海外仕様のパソコンの話(江頭教授)
| 固定リンク 投稿者: tut_staff
円安が進んでいる今日この頃、海外は物価が高い、というのが共通認識になりそうです。でも昔は海外の方が物価が高いというケースは頻繁にありました。とくにパソコン関係。昔は日本のパソコンは海外、というかアメリカと比較して酷く高価だったのです。
もちろん、それにも理由が無いわけではありません。当初、処理能力が貧弱だったパソコンにアルファベット以外の文字、ひらがな、カタカナ、そして膨大な数に上る漢字を表示するためには専用のROMをつけるなど、ハードウェアレベルの仕様変更が必要でした。ソフトウェアも日本向けの仕様になっていて、海外のパソコンは国内では利用できない、という状態が続いていたのです。いわゆる「非関税障壁」と言うものなのでしょう。海外でパソコンの値段が下がっても日本国内では高価なままでした。
ところがパソコンの性能が上がるにつれて、ハードウェアレベルの特別仕様の部分をソフトウェアで置き換えることができる様になりました。海外のパソコンでも日本語環境で利用できる様になったのです。その結果、自分でOSをインストールするなど、ちょっと手間暇をかけると普通に購入するよりずっと安価に性能の高いパソコンを入手することができることに。お金がなくて時間があってパソコンなどに興味がある理系の人間にとって、こんなに魅力的なシチュエーションはありません。ご多分に漏れず、私も海外からの輸入パソコンを購入して利用していたのです。
とまあ、ここまでなら「良い思い出」なのですが、この時の影響がいまだに残っている、ということにここ最近気が付くことになりました。私は日本語キーボードの扱いに不慣れなのです。
昔購入した安価な海外製のPCには日本語版のキーボードは付いていませんでした。代わりに英語専用のキーボードを使うのです。カナ入力はできませんが(いや、巧く設定すればカナ入力も可能だったかも)ローマ字入力をすれば特に問題なし。私はすっかり英語キーボードに慣れてしまいました。
さて、時は流れて国産のPCも大分値段がこなれてきています。別に海外からPCを輸入したいとは思わないのですが、今度はキーボードが日本語が標準という問題が。いや、日本語キーボードでもアルファベットは入力できるしローマ字入力なら問題ないのでは。いや、それはそうなのですが、実は英語キーボード(いわゆる101キーボード)と日本語キーボードでは特殊文字の配置が微妙に異なっているのです。
例えば「(」(左かっこ)と「)」(右かっこ)の位置が一つずれているのです。日本語キーボードで文章を書いていて、かっこを閉じようとすると無意識に手が動いて左かっこ「(」が出てくる。これが意外とストレスなんですよね。
いや、日本語キーボードにも慣れておこう、そう考えるべきなのでしょう。うーん、なんだかんだで私も年をとっているなあ。
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