「コーオプ演習Ⅰ」中間発表(2022)(江頭教授)
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本学工学部の特徴の一つ、コーオプ教育。その最初の授業と位置づけられるのが1年生後期の授業「コーオプ演習Ⅰ」です。授業内容は最新の工学・技術的トピックスについて調査し、発表すること。グループワークを中心とした授業で、賛否のわかれる技術上の課題やサステイナブル社会に関連する新技術などを対象として調査を行い、調査結果に基づいたディスカッションの内容を発表します。
先日、この「コーオプ演習Ⅰ」の中間発表に参加してきました。
本学科の1年生全員が必修の授業で、5~6人のチームにわかれると1チーム約7分の発表でも一会場では収まりません。今回は4会場で実施。私の参加した会場では四つの班が発表。比較的長い時間がとれるようになっているのはこれが中間発表会だから。学生間の相互の指摘や教員からのアドバイスをもとに内容や発表を改善するための場なのです。
今回は
- 時事問題などをベースに,
- サステイナブル社会を実現するために克服すべき問題を抽出し,
- 工学的な技術を用いて,どうやって理想の姿に近づけるかを提案する
という課題です。テーマ設定から皆で決めましょう、ということですね。さらに出口の条件として
- 理系の高校生(1年前の自分たち)を聴衆として想定し,
- スライド(PowerPoint)を用い,
- 口頭でプレゼンテーションする
ということが決まっています。
学生さん達が選んだテーマは以下の通り
タイトルを見る限り(幅広すぎるタイトルや抽象的すぎて意味不明なタイトルもありますが)最近話題の問題がまんべんなく扱われている感じがします。
さて、私はこの発表の中から4班分の発表を聞いたのですが、全体を通して思ったのは「スライド作りに不慣れなのかな」という点。特に気になったのはスライドに長い文章が書き込んであるケースが散見されたことです。これはスライドを作成しているときに、そのスライドを見る人たちとのことをどれくらい考えることができるか、という問題でしょう。
作っている人は文章をスライドに書き込むことで「説明した」という気分になります。でも発表を聞いている人がその説明を理解するにはスライドの文章を読む時間が必要なのです。人間、読んでいる時には読むことに集中していて話を聞くことはできません。もしスライドに長めの文章を載せたなら発表者はその文章をそのまま読み上げるか、話を止めて聴衆に文章を読んでもらう時間を取らないといけないのです。
ですから発表しながら見せるスライドには文章ではなくキーワードや数値などを示し、そのキーワードについて口頭で説明を加えることが一般的です。
最近の学生諸君は私が学生の頃に比べたら各段に発表が上手になっていると思います。とはいえ、まだ1年生。より良い発表ができるようにまだまだブラッシュアップするところはありますし、そのための機会もまだまだ何回も準備されているのです。
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