オープンキャンパスで研究室を公開できるのはドラフトのおかげだよね、というはなし(江頭教授)
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先の記事でも説明した通り、本学の今年度最初のオープンキャンパスは今週の日曜日(6月12日)に開催です。応用化学科の今回のメインは研究室見学。実際に研究が行われている研究室を公開するというもの。公開する研究室のリストをみると「高分子・光機能材料学(山下・入谷)研究室」「触媒化学(原)研究室」「光機能性錯体化学(森本)研究室」「有機合成化学(上野 聡)研究室」となっています。
上野研は有機合成化学研究室となっていて正に有機合成の研究室。山下・入谷研は研究対象である高分子や光機能材料の研究室名乗っていますが、その材料を作るのはやはり有機合成の手法を使います。森本研の光機能性錯体化学室のメインは人工光合成で、光合成を起こす錯体をつくるのも有機合成。触媒を研究している原研でも有機合成の技術を利用した触媒作成が研究されています。
うーん、有機合成の研究室を公開して良いのか。
なーんてことをふと考えている自分に気が付きました。昔は、そう20~30年くらい前は有機合成の研究室は外からでもそれと分かるほどの特徴があったのです。
「分かりますか。」
「においだな。」
てな感じで、有機合成の実験をしている研究室には独特のにおいがしたものです。
有機合成で使われるいろいろな化合物、とくに溶剤として使われる液体の(故に蒸気圧がそれなりに高い)有機化合物からはどうしてもにおいがします。日々の実験から発生するにおいが研究室に染みついて、有機合成を行っている研究室にはある種独特のにおいがしていたのです。
それはそれで懐かしい感じが。別にそんなに悪臭じゃないし。いやいや、良いにおい、悪いにおい以前に体に良いわけがないですからこれには対策が必要。ということで本学の研究室には「ドラフト」正確には「ドラフトチャンバー」と呼ばれる換気機能をつけた実験台が装備されています。
さて、この記事を書く前にかるく「ドラフト」で検索してみたのですが、世の中的に「ドラフト」といえばプロ野球の話なのですね。化学実験用のドラフトは比較的珍しいものの様ですから、今回のオープンキャンパスで研究室を見学するひとはこの機会に化学の「ドラフト」にも注目しておきましょう。
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