「あなたの研究はどのSDGsの目標に貢献しますか」(江頭教授)
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東京工科大学には大学院が併設されていています。本学の学部から進学する人も、外部から入学する人もいて、大学と大学院は完全に繋がったものではありません。とはいえ「大学院の研究室」というものはなくて学部の学生も大学院の院生も同じ研究室で研究するのです。一体化しているとは言いませんが、強いつながりがあるというところでしょうか。
さて、我々応用化学科の学生が大学院に進学する際、普通は「サステイナブル工学専攻」となります。「応用化学専攻」ではないのですね。「サステイナブル工学専攻」は「工学部」とは異なって学科ごとの運営ではありません。大学院の授業も工学部、じゃなかったサステイナブル工学専攻で共通となります。
大学院で私が担当する授業は「サステイナブル工学概論」。「サステイナブル工学専攻」そのもの、というタイトルですね。まあ、学部のサステイナブル工学の授業から続いて担当するというところでしょうか。
今回、この授業のなかで「SDGs」について触れてみました。ほとんどの院生諸君はSDGs自体は知っている様子で少し物足りないかも。学部生とは違って大学院生には「自分の研究」というものがありますから、ここでは「あなたの研究はどのSDGsの目標に貢献しますか」というレポートを書いてもらいました。
以下のグラフがその結果をまとめたものです。ベスト3は…なんと今年は同率一位が三つで、「目標3:全ての人に健康と福祉を」「目標7:エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」 そして「目標12:つくる責任 つかう責任」となりました。次点の「目標9:産業のイノベーションの基盤をつくろう」は四位ということになりますが、上位の三つと比べても遜色のない得票率でした。
この質問は毎年の授業でレポート課題としているのですが、上記のベスト3+1のうち「エネルギー」と「イノベーション」は毎回高い順位となります。工学部なので「イノベーション」は妥当でしょうが、「エネルギー」は少し毛色が違う様に想います。この目標がことさらに強調されている背景には温暖化という世界の状況がある。多くの学生さんがこの問題を念頭に自分の研究テーマを選んでいる。そう思います。いや、それを言えば世界のたった17個の目標の中にエネルギーが個別に挙がっていること自体が温暖化の深刻さの反映なのかも知れませんね。
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