« 工学基礎実験Ⅱ(C)「レポート発表、講評、ディスカッション」(江頭教授) | トップページ | 発表に対して活発に質問する学生はなぜ高く評価されるのか(江頭教授) »

「コーオプ演習Ⅰ」中間発表(2021)(江頭教授)

| 投稿者: tut_staff

 本学工学部の特徴の一つ、コーオプ教育。その最初の授業と位置づけられるのが1年生後期の授業「コーオプ演習Ⅰ」です。授業内容は最新の工学・技術的トピックスについて調査し、発表すること。グループワークを中心とした授業で、賛否のわかれる技術上の課題やサステイナブル社会に関連する新技術などを対象として調査を行い、調査結果に基づいたディスカッションの内容を発表します。

 先日、この「コーオプ演習Ⅰ」の中間発表に参加してきました。

 本学科の1年生全員が必修の授業で、5~6人のチームにわかれると1チーム約8分の発表でも一会場では収まりません。今回は4会場で実施。私の参加した会場での発表は4班。比較的長い時間がとれるようになっているのはこれが中間発表会だから。学生間の相互の指摘や教員からのアドバイスをもとに内容や発表を改善するための場なのです。

 今回は

時事問題などをベースに,
サステイナブル社会を実現するために克服すべき問題を抽出し,
工学的な技術を用いて,どうやって理想の姿に近づけるかを提案する

という課題です。テーマ設定から皆で決めましょう、ということですね。さらに出口の条件として

理系の高校生(1年前の自分たち)を聴衆として想定し,
スライド(PowerPoint)を用い,
口頭でプレゼンテーションする

ということが決まっています。

 選ばれたテーマは当然ながら4班で別々。「森本先生の前で人工光合成とは何かを解説するなんて勇気あるなあ」とか「その図は2年生のサステイナブル環境化学の授業で見せる予定だよ」などなど。私としてはバラエティに富んでいて面白かったですね。でも、今回印象に残ったのは発表よりも質疑応答の方でした。

Presentation_kaigi_man

 学生間の質疑応答の時間を取っていたのですがはじめのうちは質問したい、と手を挙げる学生はほとんど居ませんでした。しかたないので座長権限で指名していたのですが、そのうち慣れてきたのでしょうか。どんどん手が挙がるようになって時間が足りないような状態に。多くの学生さんが発言してくれて、最終的には過半数の学生さんが発表だけでなく質問にもコミットする、という結果になりました。

 じつはこの学生さん達は先日の記事「工学基礎実験Ⅱ(C)「レポート発表、講評、ディスカッション」」で紹介した学生実験の発表会に参加した人たちでもあるのです。例年と比べて質疑が活発なような。そう思って他の先生に別会場の話を聞いたのですが、そこでも同様だったそうです。これは学年のキャラクターなのか、それともコロナウイルス騒動で対面授業を制限されていたことに対する反作用なのでしょうか。どちらにしてもよい傾向だと思います。

 ん?そう言えば「はじめのうちは質問が出なかった」というのは発表を前にしてみんな緊張していたのでしょうか?そう言えば発表を終えた班の学生さん達は晴れ晴れとした表情で質問していたような。

江頭 靖幸

 

« 工学基礎実験Ⅱ(C)「レポート発表、講評、ディスカッション」(江頭教授) | トップページ | 発表に対して活発に質問する学生はなぜ高く評価されるのか(江頭教授) »

授業・学生生活」カテゴリの記事