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2022年11月

2022.11.30

鍋を酸で洗う話(江頭教授)

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 先日はアルカリ成分を加えた洗剤の話を書いたので今回は酸について書くことにしましょう。随分前の話ですが新しいアルミの鍋を買ってきてパスタやそうめんを煮るのにしばらく利用していると、なんだか鍋の内側が黒ずんできたのです。色が変わっているのはちょうどいつも水を入れるくらいの高さ。うーん、これは一体…。

 調べてみるとアルミ鍋の表面に付けてある酸化アルミの被膜が剥がれて水酸化アルミが生成していることが原因とか。なら白いはずでは、とも考えたのですが粉になっていれば多少の着色でも黒く見えるものですよね。純粋な酸化アルミで白く見えるケースもあるそうですが水に含まれる不純物で色が付き、黒く見えることもあるそうです。

 ここまで分かれば解決方法は比較的簡単なのでは。水酸化アルミを酸で溶かしてやれば良いのですね。

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2022.11.29

私事ですが…(江頭教授)

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 いや、全くの私事なのですが私は本日が誕生日でして60歳となりました。

 だから何だ、という話なのですが一応区切りの年ですよね。今まで学生さんに

温暖化がこんなに話題になるなんて、おじさんの私からすれば感無量だよ

と言っていたのを一文字増やして

温暖化がこんなに話題になるなんて、おじいさんの私からすれば感無量だよ

と言うことにしなくて。

 あっ、良いこともあります。映画がシニア料金になって割引になる。それから「60歳未満は…」と後回しにされてきたワクチン差別からもおさらば。いや、これはもう解決済みだったかも

 それ以外は、はてあまり思いつかないのですが…って、いやいや六十歳なら「耳順」ですよね。

 

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そうそう節目の年というなら「還暦」もありました。

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2022.11.28

水酸化ナトリウムと洗剤(江頭教授)

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 11月ももう終わり、ついこないだ2022年が始まったと思ったら(いや大袈裟)もう年末(これも大袈裟)です。

 というわけで年末の大掃除を意識しているのでしょう(要出典)最近、掃除絡みの話題がちらほらと。そんな中に「業務用の洗剤を使ったら油汚れが凄くきれいになった」という話がありました。

 洗剤の主成分は石けん、あるいは界面活性剤ですが用途によってはアルカリ剤として水酸化ナトリウムが入っています。取りにくい油汚れを取り除く、というか溶かして処理するためでしょう。油汚れを乳化させて取り除くのが石けんの働きですがいっそのこと油を水酸化ナトリウムで分解してしまえば水に溶けるようになるはず。この反応は石けんを作る化学反応であるケン化そのものですから「石けんで油をとる」ではなくて「油を石けんにする」ことできれいに取り除こう、という考え方ですね。

 試験管やビーカーに油と水酸化ナトリウムを入れてよくかき混ぜて加熱すれば確実に石けんになるのですが実際に油汚れを試験管に入れることはできません。(いや、試験管に入れられるならもう掃除は終わっていますよね。)それに一般的に加熱するのも難しい。となればなるべく高い濃度で反応を早くしてやろう、と考えることになります。5%、10%、いやいっそのこと飽和濃度まで。でもそんな製品は一般では入手できません。5%を越えて水酸化ナトリウムが溶けている薬剤は「劇物」として扱われることになるのです。

 

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2022.11.25

やはり電力‥‥!! 電力は全てを解決する‥‥!!(江頭教授)

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 いや、何の話かというと先日紹介した「サステイナブル工学プロジェクト演習」の中間発表会の感想です。

 この発表会、内容はいろいろな工業製品について、そのライフサイクル全体での環境負荷をどのようにして小さくするか、その方法を提案する、というものです。発表は8会場にわかれて行われ、私は各会場をいろいろな発表を聞いて回りました。全体の発表数と比べるとごく一部の発表しか聞いていない計算なのですが、それでも各発表に共通する特徴があったと感じています。

 今回の発表では環境負荷を「温室効果ガスの排出量」で評価しているのですが、この評価基準だと多くの発表で「電力」の問題に行き当たるのです。

 いろいろな製品のLCAで電力が全く使われていないケースはほとんどないでしょう。ですから電力のCO2原単位(発電等でどのくらいCO2が発生するか)が下がれば全ての製品で温室効果ガスの発生量が削減される。そう、「電力は全てを解決する」のです。

 これは今回の発表だけの話ではありません。世のなか全体の温室効果ガスの発生量の削減、つまり脱炭素社会の構築に際しても「電源の脱炭素化」には大きな役割が期待されています。

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2022.11.24

世界人口80億越え、と聞いて(江頭教授)

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 少し前のことになりますが「世界人口が80億越えた」というニュースがありました。私も以前こんな記事を書いていたらでしょうか、その頃にマスコミの人からこのニュースについて「なにか前向きの動きはありませんか」という問い合わせを頂きました。うーん、確かにどんな赤ちゃんも祝福されながらこの世に生まれてくるべきで、たまたま80億人目(ぐらい)だからといって地球の限界とか人類の危機とか言われながら生まれてくるも不憫。ということで、私なりの考えをまとめてみました。

 まず、人口が80億人を突破するのはかなり以前から分かっていたことですが、その位置づけは変わってきたと思っています。

 昔(私の学生時代)は、人口80億はただの通過点でもっともっと人口が増え(人口爆発)資源不足や環境汚染で大変なことになる、と考えられていました。マスコミや世間の人たち、とくに私と年齢の近い人たちには未だにこの考えが根深くすり込まれているかと思います。人口増加、それも特に世界人口の増加は世界滅亡への不吉な予兆である、と。

 でもこれは古い認識では。最近では80億は越えてもその後、人口は安定すると考えられています。安定するといってもそのときの人口は100億人レベル。現在の80億人レベルですら既に膨大で地球の環境にかかる負荷をどうするかは大きな問題です。とはいえ無限に増え続けるというのとは話が違いますよね。

 

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2022.11.23

ビール瓶と試薬瓶(江頭教授)

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 コロナ禍以降「飲み会」というものに出席する機会がめっきり少なくなってしまいましたが、(もともとそんなに機会があったわけでもないのですが、)その「飲み会」のルールとして「とりあえずビール」、そして「ビールを注ぐとき、ラベルを上にする」という習慣があります。(いや、ありました、かも。)前者はビールが如何に広く飲まれていたかを示しているといえるでしょう。そして後者は自分で注ぐときではなく、他の人(主に目上の人に、でしょう)に注ぐ、つまりお酌をするときを想定しているようです。お酌という儀礼的な行為のあり方についてのルール、ということですね。

 私はお酌については疎いのですが、化学関係の人間としては「ラベルを上に」という動作は覚えがある、というか身についています。化学薬品、液体の試薬を注ぐときは「ラベルを上にする」、というのは高校の実験でも教えられているかもしれませんね。

 さて、試薬を注ぐときはラベルを上に、というのは化学実験の場合には常識なのですが、その理由は「液だれによって試薬瓶のラベルが汚れるのを防ぐ」ということです。瓶を傾けて内部の液体を取り出したその後に、瓶の口に付着した液体が瓶の外側に流れてゆく、これが「液だれ」です。ラベルのある方向を下にして試薬を注ぐと液だれした試薬でラベルを汚してしまいます。試薬の性質によってはラベルが汚れる以上に溶けたり分解したりすることも起こるので問題になる、ということです。

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2022.11.22

12月4日に来場型でプレ入試解答解説講座を開催します(江頭教授)

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 そろそろ2023年、というのは一般には「少し早い」といったところでしょうか。でも2023年に受験を控えている高校生の皆さんにとっては「少しも早くない」のが実感では。(40年以上前の)私の経験でも試験前のこの季節、何をしてよいか迷う時期ではないかと思います。

 そんな皆さんに向けて、本学では12月4日に来場型でプレ入試解答解説講座を開催します。

 「プレ入試解答解説講座」とは何でしょうか?

まず「プレ入試」の部分

駿台予備学校が東京工科大学の過去問の傾向を分析して模擬試験を作成。八王子キャンパスでチャレンジできます!

東京工科大学のキャンパスを使って本番さながらに実施される模擬試験ということですね。

そして「解答解説講座」は

駿台予備学校講師による解答・解説講義も行います。本学の入試はもちろん、共通テスト前の腕試しとしても、ご活用ください。参加者全員に本学の赤本をプレゼントします!

模擬試験の後に「解答・解説」もある親切設計。おまけに「赤本」も入手できるのです。

■対象学部
全学部対象
■実施内容(来場型、12月4日9:30~17:00申込制)
駿台予備学校によるプレ入試(模擬試験※&解答・解説講義)/入試個別相談/キャンパスランチ(弁当)
※英語、国語、数学、理科(物理、化学、生物)3教科選択

■プレ入試の情報はこちら

https://jyuken.teu.ac.jp/jyuken/index.html#sunpre

■申込はこちら

https://www.teu.ac.jp/entrance/open/reception/index.html

おっと「12月4日に都合が付かない」という人も大丈夫。プレ入試の擬試験問題および解答解説(冊子)は12月12日からバーチャルオープンキャンパスにて公開します。

バーチャルオープンキャンパスでは学部コンテンツや入試説明も配信します。

■実施内容(オンライン型)
11月14日~1月14日:大学説明、入試説明、学部コンテンツ、vr360コンテンツ
12月12日~1月14日:プレ入試の模擬試験問題および解答・解説(冊子)、科目別学習対策動画

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時間が取れる人は12月4日の対面のイベントを。都合が付かない人もバーチャルオープンキャンパスで模擬試験にチャレンジしてみましょう。

正直、私の学生時代にもこんなイベントがあったらなあ…、などと思います。

 

江頭 靖幸

 

2022.11.21

「コーオプ演習Ⅰ」中間発表(2022)(江頭教授)

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 本学工学部の特徴の一つ、コーオプ教育。その最初の授業と位置づけられるのが1年生後期の授業「コーオプ演習Ⅰ」です。授業内容は最新の工学・技術的トピックスについて調査し、発表すること。グループワークを中心とした授業で、賛否のわかれる技術上の課題やサステイナブル社会に関連する新技術などを対象として調査を行い、調査結果に基づいたディスカッションの内容を発表します。

 先日、この「コーオプ演習Ⅰ」の中間発表に参加してきました。

 本学科の1年生全員が必修の授業で、5~6人のチームにわかれると1チーム約7分の発表でも一会場では収まりません。今回は4会場で実施。私の参加した会場では四つの班が発表。比較的長い時間がとれるようになっているのはこれが中間発表会だから。学生間の相互の指摘や教員からのアドバイスをもとに内容や発表を改善するための場なのです。

 今回は

  • 時事問題などをベースに,
  • サステイナブル社会を実現するために克服すべき問題を抽出し,
  • 工学的な技術を用いて,どうやって理想の姿に近づけるかを提案する

という課題です。テーマ設定から皆で決めましょう、ということですね。さらに出口の条件として

  • 理系の高校生(1年前の自分たち)を聴衆として想定し,
  • スライド(PowerPoint)を用い,
  • 口頭でプレゼンテーションする

ということが決まっています。

 学生さん達が選んだテーマは以下の通り

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2022.11.18

サステイナブル工学プロジェクト演習」中間報告会(2022)(江頭教授)

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 11月16日「サステイナブル工学プロジェクト演習」中間発表会が開催されました。これは本学工学部の3年生によるグループワークでの発表会です。この「サステイナブル工学プロジェクト演習」の特徴は3学科合同の授業である、という点です。この中間発表に向けた取組では異なる学科の学生が集まってグループをつくることが特徴になっています。

 発表内容はいろいろな工業製品について、そのライフサイクル全体での環境負荷をどのようにして小さくするか、その方法を提案する、というものです。今回は環境ラベル「エコリーフ」に登録されている工業製品を対象とし、公表されている環境情報データを元に、具体的な改善提案を行い、その効果を評価しました。

 改善提案としていろいろなアイデアを出すことはできても、その効果を評価することは一般的には難しいものです。本学工学部で1年のときから行ってきた「サステイナブル工学」に関する授業で学修したLCA(ライフサイクルアセスメント)の知識を応用することで、はじめて評価を含めた提案が可能になるのです。

 さて、ではその発表の様子をみていただきましょう。

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2022.11.17

後期授業は半分まで終了しました(江頭教授)

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 9月末にスタートした2022年度後期の授業も昨日11月16日までで第7回を終了、今日から第8回に入ります。一学期の授業は14回、それにテストを加えると15回ですから、ちょうど今日から後期の後半に入ったと言うことです。2022年度ももう大詰め、ということでしょうか。(少々気が早いですか?)

 本学工学部は一部にクォーター制を取り入れた変則的な制度(私は「ハーフ・アンド・ダブルクォーター制」と呼んでいます。)をとっているので前期の折り返し点では本当に学期(前期前半=1期と呼びます)が終了するのですが、後期の折り返し点は別に区切りがあるわけではありません。ただ、私個人は本学工学部の別学科の授業を手伝っているので、ああっ、後期も半分おわったんだなぁ、と感じたという訳です。

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2022.11.16

ワクチンパスポート5回接種版(江頭教授)

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 前回紹介した様に5回目のワクチンを打ったので、今度はワクチンパスポートもアップデートしましょう。おっと、「ワクチンパスポート」は正式には「新型コロナワクチン接種証明アプリ」ですね。

 さて、ワクチンパスポートは国内用と海外用の二つが登録可能です。マイナンバーカードによる認証が必要なの両方とも共通です。

 まずアップデート前の状態を確認しましょう。いままで4回のワクチン接種を受けているので国内用も海外用も4回接種となっています。

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メニュー画面で接種証明書の発行を選択します。

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まずは国内用。最初にマイナンバーカードのチェック。暗証番号を入れるところからスタートです。

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次はマイナカードの読み取りです。

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 次は市区町村の選択ですが、今回は東京都八王子市と入力済みになっていました。

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 これで発行の手続きは完了しました。

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 これで国内用は5回になりました。

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2022.11.15

イチョウ並木の足下には(江頭教授)

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 今年もイチョウが紅葉する季節になりました。今回紹介するのは2022年11月14日月曜日、あさの正門前の風景です。

 まず1枚目の写真。東京工科大学八王子キャンパス正門のイチョウ並木はすっかり黄色くなりました。でも写真の左手には奥には少し緑のものが。

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 そちらにカメラを向けるとまだ緑の残っているイチョウの木が見えます。これは正門に向かって左側、キャンパス奥のイチョウの木です。

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 近づいて見るとこんな感じ。そこまで緑が残っているわけではありませんね。

 いや、それより気になるのはこの木下にだけやけに落ち葉がたくさんあること。

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2022.11.14

5回目の新型コロナワクチン接種をしてきました(江頭教授)

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 私が第一回の新型コロナウイルス用のワクチン接種を受けたのはこちらの記事で紹介した様に2021年の7月11日の日曜日。第二回のワクチン接種はそれから3週間が過ぎた8月1日の日曜日。第一回のワクチン接種は東京工科大学近くの小学校だったのですが、第二回の会場はズバリ東京工科大学八王子キャンパスでした。8月1日はなんと八王子キャンパスでの最初の接種の日、という恵まれたタイミングだった、という話はこちらの記事で紹介したことです。そして2022年3月6日の第三回の接種はJR八王子駅前の「八王子スクエアビル 第3会場(7階)」でした。そして海外出張前の8月12日に受けた第四回目は京王相模原線の南大沢駅前のイトーヨーカ堂南大沢店にて接種しました。

 いやもう、これだけ行けば十分だろうと思うのですが皆さんご存じのとおり第5回の接種がスタート。ということで私もまたまた接種に行ったというお話です。

 例によってことの始まりは八王子市からの封筒。今回は「新型コロナウイルスオミクロン株対応ワクチン接種のお知らせ」となっています。さすがに5回目接種とは言いづらいのか、いえいえ、やっぱり今回の目玉は「オミクロン株対応」なのだ、と思うことにしましょう。

 同封された文書を読むと今回は12歳以上は無条件で予約が取れるようです。いままでの接種では「60歳未満は…」と後回しにされてきたのですが、ついに「60歳の壁」は無くなったのか。と思ったら「65歳以上の5回目接種の方については、接種日時及び会場をあらかじめ指定させていただきました。」とのこと。第1回目の接種時のことを思い出すとこちらの方が妥当ですよね。Medical_yobou_chuusya_mask_man_20220815161701

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2022.11.11

授業のお供、ペットボトル?(江頭教授)

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 最近はどうなっているか知らないのですが、小中学校、それに高校のころまでは「教室では飲食禁止」だったと思います。「食」はずっと禁止でしょうが、大学の授業での「飲」についてはグレーゾーン、というかケースバイケースでしょう。


 私の場合、「授業の際の飲み物」にとくに疑問を感じてはいないのですが、それ以前に「皆、良く飲み物を持ち歩いているなあ」という、ある種驚きの感覚があります。


 今は授業に出ることはなく、もっぱら授業で話す方なのですが途中で「何か飲みたい」と思うことはありません。研究室でコーヒー、ということはありますがわざわざ買ってまで何かを飲むことはすくないですね。なんかもったいない気もしますから。


 さて、全国清涼飲料工業会のWEBサイトでは以下の様なデータが公開されていました。


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2022.11.10

「あなたの研究はDGsの目標5に貢献しますか」(江頭教授)

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 東京工科大学には大学院が併設されていて、我々応用化学科の学生が大学院に進学する際、普通は「サステイナブル工学専攻」に所属すること。私がその「サステイナブル工学専攻」で「サステイナブル工学概論」という授業を担当していることは前の記事でも紹介しました。さらに、この授業のなかで「SDGs」について触れ、「あなたの研究はどのSDGsの目標に貢献しますか」というレポートを書いもらったことも紹介した通りです。

 さて「あなたの研究はどのSDGsの目標に貢献しますか」にはいろいろな目標が選ばれたのですが中には誰にも選ばれなかった目標も。その一つが目標5の「ジェンダー平等を実現しよう」でした。まあ分からなくもないですね。でもここは敢えて「あなたの研究はDGsの目標5に貢献しますか」というレポートを重ねて書いてもらいました。

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2022.11.09

2022年11月08日の月食(江頭教授)

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 昨日11月8日の夜は皆既月食でした。月食は月が地球の影に入ることで暗くなる現象ですが、実は月食になっても月は真っ暗にはならず、少し明るさが残っています。地球で散乱された太陽光の一部が月に反射している訳ですが、私自身がこの現象に気がついたのは乾燥地緑林研究で西オーストラリア レオノラでフィールドワークをしている時でした。いまから15年前に日本では見られない皆既月食がオーストラリアでは見える、というタイミングで出張したのです。

 その経験があったので昨日の皆既日食中の月も見慣れたもの、とまでは行きませんがみたことのあるものでした。今回久々に見た「暗い」月ですが、赤黒い色に見えました。オーストラリアで見たときは地平線の近くに位置していたので土埃などの影響で赤く見えるのかな、と思っていたのですが今回はかなり高い位置に見えるのに同じ様な赤色です。火星を近くで見たらこんな感じなのでしょうか。

 せっかくなのでスマホで撮ってみたのが以下の写真。弱い光でもちゃんと撮影できるのは凄いことですが、やはり肉眼で見たようにはきれいにとれません。せいぜい「赤い」ということが確認できる程度でしょうか。

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2022.11.08

「11月入試説明会+受験対策講座(来場型)&バーチャルオープンキャンパス」のお知らせ。(江頭教授)

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 本学に入学を希望する人への案内として、私達教員もいろいろイベントに参加しています。特に夏休みのオープンキャンパスはビッグイベント。でも秋に入ると授業も始まって、あまり大学を見てもらう機会がないのでは。

 そんな事を思っていたのですが、実は秋に行われる入学希望者向けのイベントもあるのですね。

 まずは「入試説明会+受験対策講座」で開催は11月13日の日曜日。

奨学生入試、A・B日程、共通テスト利用試験をご検討の方はぜひご参加ください。(※午前の部、午後の部とも定員制となります)

とのこと。なお、このイベントでは希望者に個別相談やキャンパスミニ見学を実施されるそうです。

 もっというと、実はすでに本学のバーチャルオープンキャンパスが実施されているとのこと。こちらは

大学説明、入試説明や学部・学科紹介などのコンテンツがオンデマンド動画で視聴できます。

バーチャルオープンキャンパスのみの申込もできますので気軽にご参加ください。

で、11月17日までの開催だそうです。

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■11月13日入試説明会+受験対策講座&バーチャルオープンキャンパスの情報はこちら

https://jyuken.teu.ac.jp/jyuken/index.html#taisaku

■申込はこちら

https://www.teu.ac.jp/entrance/open/reception/index.html

 

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2022.11.07

「あなたの研究はどのSDGsの目標に貢献しますか」(江頭教授)

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 東京工科大学には大学院が併設されていています。本学の学部から進学する人も、外部から入学する人もいて、大学と大学院は完全に繋がったものではありません。とはいえ「大学院の研究室」というものはなくて学部の学生も大学院の院生も同じ研究室で研究するのです。一体化しているとは言いませんが、強いつながりがあるというところでしょうか。

 さて、我々応用化学科の学生が大学院に進学する際、普通は「サステイナブル工学専攻」となります。「応用化学専攻」ではないのですね。「サステイナブル工学専攻」は「工学部」とは異なって学科ごとの運営ではありません。大学院の授業も工学部、じゃなかったサステイナブル工学専攻で共通となります。

 大学院で私が担当する授業は「サステイナブル工学概論」。「サステイナブル工学専攻」そのもの、というタイトルですね。まあ、学部のサステイナブル工学の授業から続いて担当するというところでしょうか。

 今回、この授業のなかで「SDGs」について触れてみました。ほとんどの院生諸君はSDGs自体は知っている様子で少し物足りないかも。学部生とは違って大学院生には「自分の研究」というものがありますから、ここでは「あなたの研究はどのSDGsの目標に貢献しますか」というレポートを書いてもらいました。

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2022.11.04

目からうろこの「うろこ」って何?(江頭教授)

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 「目からうろこが落ちる」とういのはいままで分からなかったことが突然理解できる様子を表す言い回しです。でも目に「うろこ」なんか無いですよね。なんでこんな言い方をするのでしょうか。

 ちょっと調べると(「デジタル大辞泉」など)、この言い回しは新約聖書から来ているそうです。目が見えなくなった人が(他の人の祈りによって)目からうろこが落ちて目が見えるようになった、という話で、別に健康な人の目にうろこがある、という訳ではないようです。

 目にうろこができる病気、ということでしょうか。それも奇妙なはなしですが…。と思ってこの言い回しの英語バージョンをみてみます。(新約聖書が原典ならギリシャ語バージョンを見るべきかも。)落ちるのは scale だ、とあります。scale という言葉には「かさぶた」という意味もあるそうで、これらなら意味が分かりますよね。「目からかさぶたがとれる」。うーん、こちらは生々しくて流行らなかったのでしょうか。

 さて、この scale、実は私の専門分野である化学工学でもよく使われている言葉なのです。

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2022.11.03

今日(11月3日)は休日なのですが(江頭教授)

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「今日は何の日?」

「文化の日です。祝日でお休みの日です。」

はい、世間一般ではそうですね。ですが本学では今日、11月3日は祝日授業開講の日です。

 さて、祝日授業開講日について説明しましょう。 別に「祝日授業」という特別の授業がある訳ではありません。祝日ですが、「授業を開講」する日、という意味です。

「祝日なのに授業が有るなんて!」もしあなたが高校生(あるいは中学生、小学生)ならそう思うかも知れませんね。

 大学の科目は原則として14回の授業と1回の期末試験とで構成されています。ですから前期・後期、それぞれ15週間で終わります。つまり、年間30週間しか授業は無い、ということです。高校まではいつも授業があって、その間に休みがある、という感じでしたが、大学では30週間の授業を一年間に割り当てる形になっていて、それ以外は休み、ということになるのです。休日の意味合いが違いますよね。

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2022.11.02

グラフ作りを他人(MS-Excel)任せにしてはいけない(江頭教授)

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 前回の記事で実験レポートの作成にPCやスマホの導入が与えた影響について述べたのですが、今回はそれに少し補足を。広く言えば「PCの導入」の一部なのですが、実験データの解析やレポートに記載するグラフの作成をPCの表計算ソフト(多くはマイクロソフト社製のExcelというソフトでしょう)で行える様になったことも大きいかと思います。

 実験データを一つ一つ手計算で、いや電卓を使ったとしても一つ一つ計算してゆくとしたら一体どれだけの手間がかかるのか。そう考えると表計算ソフトは実験レポートの作成には、それ以前に実験データの解析そのものにも必要不可欠なものでしょう。(「いや私はR派なんで」「そこはPython一択でしょう」とかいう人たちも居るかも知れませんが、まあそれは別の話ということで。) 

 ということで私は実験レポートの作成に表計算ソフトを使うことに反対ではありません。というかむしろ積極的に賛成です。そもそも私が反対したところで皆使っていますよね。手書きのレポートでもグラフだけはPCのプリントアウトを切り貼り、といのもよく見るケースですし。

 でも言っておきたいのは「グラフ作りを他人(MS-Excel)任せにしてはいけない」ということ。よくExcelでグラフを作成したら、それをそのままレポートに貼り付けてくる学生さんがいるのですが、これは良くないと思うのです。Kabu_chart_man

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2022.11.01

実験レポートに写真(江頭教授)

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 学生実験にはレポート作成が必須。これは私が学生のころ(40年くらい前)から変わりません。でもレポートの作成手段には変化がありました。いや、昔のとおりにレポート用紙にペンで手書きでも作成は可能なのですから変化というより多様化と言うべきでしょうか。

 まず大きな変化、じゃなくて選択肢はPCの導入に伴う電子化。ワープロソフトを使えばレポート作成は飛躍的に効率化されます。なかでも手書きのレポートと違ってどこからでも書き始められる、何度でも書き直せる、というメリットは大きいと思います。手を付けやすいところからとりあえず書き始めることができる。満足できるクオリティになるまで何度でも書き直すことができる。これでレポート作成はぐっと容易になったと言えるでしょう。(とはいえ、それに応じたクォリティのものが求められるという側面もあるかも。)

 さて、次なる変化は何でしょうか。その一つの候補はスマホの普及による写真の利用ではないか。今年度後期の学生実験レポートをチェックしていると、実験の種類にもよりますが多くの学生さんがレポートに写真を載せているのをみて、そんなことを考えました。

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