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2021年8月

2021.08.31

仮履修登録のこと(江頭教授)

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 履修登録についてはこちらの記事で紹介しています。小中高とは違って大学の授業は学生一人一人が選択するものが多い。だから学生が自分でどの授業をとるかを決めて、それを大学側に知らせる必要がある。そのための作業が履修登録となります。通常の履修登録は授業開始から1~2週間程度で行われています。後期の授業開始は9月の終わりごろ。従って本来の履修登録は10月に入ってから、と予定されています。

 さて、タイトルの「仮履修登録」は今回初めて実施する試みです。実施する内容は本番の履修登録とほぼ同じですが、実施期間が授業開始のかなり前に設定されているのです。

 なんで「仮履修登録」が必要なのか。じつはこれ、コロナウイルス感染症対策の一環なのです。いままでも感染対策として履修人数が多くて学生間の適切な距離が保てない授業についてはオンラインで実施する、などの感染対策をとっていました。その際、履修人数については例年の実績などから見積もっていたのですが、今回は「仮履修登録」によってより具体的に履修学生の人数を把握しよう、というのです。事前に正確な人数が分かれば、学内で実施する授業も人数と教室のサイズを適切に配分することができます。

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2021.08.30

大学の夏休みはつづきます(江頭教授)

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 今日は8月30日、あと2日で9月1日になりますから多くの小中高の生徒さんたちにとっては夏休み最後の週となります。

 夏の盛りのアブラゼミからツクツクボウシの声が聞こえ始めると私もなんとなくそわそわした気持ちになります。

ああっ、夏休みも終わりか。はやく夏休みの宿題を終わらせなければ。

子供の頃、私は「夏休みの宿題は最後にやる派」だったのでなんども危機的な状況を乗り切ってきました。それで条件反射が成立しているのですな。いや、いまの私は大学教授なのですから夏休みの宿題に気をもむ必要はないのですが…。

 そもそも、大学の「夏休み」は8月31日終了ではありません。

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2021.08.27

発表いろいろ 2006年編(江頭教授)

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 最近、こちらの記事こちらの記事で発表で困った話を紹介してきたのですが、今回のは特別です。何しろ発表どころか学会そのものがキャンセルされた、というお話です。

 2006年の化学工学会の秋季大会でのお話。これは福岡大学での実施された学会ですが、初日は問題なく実施できました。ところが二日目には台風の影響を受けて大雨に。午後からの学会は中止、すべての発表がキャンセルされてしまいました。発表のトラブルもここまで極まると発表に慣れていても慣れていなくても関係ないですよね。

 どうも秋の学会というのは台風の影響を受けやすい。そんなことは分かりきっているのですから学会は別の時期にやれば良いのに。そう思わないでもありませんが、多くの大学教員にとってこの時期は休みを取りやすいのです。

 

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2021.08.26

発表いろいろ 2000年編(江頭教授)

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 発表会にはトラブルが付きもの、というのは大げさですが大なり小なりトラブルというものはあるもの。そんなトラブルの一つを先日の記事にしたのですが、そこで思い出したのが今回のお話。2000年の化学工学会でのことです。

 私が担当していた学生さんが学会で発表しよう、ということで静岡大学の浜松キャンパスで開催される化学工学会の秋季大会に申し込んでいました。学会前日に開かれる会合のために私は件の学生さんより1日はやく浜松入り。当時は大阪大学にいたのですが、運悪くその翌日、大阪と浜松の間に入る形で台風が上陸。その台風のために新幹線が止まってしまったのです。ところが発表当日の浜松は晴れていて学会は普通に開かれていました。でも、会場で合流予定だった学生さんがいつまでたっても現れない。

 当時はOHP(オーバーヘッドプロジェクター。こちらの記事でも紹介しています。)を使って発表をしていましたから、学生さんが来ないということは発表用のスライドも無い、という状態です。

 さあ、困った。発表の順番が回ってきたのでスライドなしで配布されていた予稿集にある図や式について触れながらなんとか発表を終わらせました。

Stand-Up comedy みたい。

というのが当時の感想でしたが、日本語でやっているので

漫談みたい。

というべきでしたね。

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2021.08.25

LED照明が導入されました(江頭教授)

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 クイズです。以下の写真の右と左、どこが違うのでしょうか!

 と言ってもタイトルでいきなりネタバレしていますよね。答えはLED照明が導入されているかどうかです。ということで、ここは問題を変えてみましょう。右と左、どちらが導入前でどちらが導入後でしょうか

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 自分でもどちらがどちらなのか、分からなくなってしまいそうですが、これは左側が交換前の蛍光灯照明、右側がLED照明に交換後なのです。交換しても差がわからないくらいなので、LED照明の性能は充分だ、ということですね。

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2021.08.24

ファイルのサイズなど気にしなくて良いに超したことはないのですが(江頭教授)

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 パソコンを使って作業をする以上、いろいろなファイルを使うことになりますよね。ファイルにはそれ相応のデータが書き込まれていて、その容量が大きいファイル、小さいファイルがある。つまり大きいファイルと小さいファイルがあるわけです。

 何を当たり前なことを、と思うかもしれませんが、パソコンを作っている人たちはどうやらユーザーに、この大きさの違いを意識させないことが良い、と考えているようです。その証拠に設定を変更していない状態のWindowsではファイルの詳細情報は表示されないようになっていて、ファイルが大きいのか小さいのかを知るためには一手間よけいに必要なのです。

 PCは仕事に使う道具だから、仕事にこそ神経を使うべきだ。だからファイルの内容に関わる情報以外はユーザーに見せる必要はない。これはこれで理屈が通っている考え方ですね。

 とはいえ、この考え方が有効なのはある条件を満たしたときのみだと思います。

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2021.08.23

発表いろいろ(江頭教授)

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 こちらの記事にも書きましたが、先週の木曜日と金曜日、応用化学科に接続する工学研究科の予備審査会を行いました。応用化学科に所属する研究室の修士2年生の諸君も発表したのですが、多数の発表の中にはトラブルも。

 今回の発表会、一人あたりの発表時間は卒業論文発表会より二倍以上の時間がとってあります。発表用のノートPCを交換する余裕もあるので共有PCはなし。発表者の皆さんが自分のPCを用意してくることになりました。

 これならPCの操作に戸惑うこともない、のかと思ったらそうでもありません。よくあるのはMS PowerPointの発表者ビューが間違ってスクリーンの方に表示されてしまう、というもの。これはスライドショーをスタートするのとプロジェクターとの接続のタイミングの問題の様です。我々教員からすればたいした問題に思えない。いっそそのままで発表してもよいとも思いますが学生さんとしてはそうはいかないですよね。

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2021.08.20

工学研究科予備審査会のこと(江頭教授)

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 昨日(2021年8月19日)から2日間に渡って大学院の予備審査会が開催されています。

 おっと、少し省略しすぎですね。予備審査会を行うのは「東京工科大学大学院 工学研究科 サステナブル工学専攻」です。工学研究科まではともかく、「応用化学専攻」では?と思うひともいるかも。本学の学部では工学部は三学科に分かれているのですが、大学院の工学研究科では一つの専攻にまとまっていて、それが「サステナブル工学専攻」と言うわけですね。今回の予備審査会の対象は本学工学部の修士2年生で、2015年の工学部から考えると2期生(一部短縮している人もいますが)となります。

 この修士の予備審査会、昨年度に初めて本格的に実施されました。でも、残念ながら新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためにオンラインでの開催を余儀なくされたのです。今年は初めての対面での実施となりました。もちろん参加人数を制限し感染防止策をとったうえでの実施です。

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2021.08.19

八王子キャンパス、今日から活動再開です。(江頭教授)

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 先の記事に書きましたが8月12日~18日の夏期休暇期間の間、八王子キャンパスは原則閉鎖となっていましたが、本日(8月19日)から再度オープンです。

 日本の大学のほとんどは二期制(セメスター制)で前期(多少前後しますが4月から9月)と後期(10月から3月)との二学期で運営されています。本学工学部は一部クォーター制が含まれますが、基本的には二期制ですから、夏期休養期間は前期から後期への切替のタイミングなのです。

 さて、本学での前期の授業日程をみると4月の初めからガイダンスがあり、4月14日から授業スタート、7月30日に授業終了でその後の試験期間を含めると夏期休暇期間ぎりぎりの8月6日までが前期の授業期間です。

 後期の授業の開始は9月27日から。学生諸君の夏休みは1ヶ月以上になります。

 さて、前期の始まりが4月1日で後期の始まりが9月27日。

あれ、一年を半分に分けるとすれば後期は10月1日からスタートでは?

その疑問、ごもっともです。

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2021.08.18

音楽と工学技術(江頭教授)

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 ヨーロッパの歴史物の映画などを見ると「宮廷楽士」という人々が登場します。音楽を聴きながら食事をするなんてさすが王侯貴族は優雅なものだ、と思わせる描写です。また西部開拓時代の映画ならたき火を囲んでギターの伴奏で皆が歌うシーンを思い出します。日本の昔の映画、戦後すぐの若者が描かれた映画でも同様にギターと合唱というシチュエーションがあるものです。いずれも人間の生活には音楽が必要だ、ということを示していますが、それは同時に昔は音楽が貴重なものだった、という表現にもなっています。

 さて、現在の日本の人々はどうでしょうか。音楽が必要だ、というのは昔と変わりませんが、音楽が貴重だ、という点については大きく変化していると言えるのではないでしょうか。古くはレコードの発明(1877)やラジオ放送の開始(1920)によって大きく状況は変化したと思われますが、私個人としては実感できない歴史的な事象です。

 一方で、音楽が手軽に持ち運べるようになった、という変化は私の世代にとって実感をともなった技術革新の成果です。

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2021.08.17

昔は「壁掛けテレビ」と言ったものですが(江頭教授)

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 今では「薄型テレビ」というのが普通なのでしょうか。いっそ「液晶テレビ」の方が通りが良いかも。「プラズマテレビ」というのもありましたが、いまではとんと聞きませんし「有機ELテレビ」もまだ一般的ではないようです。で、表題に挙げた「壁掛けテレビ」ですが、この呼び方はまだブラウン管のテレビが主流だった頃の「薄型テレビ」の呼び方です。もちろん、最初から本物があった訳ではなくてこんなテレビがあったら良いな、という概念というかコンセプトが多くの人々の間で共有されていたのです。

 昔から動画を鑑賞する、という経験については映画の方が先行していました。テレビは画面も小さいし解像度も低い、ある意味テレビは家で見られる映画の粗悪な代用品、という認識だったのだと思います。でも、多くの人が動画を見ることの楽しさを知っていて、映画と比較しながらクオリティへの憧れも持っていたのでしょう。当然、多くの技術者が「壁掛けテレビ」の実現をめざしていたと思います。私自身も子供の頃に液晶の技術について解説するテレビ番組のなかで「液晶をつかえば将来壁掛けテレビがつくれるかも」という話を聞いてすごく興奮したことを覚えています。

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2021.08.16

八王子キャンパスの新型コロナワクチン職域接種(江頭教授)

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 恥ずかしながら私は高血圧なので定期的に病院の通っています。二ヶ月半に一回程度の頻度で薬を処方してもらうのがここ数年常態化。一向に改善しないのは私が肥満体だから。減量ができていなのが悪いのは理解はしているのですが…。そんなわけで先週末も病院に。そこでお医者さんから「こんど東京工科大学に行きますよ」というお話しが。八王子キャンパスで行われる新型コロナワクチンの接種に来てくださるのだとか。

 東京工科大学の八王子キャンパスはすでに八王子市が実施している新型コロナワクチンの接種の会場を提供していて、私も二回目の接種をこのキャンパスで受けました。でも今回話題にでたのはこれとは別の職域接種のこと。そうです、八王子キャンパスでも新型コロナワクチン職域接種が行われることとなったのです。

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2021.08.13

八王子キャンパスの夏期一斉休休暇(江頭教授)

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 東京工科大学工学部応用化学科の卒業論文中間発表会は8月11日まで。4年生諸君にとっては12日から夏休みとなる訳ですが、今年は私達教員も同じ。12日からの一週間は八王子キャンパスの一斉休暇期間となっていてキャンパスは閉鎖、我々教員でも原則的に入ることができないのです。

 キャンパス閉鎖だと言っても大学が完全に活動を停止してしまう訳ではありません。郵便物の受け取りから緊急事態対応まで、大学側の都合ではどうにもならないタスクもあるわけですから。最近はリモートワークにも皆が慣れてきたので以前より柔軟な対応が可能です。もっとも、いつでも半分職場とつながった状態にいなければならないという問題もあるわけで、一概に良いことかどうかは意見の分かれるところかも知れません。

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2021.08.12

卒業論文中間審査会と卒業論文審査会(江頭教授)

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 10日からスタートした卒業論文の中間審査会、11日も継続して実施されています。引き続き、一人の10分の持ち時間と交代時間1分で次々と発表が行われます。発表は7分、質疑が3分。研究の背景から今までに得た成果、そして今後の展望まで含めると時間はぎりぎりです。多くの学生諸君にとって発表は初めてですから見るからに緊張している様子のひとも。発表が終われば質疑応答の時間ですが、これはもっと緊張する時間です。でも、本当は学生さんより指導教員の方がキリキリと胃の痛む時間帯かもしれません。

 初日は約40人の発表がありましたが、第2日はもう少し少ない人数です。発表会は早めに終わるのですが、これは私たち教員が審査のための会議をする都合もあるからです。前期の卒業研究の評価は形式的に「卒業研究1」という授業の評価として担当する教員が個々に成績を登録するのですが、この会議で成績評価について話し合ってから登録することにしています。

 実は、この「卒業論文中間審査会」と同時に「卒業研究審査会」も行われました。早期卒業制度(学部4年間と修士2年間の6年の授業を5年で取得する取得するプログラムです)を利用する学生さんは半期早く卒業しますから、この時期が卒用発表の時期となるのです。こちらも同様に発表会と教員の会議をへて卒業が決定します。

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2021.08.11

卒業論文中間発表会(江頭教授)

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 8月10日(昨日)から東京工科大学工学部応用化学科の「卒業論文中間審査会」が開催されています。昨年度は発表会として実施できなかった「卒業論文中間審査会」ですが、今年こそは例年通りのスタイルで実施しよう。やはり発表会は全員参加でなくては、と少し前までは意気込んでいたのですが、ここ最近の感染状況の悪化を見るにいつも通りには実施できそうもありません。

 学生一人一人の審査は対面で口頭発表によるもの。これは昨年度の卒業論文発表会と同様です。ただ学生全員が参加して、全員が全員の発表を聞く、というスタイルは断念することに。学生をグループに分けて各グループそれぞれの中でだけ「学生全員が参加して、全員が全員の発表を聞く」という形式になりました。

 昨日、10日は審査会第1日。一人の発表時間は7分、質疑3分で交代時間を1分。質疑は活発でしたが、交代時間の1分をうまく使うことでほぼ予定とおりの時間で終了することができました。引き続き、本日11日に残りの学生諸君が発表する予定となっています。

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2021.08.10

スライドとOHP(江頭教授)

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 昨日の記事でスライドの話を書いたので、ついでにOHPの話もしておきましょう。今度行われる卒業論文中間発表会など学内の発表会や学会での発表、いわゆるプレゼンではノートPCにプロジェクターを接続して図やグラフを投影する、というスタイルが一般的です。ですが、それ以前はどのように発表していたのか。ということで前回は写真のフィルムをベースとした文字通りの「スライド」を使っていたことを紹介しました。

 この写真のフィルムを使う、というところがポイントで実はこのスライド、自分の手元では作成することができません。写真屋さんに原稿を提出して撮影、現像して作ってもらう必要があったのです。(写真屋さんは、分かりますよね。)当然、すぐに出来るはずもなく発表の数日前に原稿を完成させておかなければなりません。原稿を提出してしまえばスライドに手を入れることが出来なくなってしまうのです。例え間違いを見つけても後の祭り。まあ、発表前にスライド作成が強制的に終了するわけですから、後は発表練習の時間となります。その分発表のクオリティは上がっていたのかも知れません。

 とは言えこれは不便だ。ということでその後で使われる様になったのがオーバーヘッドプロジェクター、略してOHPです。

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2021.08.09

「次のスライドお願いします」(江頭教授)

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 前期の授業、そして試験が終了して夏休みに突入、と言いたいところなのですがこと4年生についていえばクライマックスはこれから。前期に行った卒業研究の成果を発表する卒業論文中間発表会が予定されているのです。

 コロナ禍の中での開催ということで我々も気を遣います。いつもは1つのPCに学生諸君の発表用のファイルを集めて、同じPCをつかって皆が発表していました。ですが感染防止の観点からこれは宜しくない。ということで昨年度の発表会では各自がPCを持ち込んで発表、としました。

 ところがこれが結構大変。PCの交換に時間がかかることは覚悟の上だったのですが、PCへの接続がうまく出来ない学生さんも少なからずいたのです。中にはPCを再起動する人までいて、かなりのタイムロスになりました。

 昔、プロジェクター導入の初期にはありふれた光景だったのですが、最近とんと見ない懐かしの光景が再現されて少しビックリ。やっぱり学生さんは自分のPCをプロジェクターにつなぐ、という経験が不足しているのかも知れません。

 さて、今年はどうしよう。やっぱり1つのPCにファイルを集めるところまでは例年通りにするしかない。でも学生さんに操作させるとなると毎回消毒する必要が。うーん、ここは操作係の人を別に配置すれば良いのでは。

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2021.08.06

映画「赤ちゃんよ永遠に」の描くディストピア(江頭教授)

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 「赤ちゃんよ永遠に」は以前このブログで紹介した「ソイレント・グリーン」と同じくディストピア(ユートピアの反対。悲惨な未来。)を描いた映画です。1972年制作のイギリス映画で「ソイレント・グリーン」の一年前、ほぼ同時期に作成された映画であり、当時のアメリカやイギリスの人々が考えていた未来の姿を反映したものと言えるでしょう。

 正式な日本語タイトルは「赤ちゃんよ永遠に SFロボットベイビーポリス」となっていますが、原題は「Z.P.G.」。これは「Zero Population Growth (人口増加ゼロ)」の略です。

 さて、この映画は

舞台は近未来のある都市(のちにロサンジェルスであることが示唆されます)。スモッグで視界の限られた街の上空を浮遊するマシンのスピーカーから「大統領の重大発表がある」とのアナウンスが流されています。その発表の内容は「環境破壊と資源枯渇はすでに限界に達しこれ以上の人口増加は許容できない状態にある。そこで、これから30年間、すべての人々に対して出産を禁止する」という決定でした。それから8年、子供を持つことをあきらめた夫婦はこどもをまねたロボット、体温があり、子供のかかる病気にはすべて罹り、でも必ず治るように設計されている、という人形の世話をしながら寂しさを紛らわせていたのです。時には隠れて子供を作る夫婦もいますが、やがて密告されて「全人類に対する罪 ( 原語での humanity に対する罪、というのが皮肉に聞こえます)」で公開処刑の運命が待っています。依然としてスモッグに包まれたその都市で、ある夫婦もまた子供を作ることを決意するのですが…。

という内容です。

 さて、この映画の世界設定もまた映画「ソイレント・グリーン」と同様に極端に物資が不足した社会を描いていて、奇しくも同じ1972年に発刊された「成長の限界」(詳しくはこちらを)の示した未来予想に連なるものです。当時の「飽食の生活」が持続可能ではないことを薄々感じていた人々がそれぞれに物資不足のディストピアを想像して物語をつくったのでしょう。

 

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2021.08.05

スマホでは代用できないものもある、というはなし(江頭教授)

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 私が最初に持った腕時計は、私が中学に入学したときに父親が買ってくれたものでした。それ以来ずっと腕時計をつけ続けていて、メガネが顔の一部であるのと同じぐらいに、腕時計は体の一部だと感じています。そんな私ですから、腕時計を持っていない、という学生さんが現れた時には少し驚いたものです。えっ、時間が分からないと不便でしょう?

別に。携帯を見れば分かりますから。

あぁ、そうか。などと思っていると携帯で、やがてはスマホで代用できるものが増えてきました。電卓とか、あと大きかったのはカメラですね。

 とは言えスマホでは代用できないものもある、というのが今回のお話し。最近気がついたのが「ストップウォッチ」です。

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2021.08.04

なぜ「金銀銅」の順番なのだろう?(江頭教授)

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 現在開催中のオリンピック、TOKYO2020。毎日金メダル、銀メダル、銅メダルのニュースが伝わってきます。そこで気になるのが「金銀銅」というこの順番。順番というか、どうしてこの三つが選ばれているのか、も気になるところです。

 さて、本ブログは応用化学科のブログなのでここは化学の視点から。化学で金銀銅と言われれば周期律表の11族元素に区分されていて、しかも順番も周期律表のとおりに並んでいます。なるほど、金を超える得点を挙げた人には「レントゲニウムメダル」が授与されるのか。いや、そんなことはありませんが、もし本当にレントゲニウムメダルが作られたらその価格は計り知れないものになるでしょう。

 近代オリンピックが始まったのは1896年だとか。メンデレーエフの周期律表は1870年には発表されていたので周期律表起源説にも可能性はあるかも。周期律表で予言されていたガリウム(1875年)、スカンジウム(1879年)、ゲルマニウム(1886年)の発見などもあり、周期律表は当時の知識人の間ではそれなりに知られた存在だった、などと想像すると夢がふくらむなあ。

 とまあ、想像するのは楽しいのですが、少し真面目に調べてみましょう。

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2021.08.03

2回目の新型コロナワクチン接種をしてきました(江頭教授)

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 私が第一回のワクチン接種を受けたのは7月11日の日曜日。それから3週間が過ぎた8月1日の日曜日、第二回のワクチン接種をしてきました。今回の記事はその報告・体験談です。

 さて、前回のワクチン接種は東京工科大学近くの小学校だったのですが、今回の会場はズバリ東京工科大学です。東京工科大学では最初に蒲田キャンパスで、そして今回八王子キャンパスでも地元自治体によるワクチン接種に会場を提供しています。八王子キャンパスでのワクチン接種は実はこの8月1日が初日でした。

 いつも自分が通っているキャンパスでワクチン接種ができるとはありがたい。できれば午前中の一番最初に申し込んで八王子キャンパスでに接種第1号に、と思ったのですが残念ながら午前中の最初の時間帯は予約が一杯。なので午後一番、14:00からの回に予約を入れました。

 当日、見ているとお昼頃からちらほらとワクチン接種の人が訪れ始めていました。自分の教授室から10分まえぐらいに会場となっている職員食堂に向かうと、ずらりと本部棟を半分取り巻くほどに人が並んでいました。こんなに、と思ったのですが、実は14:00~14:15の人と14:15以降の人が混ざっていたからで、途中で整理の人が来て二列にまとめてくれてかなり列は短くなりました。

 ワクチン接種午後の部は14:00にスタートしたのですが、最後尾近くだった私が会場に入ったのは14:12頃だったと思います。とはいえ、その後はすいすいとことが進んで、すでに14:16には注射を打ち終わって待合室に。今回も私は15分待機との指示です。

 この時間だと待機は14:31までだな、と思ったのですが実際に呼び出されて書類を渡されたのは14:33ごろでした。少し遅れているのですが大丈夫なんだろうか。最初のセッションで2分遅れなら最後のセッションではかなり送れてしまうのでは、などと考えてしまいます。八王子キャンパスでは初めての接種日、ということでなんとなくまだこなれていない感じもしたのでした。

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2021.08.02

雨漏りではないですが(江頭教授)

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 デスクでノートパソコンを使って作業をしていると画面に水滴がぽたり。「あれ、雨...の訳ないよな。こんなに良く晴れているのに。」

 今度は肩にぽたり。「なんだ、一体どうしたんだ」と周りをみて気がつきました。自分の頭の上にあるエアコンのダクトから水滴が落ちてきているのです。

 本学の工学部ができた2015年からずっと片柳研究棟のこの部屋を使っているのですがこんなことは初めてです。一体なぜ、まあ原因は分かっているのです。今年は冷房をつけているのに換気のために窓を開けているからです。

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