窓からこの坂道の途中で雨に降られて人たちの悲喜劇を目撃することに。やっぱり学内の移動でも傘は持ち歩かなくては。

 そんな雨が今日もまた、ということで日本気象協会が出しているスマホ用のアプリで降雨状況の雨雲レーダーを確認してみました。画面を開くと広域のデータからスタート。確かにポツポツと雨雲が見えています。

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2021.07.14

新型コロナワクチン接種してきました(江頭教授)

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 本学科の片桐教授が「新型コロナワクチン接種してきました」という記事を挙げておられたので、私も便乗して自分の接種体験談を書こうと思います。

 私も片桐教授同様、基礎疾患の15番(BMI30以上、要するに肥満)枠で早期に予約が可能に。自分が優先されるのは申し訳ない気もしたのですが、教壇に立つ身としては学生諸君を感染から守る意味でもできる限り早く接種すべきだ。そう思い直して予約に挑みました。つながらない、途中で切れる等々の噂で結構、身構えて臨んだのですが意外とあっさりと予約が取れました。7月11日、東京工科大学の近くの小学校での接種に決まりました。

 「接種に際してはノースリーブの服で」という注意書きに従ってユニクロでタンクトップのシャツを購入。問診票にも予め書き込みました。ただ、ネットで「体温は会場で測定するから空欄で良い」という情報があったので、当日体温は測ったものの書き込まずに会場へ。革靴にタンクトップという格好でいざ出発です。

 さて、会場には10分ほど余裕をみて出発したのですが、会場の小学校が結構広くて時間がギリギリに。見ると長い行列ができていました。でも実はこれ、お昼休み直後だったからの様です。会場が開いて受付が始まるとどんどん列が進みます。受付時間は15分刻みでしたが、その時間帯のほぼ最後尾だった私でも、実際に受け付けに入るまでに15分はかかっていなかったと思います。これは良いペースで進んでいるということですね。

 書類のチェックの際には、やはり非接触体温計での体温測定があり、担当の人が問診票に書き込んでくれました。あっ、八王子市のクーポンに同封されいてた案内書に「基礎疾患」の申請書がついていたのですが、この申請書は回収に。ついでに案内書も回収されてしまいました。案内書を手元に残したい場合は切り離しておくべきですね。

 名前にフリガナを忘れたこと(いや、何度も本人確認のために名前を呼ばれるのでフリガナは重要)以外は特にトラブルもなく問診から接種へ。接種は皆さんが言うとおり、ほとんど痛みを感じませんでした。15分の待機時間を入れても現地到着からほぼ35分で全て終了です。

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2021.07.13

新型コロナワクチンの意識調査をしてみました(片桐教授)

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 2021年7月8日の安全工学の「情報の安全」の講義内において「新型コロナワクチンに関する意識アンケート」を受講者に行ないました。

 主な質問項目は

問1:あなたはワクチンを接種しますか?

1.絶対に接種する

2.多分接種する

3.周りの様子を見てから判断

4.多分接種しない

5.絶対に接種しない。

問2−4はその理由

問5:副反応への不安はありますか?

問6:あなたは新型コロナやワクチンの情報を主にどこから得ましたか?

です。

 まず講義前にアンケートを行なった上で、ワクチンについて講義を行い、再度アンケートに記入してもらい、受講による意識の変化を調査しました。

主な結果をまとめます。

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でした。かなり多くの方がワクチン接種を希望しています。講義による接種への上向きの変化は16名、下向きの変化は4名ですから、情報を得ることで、ワクチン接種希望の方向に傾くようです。

 

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2021.07.12

ハードディスクの価値は記憶容量に比例しているのか(江頭教授)

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 ネット上のドライブ(データ記憶領域と言うべきか)の使用量が多すぎる、という連絡が大学のネットワーク委員会からとどきました。これはいけない。ネット上のデータを手元に移動させよう、ということでいろいろ調べることに。

 データ記憶で一番安いのはテープ、という意識があるのですがさすがに今はないだろう。CD、DVDときて今はblu-rayが安いのでしょうか。とはいえこれはアクセスが不便。やはりハードディスクを対象にしましょう。まずハードディスクはどのぐらいの値段なのでしょうか。

 PCのパーツ(やその他諸々)の通販での値段を調べることができる便利なサイト「価格.com」を使って3.5インチサイズの内蔵型ハードディスクをいろいろと眺めてみます。最近は18TBのドライブまであるのか。これだけの記憶容量だとさすがに高いなあ。やっぱりハードディスクの値段は記憶容量で決まるのだろうか。そう思って作ってみたのが以下のグラフです。

 全部で3.5インチサイズの内蔵型ハードディスクの分類には294件の製品の価格が登録されていますが、他の条件をそろえるために一つのメーカー(SEAGATE社)の一つのシリーズ(Iron Wolf Pro)に限定して2021/07/10時点での最安価格と記憶容量の関係をプロットしてみました。

 きれいに右肩上がりのグラフになっていますが、気になるのは4TB、8TB、10TBのところ。まず4、8TBにデータの重複があって全体の傾向よりかなり高い(2倍くらい)の価格がついています。この異様に高い価格の製品は実は2016年、2017年の製品で一世代まえのもの。また10TBのデータも重複していますがこれも2016年と2019年の製品であり、2016年の方が高いという傾向は4、8TBと一致しています。ただし、同じ世代で容量別に比べると、なぜか10TBの製品だけ2019年版が他の容量のものより高く2016年度のものは他の容量のものより安い、という例外になっています。

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2021.07.09

改めて「プログラム教育」は難しい、という話(江頭教授)

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 先日のこのブログ記事での紹介した授業点検ですが、今回はプログラミングの授業を見せてもらうことができました。演習中心で二コマ連続の授業なのですが、さすがに時間がかかる、ということで点検対象は最初の一コマでした。

 さて、このプログラミングの演習は機械工学科の学生が対象です。演習のはじめに学生さんたちがマイコンキットを一箱ずつ持って行きます。聞けばセンサーからデータを取り込み、PCで可視化する、というシステムを自分のノートパソコンとマイコンとセンサーとでつくるのだとか。これは面白そうですね。

 マイコンが余っていたら私もやってみようかな、などと思ってみていたのですが学生さんの中には苦戦している人もいるようです。はてこれは一体...。 

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2021.07.08

「コーオプ実習成果報告会」オンライン(その2)(江頭教授)

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 前回に引き続き「コーオプ実習成果報告会」についてのお話です。

 本学工学部の特徴であるコーオプ教育の中心である「コーオプ実習」は実際に企業で有償での就業を体験するものです。終了後にも実習を行ったことで得られた成果、自分の成長などを振り返り、半年後にはそのまとめを発表する「コーオプ実習成果報公会」を開催しています。これには実習に協力してくださった企業の方々にも参加していただくことになっています。今回実施された機械工学科の報告会はオンラインで実施される、ということで学科は違いますが私も参加してみました。

 開会のあいさつに続いて複数のオンライン会議室の分室(Zoomのブレイクアウトルーム)に分かれた発表がスタート、というところまで前回紹介したのですが、実はその発表の途中でトラブルが起こったのです。

 発表が終わって質疑が始まり、ちょうど私が質問をしていたときに学生さんの声が聞こえなくなって映像もフリーズ。しばらくするとそのオンライン会議室にいた学生さんたちがログアウトしてしまいました。これは何かあったな、と思ってメインの会議室に戻ろうとすると今度は私自身がログアウトしてしまいました。

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2021.07.07

「コーオプ実習成果報告会」オンライン(その1)(江頭教授)

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 本学工学部の特徴であるコーオプ教育、その中心と位置づけられるのが実際に企業で有償で就業を体験するという「コーオプ実習」です。単に実習に行くだけでなく、実習を行ったことで得られた成果、自分の成長などを復習する「コーオプ演習Ⅲ」という授業もあり、そのまとめとして「コーオプ実習成果報公会」を開催。実習に協力してくださった企業の方々にも参加していただくことになっています。我々応用化学科の報告会は例年12月に行われますが、実習の期間が半年ずれいる機械工学科の報告会はちょうど今の時期に実施されています。今回もオンラインで実施される、ということで学科は違いますが私も参加してみました。

 この「成果報告会」はコーオプ実習に参加した3年生諸君が実習の経験を振り返り、そこで得たものをポスター形式で発表するイベントです。オンラインでの実施ということでZoomを利用。まずは全員の集まるオンライン会議室にて、本学でコーオプ実習の運営を担当しているキャリアコーオプセンターの戸井センター長の挨拶からスタートです。

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2021.07.06

フローチャートというものがありまして(江頭教授)

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 プログラムを組むという作業は基本的には非人間的な作業なのだと思います。人間がものを考えるスタイルとプログラムに必要な理論の組み立てには違いがあって直感的にプログラムを組むのは難しい。だからプログラムで必要とされる論理の流れを人間の頭の外に取り出して落ち着いて検討できるようにしよう。難しい言い方ですが、要するにプログラムの流れを図解することで論理の流れを「見える化」しよう。そう考えた人たちが作ったのが「フローチャート」なのでしょう。

 「フローチャート」は紙に書いた四角やひし形の図形を矢印で結んだもの。図形には個別の作業、というか処理が書いてあって、その処理の順番が矢印で表されているわけです。処理が順番にならんでいるだけならわざわざ矢印で結ぶ必要はありませんが、判断(if文ですね)が行われて条件分岐が起こる場合、その流れを追いかけるには適しています。

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2021.07.05

「保護者会」再開(江頭教授)

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 本学で実施されている「保護者会」については以前の記事でも紹介しています(その1その2その3その4

 本学の保護者懇談会は春と秋、二回行われていました。春の懇談会では全国の地方都市でも開催し、希望される保護者の方々と広く面談をする機会を用意していました。例年、本学の学内で実施する懇談会に加えて全国15箇所の会場(盛岡、仙台、水戸、松本、広島、福岡、札幌、静岡、名古屋、郡山、新潟、宇都宮、長野、富山、高崎)で開催していました。この春の懇談会はコロナ禍の影響で昨年度は中止。前回紹介した「授業点検」と同様、この保護者会も今年は再開することができました。開催時期も5月から7月に変更。また前述の学外会場での実施も中止となってかなり制限された状況ではありますが、とにかく再開できたとことは喜ばしいことと言えるでしょう。

 この保護者懇談会は事前登録制ですが、2019年までは年々参加者が増えていたのですが今回は会場が制限されたこともありかなり少ない人数の参加となりました。

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2021.07.02

「授業点検」再開(江頭教授)

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 授業点検。授業は本学の授業ことです。点検するのは教員、その授業を担当していないほかの教員が点検を行います。

 我々大学の教員は高校や小中学校の先生たちの様な「教員」としての教育や訓練を受けていません。(教育学部があればそこの先生たちは違うのかもしれませんが、それはまた別のお話。)ですから授業をするときも学生時代に自分が受けた授業を思い出しながら手探りで授業を行うことになります。各自、自分なりに工夫を凝らすのですが、時には誰かの意見を求めたくなることがあります。また、授業中に何かを思い付き、これはいい、と人に伝えたいと思うこともあります。

 教員同士の会話の中で授業の方法について話題になることがあります。専門分野を超えて盛り上がる話題で時として良いアイデアをもらえることもありますが、話の流れ次第ではあまり効率的ではありません。

 そんなわけで、「授業点検」です。

 この授業点検についてはこのブログでも何回か触れています(その1その2その3)。ただ、昨年度からは対面授業が制限されていたこともあって一時中断されていました。今学期は対面授業にもどったことを受けて再開することになり、そのための準備を進めていました。緊急事態宣言の影響で今年も中止かな、と心配したこともありましたが先日対面授業が再開されたことによってぎりぎり実施することができるようになりました。

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2021.07.01

1850年からの地球の炭素収支(江頭教授)

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 以前紹介した地球の炭素収支のお話前回に続いて今回も紹介してゆきたいと思います。前回は2010年から2019年の10年間に人間が放出した二酸化炭素の由来とその二酸化炭素がどうなったか、という話でしたが、今回はもっと時間をさかのぼって人間の工業文明が発展を始めたときから、具体的には1850年から今、というかコロナ禍直前の2019年までについてのお話です。

  まずはデータを見てみましょう。下の図の左側が1850年から2019年までのデータ。右側は直近の10年、つまり2010年から2019年までのデータが示されています。まず左右の図で縦軸が違っていることを確認しましょう。左の図のスケールは最大700、右が12。左の500と右の10がほぼ同じ位置にありますから右の方が50倍の大きさになっています。実は縦軸の単位そのものが違っていて左はGtCで累積の炭素(というか二酸化炭素)放出量、右が GtC/y で毎年の放出量、つまり放出速度なのです。

 1850年から2019年までの170年間の累積排出量が毎年の排出速度の50倍のスケールに収まっている。普通に考えれば170倍のスケールになるはずなのですが...。要するに最近10年の平均排出速度が過去に比べてかなり大きいということが図のスケールに反映しているのですね。

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