オーストラリアの農場で世界はつながっていると実感した話(江頭教授)
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先日来、2年半ぶりにオーストラリアに出張している、というお話を書いています。今回は出張先の調査地の風景について紹介しましょう。オーストラリアの西側海岸沿いの都市パースから入国するのですが、パースは如何にも海岸沿いの街という感じで降雨量も多く緑も豊か。でも、そこから内陸に進むこと1時間程度。海岸沿いにある山(丘?)を越えると次第に降雨量の少ない地域へと入ってゆきます。あまり奥地に入ると「乾燥地」になってしまうのですが、海岸の山並みと乾燥地との間には広い穀倉地帯が広がっているのです。
私が今回参加した調査もそのような場所で実施されているものでした。農場のオーナーさんに土地を貸してもらって植林の研究をしているのですが、その周りの風景は写真のような感じ。写畑が黄色や緑で見た目がとても鮮やかで印象的なのですが、写真でどのくらい伝わるでしょうか。
黄色に見えるのはキャノーラ。アブラナの花が咲いているのです。手前の緑色は小麦、かと思っていたのですが、オーナーさんの話では「バリー」だとか。詳しいひとが教えてくれましたがバリーとは大麦のことで、ビールの原料なのだとか。
実はここのオーナーさんは大麦とキャノーラ、そして放牧されている羊のための牧草を含めて5種類くらいの作物を手がけているそうです。同じ土地に同じ作物を作り続けるのは良くない(連作障害という現象ですね)ということでそれらの作物を入れ替わり立ち替わりで輪作しているというお話でした。
今年は雨が多くてここ数年来でもベストの出来高だとか。それは何よりですね。
でもかかるコストも倍増の勢いだよ。燃料も肥料も今年は高くって。
それに税金もね。
そうか。コロナ禍やウクライナの状況に影響された国際経済の変調はこんなところにまで影響を与えているのか。いまや世界はつながっているのですね。
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