冷蔵庫のない生活(江頭教授)
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「冷蔵庫のない生活」いえ、正確には「冷蔵庫のコンセントをつながない生活」です。3.11の地震の後の電力危機の際、自分も節電ができないかと考えて、冷蔵庫のコンセントをつながないことにした、というお話し。
まず、なぜ冷蔵庫か。
これは家にある家電製品の消費電力を測定した結果です。電源コードとコンセントの間に挟むタイプの家庭用の電力計を買ってきていろいろな電気製品につないで測定。一番大きな電力を消費していたのが冷蔵庫だったのです。なるほど、冷蔵庫にはモーターが入っていて動力を消費しますし、洗濯機や掃除機などと違って一日中動いていますからね。昔のことなので記憶が曖昧ですが、冷蔵庫をコンセントから外すと2~3割程度の節電になったような。
でも冷蔵庫を止めてしまって大丈夫なのか。これは都会で生活しているからできることなのですが「基本的に日持ちしない製品は当日消費する分だけ買ってくる」のが基本です。肉や魚といったタンパク質が多く含まれている製品は腐敗すると怖いのでこの対応で。買い物に行けなかったときはレトルト・缶詰なども選択肢に入ります。一方、野菜などは冷蔵庫に入れなくても意外と日持ちするものです。
以前、「冷蔵庫は食品を冷やすためのものではない。」「食品を保存するためのものだ」という話を聞いて印象に残っていたのですが、実際に冷蔵庫のない生活を送ると確かに「食品を保存するためのものだ」ということがわかります。もっとも、これは3.11からしばらくの間の取組で夏の暑い盛りの季節は外れている、という条件もあるのですが。
さて、2022/03/16の時点で、日本では電力不足やエネルギー危機の影響はまだ現れてはいません。とはいえ近い将来この問題が深刻になる可能性は高い。それに備えてもう一度「冷蔵庫のない生活」を送るべきだろうか、とも考えます。
でも、今度同じことをしても以前ほどの成果は得られないでしょう。なぜなら現在使っている冷蔵庫は3.11当時のものから買い換えて新しい冷蔵庫になっているのです。そのためエネルギー効率がぐっと上がっていて、すでにかなり省電力を実施している状態にあると言えます。新たに省電力、となれば「絞ったぞうきんをさらに絞る」という状況になってしまうでしょう。
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