「次のスライドお願いします」(江頭教授)
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前期の授業、そして試験が終了して夏休みに突入、と言いたいところなのですがこと4年生についていえばクライマックスはこれから。前期に行った卒業研究の成果を発表する卒業論文中間発表会が予定されているのです。
コロナ禍の中での開催ということで我々も気を遣います。いつもは1つのPCに学生諸君の発表用のファイルを集めて、同じPCをつかって皆が発表していました。ですが感染防止の観点からこれは宜しくない。ということで昨年度の発表会では各自がPCを持ち込んで発表、としました。
ところがこれが結構大変。PCの交換に時間がかかることは覚悟の上だったのですが、PCへの接続がうまく出来ない学生さんも少なからずいたのです。中にはPCを再起動する人までいて、かなりのタイムロスになりました。
昔、プロジェクター導入の初期にはありふれた光景だったのですが、最近とんと見ない懐かしの光景が再現されて少しビックリ。やっぱり学生さんは自分のPCをプロジェクターにつなぐ、という経験が不足しているのかも知れません。
さて、今年はどうしよう。やっぱり1つのPCにファイルを集めるところまでは例年通りにするしかない。でも学生さんに操作させるとなると毎回消毒する必要が。うーん、ここは操作係の人を別に配置すれば良いのでは。
もちろん、スライドを変えるタイミングを以心伝心で伝えることなどできません。発表者はPCの操作をしているひとに「次のスライドをお願いします。」と呼びかける必要があるのですね。
「次のスライドお願いします。」英語にすれば "Next slide please." ですが、これ、昔は標準的な発表のスタイルだったのです。昔も昔、まだノートPCが普及する以前、発表で使われるスライドは写真のフィルムをポジ焼きにしたものを一コマ一コマ厚紙のホルダーに固定したものでした。これを専用のプロジェクター、何というか、「幻灯機」のようなもの(いや、さすがに電気で動くものですよ)で投影したのです。
発表者の立ち位置とスライドは距離が離れていますから自分で操作をすることはできません。スライドを発表で使う順番にならべて投影係のひとに渡しておき、「次のスライドお願いします」といって切り換えてもらう。これが昔の標準的な発表スタイルでした。
ノートPCの普及、プロジェクターの普及、そしてプレゼンテーションソフトの充実によって廃れてしまった発表スタイルですが、コロナ禍によってまさかの復活を遂げた、ということですね。
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