寒い!(江頭教授)
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9月に入って夏も終わり、ということなのでしょうか。ここ八王子は、今までの暑さが嘘のように急に涼しく、いや寒くなりました。9月1日の最高気温が22℃、2日は20℃を割って19.7℃という有様。いくら何でもこの変化はおかしい、やはり地球温暖化による異常気象なのか、などと考える前にここはアメダスの過去のデータを確認してみましょう。
まず9月の気温はどの程度なのでしょうか。アメダスでは観測地点ごとに1977年からのいろいろな気象データの月ごとの最大値、最小値が示されています。9月の平均気温の最大値は1999年の24.6℃、最小値は1981年の20.4℃となっています。最高気温は39.2℃(1984年)から14.2℃(1980年)なので9月は夏から秋への季節の変わり目で温度の変化幅の大きな月なのが分かります。
なるほど、さほど驚くことではないのかな、というわけではありません。9月は前半が暑くてだんだん涼しくなるはず。やはり9月1日、2日で20℃くらい、というのはどうなんだろう。
こんどはアメダスで八王子、9月1日の気象データを見てみましょう。1991~2020年の平均値で日最高気温は29.9℃でした。9月2日は29.8℃なのです。1日、2日で20℃前後の日最高気温というのはやはりかなりの低温だというべきでしょう。
ようするに今年の気温は例年の平均からは大きくずれているのですが、その変化幅はどのくらい異常だと見なすべきなのでしょうか。上記の1991~2020年のデータに平均だけでなくばらつきのデータもあれば良かったのですが、さすがにそこまではまとめられていません。(別にデータが隠されている訳ではありません。個別にデータを拾えば確認できますからね。)
一つの目安として、8月のデータから考えてみましょう。9月1日、2日は8月のデータと類似していると考えられますし、温度が下がってゆく傾向がある、としたら8月の最低気温は8月末、つまり9月はじめのすぐ近くの日に起こっていると見なして良いのでは。
その8月の最低気温は大きい方は28.1℃(1997年)、小さい方は15.4℃(2018年)となっています。8月ですでに15.4℃まで下がった年がある、というのであれば9月の頭に20℃というのもあながちおかしな値ではなさそうです。
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