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パソコンとタイピングの話(江頭教授)

| 投稿者: tut_staff

 先日の記事で自分がパソコンを使い始めた頃の話に触れたので、当時のことをいろいろ思い出してきました。今回はそんな思い出の一つとしてパソコンとタイピングのお話をしたいと思います。

 まず、私が子供の頃、まだパソコンがなかった時代のお話から。英語は基本アルファベット26文字しかありませんから機械式のタイプライターというものがパソコンの普及前からありました。でも日本語はひらがなだけで50音。カタカナもあるし、なんと言っても漢字がある。と言うわけでタイプライターというものは一般的ではありませんでした。ちょっとした文書は基本的に手書き。活字で印刷されるのは書籍か新聞・雑誌などに限られていたものです。

 従って文字は「書く」もので「打つ」ものではなかったのです。そんな中でパソコンが普及しはじめる。パソコンの入力手段であるキーボードはタイプライターを模したモノなので、多くの日本人にとってパソコンを使う、というのははじめてタイピングをする、という経験でもあったのです。

 今はタイピングは学校でも教えられている様ですが昔はそんな教育はありません。新品のパソコンの画面とキーボードに書いてある文字を見ながらなんとか文字を打つことをくり返して自然に打ち方を覚える、というのが普通でした。私の身の回りの人たちもそんな感じ。みなそれぞれ我流の打ち方で、中には左右の人差し指だけで「北斗神拳」ばりのスピードでキーボードを打つ後輩もいてSHOCKを受けたりしたものです。

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 さて、私の話ですが、はじめてPCを手に入れたとき、最初にタイピングの教本を買ってきて「JJJJ」「FFFF」とか、練習した記憶があります。

 実はPCの普及以前から、日本でも英文のタイプライターを打つ人たちは一定数いたのです。そして、その様なニーズのためにタイピング講座というものがありました。たまたま私の兄が休みの期間を利用してそのタイピング講座を受けてきた、というのを横で見ていたので、私には「タイピングは自己流ではなくきちんと勉強するものだ」という認識があったのですね。

 そのおかげでしょうか。当時、研究室の皆でPCでのタイピング速度を競うゲームをやったとき、私は比較的早い部類(確か200文字/分くらい)だったと思います。いや、文章を書く時間は頭で考えるスピードできまるのでタイピングが早いことは本質ではないでしょう。それはそうですが、キーボードを見ないで、何なら無意識で入力が可能だ、という程度にタイピングを身につけていればPCを抵抗感なく使うことができるのです。今思えば最初にタイピングから、というのは良いスタートだったと思います。

江頭 靖幸

 

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