ひぐらしのなく頃は?(江頭教授)
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最近の暑さは異常で…と書き始めると皆さんうんざりするのでは、と思えるほど先週の暑さはとんでもないレベル。有ったか無かったか分からない様な梅雨も一気にあけて真夏の気候以外の何物でも無いという有様でした。
そんな一週間終わって昨日の日曜日の天気は曇り。依然として気温は高めですが日差しがない分だけ涼しく感じる一日でした。夕方に涼しく心地よい風が吹き始めると遠くから「カナカナカナ」とひぐらしの鳴き声が聞こえてきます。ああ、もう秋ですね。
嘘だッ!
おっと危ない。確かにやっと7月になったばかり。本格的な夏はこれからこれから。あまりの暑さに私の感覚が狂ってしまったのか。いや、でも本当にひぐらしは鳴いていたのです。ひぐらしも余りの暑さに夏と間違えて地上に出てきてしまったのでしょうか。異常気象の影響は昆虫の生態にも深刻な影響を…。
いやいや、少し調べてみるとひぐらしの成虫は6月下旬から8月に発生するとのことで、今の季節に鳴き声が聞こえてもおかしくないのです。
どうして嘘をつくのかな……かな……
いや、ひぐらしの「カナカナカナ」はやっぱり夏の終わりの風物詩ですよね。その証拠に「せみ」は夏の季語ですが「ひぐらし」は秋の季語です。個人的な記憶をたどっても涼しい風と「カナカナカナ」は強く結びついています。夏の暑い日差しは「ジージー」アブラゼミを思い出させますし、梅雨が明けないとせみの声自体が聞こえないのでは。
説得力を感じるでしょうか。でもこれは思い込みのようです。
実はひぐらしが鳴くのは朝や夕方で、一日の内でも涼しくなった頃合いなのだそうです。それを考えに入れると真夏の一日でも昼日中の暑い時間に「せみの声」を聞いて、涼しくなったら「ひぐらしの声」を聞くのでしょう。「せみの声」は暑さと結びつき「ひぐらしの声」は涼しさを思い起こさせる。そして暑さが真夏を、涼しさが秋を連想させることでこんな思い込みが作られるのではないか。まあ、これも実証したわけでは無いのですが。
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