新型コロナワクチンの意識調査をしてみました(片桐教授)
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2021年7月8日の安全工学の「情報の安全」の講義内において「新型コロナワクチンに関する意識アンケート」を受講者に行ないました。
主な質問項目は
問1:あなたはワクチンを接種しますか?
1.絶対に接種する
2.多分接種する
3.周りの様子を見てから判断
4.多分接種しない
5.絶対に接種しない。
問2−4はその理由
問5:副反応への不安はありますか?
問6:あなたは新型コロナやワクチンの情報を主にどこから得ましたか?
です。
まず講義前にアンケートを行なった上で、ワクチンについて講義を行い、再度アンケートに記入してもらい、受講による意識の変化を調査しました。
主な結果をまとめます。
問1
でした。かなり多くの方がワクチン接種を希望しています。講義による接種への上向きの変化は16名、下向きの変化は4名ですから、情報を得ることで、ワクチン接種希望の方向に傾くようです。
また、それぞれの意識を持つ方の中での情報源(1.新聞やテレビなどのマスコミ、2.書籍、3.TwitterやFacebookなどのSNS、4. 大手のネットニュース、5.その他のネットニュース、6.友人などからのうわさ、7.その他(自由記述))を見ると
でした。接種への意識ごとにこれまでに接したワクチン情報の偏りが見られました。
1.絶対に接種する、2.多分接種する、の人は、ほぼ同じような情報ソースによっています。一方で、3.周りの様子を見てから判断の人は、新聞やテレビなどのマスコミの日率が高いようです。これはマスコミ情報だけでは摂取に納得できていないことを示しているのでしょうか。多分摂取しない人は、3.TwitterやFacebookなどのSNS、4. 大手のネットニュースの比率がすこし、高くなっています。
これらの傾向についてはサンプル数が少ないので、統計的な有意性を保証できません。しかし、何らかの傾向を示唆しています。
SNSや噂には、今回の新型コロナワクチンに関する誤った副反応情報や陰謀論に基づくデマが散見されます。そのようなデマや嘘を見分ける能力に欠ける者は「情弱」の誹りを免れないでしょう。これは、その「情報」の真偽を見分ける「理解力」の不足によります。
根拠の明示されていないあるいは噂を根拠とする情報は疑ってかかるべきです。Web情報の場合、発信者の所属や属性も大事な情報の評価関数源です。ネットの世界にも十分な根拠、出典を示している署名記事が見つかります。そのような情報は、まだ信頼性が高いと言えるでしょう。YouTubeや匿名のブログ情報を信じることは危険です(このブログは署名記事です)。書籍ならば信頼できるかというと、なかにはトンデモ本があるようです。信頼できる公的機関に所属している著者の本を読みましょう。
もちろん、現時点で何が正しく、何が間違っているか、それを断言できる人はいません。誰かの言を鵜呑みにして間違った判断をしても、誰も保証してくれません。最後は自分で情報収集し、自分で理解し、自分で判断し、自分の意思で接種を受けてほしいと思います。学生さんにはまだもう少しの時間があります。よく勉強し、自分の責任でワクチン接種を受けましょう。安全工学の講義で習った考え方、情報の見分け方を総動員すれば、後悔しない判断ができると思います。安全工学を実学として活かすチャンスです。
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