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猫も杓子も「サステイナブル」(江頭教授)

| 投稿者: tut_staff

 本学工学部の開設は2015年、このことはこのブログでも時々ふれています。「サステイナブル工学」は工学部開設の時から本学工学部の特徴として位置づけられていました。当初は「サステイナブル」という言葉自体があまり有名では無く、説明するにも「サステイナブル」とはそもそも、持続可能性が云々と解説していたものです。

 その「サステイナブル」ということばは今では結構有名に。本学工学部の努力が実って、と言いたいところですが、やはりこれはSDGs、つまり「Susteinable Development Goals」が広く一般に知られる様になったことが原因でしょう。MDGs(Millenium Development Goals)につづく国連の行動計画。いわば「第2次国連15カ年計画」であるSDGsにたまたま「サステイナブル」という語が入ったことがブームの切っ掛け。おかげで私達が「サステイナブル工学」を説明するのも随分と楽になりました。

 とはいえSDGsのスタートは2016年ですから、われわれ工学部の方が伝統ある本家と言えましょう。先に述べたように本学工学部の開設は2015年。SDGsより前にスタートしていますからね。

 さて、世の中で有名になった「サステイナブル」ということばは本当にありとあらゆるところに現れる。先日、映画館でもらってきたチラシには以下の組織名が。

SUSTAINABLE HAPPINESS ORGANIZATION WITH COMPUTATIONAL KNOWLEDGE EMBEDDED REMOBELING

前半の「SUSTAINABLE HAPPINESS ORGANIZATION」、最初のORGANIZATIONはWHO等と同じく「機関」と訳すべきでしょうか。少し座りが悪いですが「持続可能な幸福機関」。そして後半ですが、まず「REMOBELING」は「改造」ですよね。「計算知識埋め込み型改造による持続可能な幸福機関」となります。

Photo_20220616225401

 で、この「計算知識埋め込み型改造による持続可能な幸福機関」、頭文字をとってSHOCKERとなります。そう、あの仮面ライダーにでていた悪の組織のショッカーのこと。いやー「サステイナブル」がこんなところにまで出てくるとは。

 さてこのチラシですが、映画「シン仮面ライダー」のもの。現在「シンウルトラマン」絶賛公開中の庵野秀明氏の新作だそうです。この「ショッカー」の名称の新解釈も庵野監督が自ら考えたのでしょうか。「HAPPINESS」と「REMOBELING」はおそらく意図的に選んだワードでしょう。最初のSにサステイナブルを持ってきたのはSDGsがらみでこの言葉に良い感じで胡散臭い雰囲気が漂うようになったからかも知れませんね。

PS: 平成仮面ライダー第一作「仮面ライダークウガ」は新世代の作り手達による意欲作。その最初の怪人が「蜘蛛男」で2番目が「蝙蝠男」なんですよね。これ、英語に直せば「スパイダーマン」と「バットマン」です。いやー、マーベル、DC何するものぞ、という作り手達の意気込みが感じられるなあ。などと思っていたのですが、実は最初の怪人が「蜘蛛男」で2番目が「蝙蝠男」っていうのは最初の仮面ライダーでも同じだったんですね。石ノ森章太郎はスタン・リーと張り合っていたんだろうか。

江頭 靖幸

 

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