研究室でのディスカッションのこと(江頭教授)
| 固定リンク 投稿者: tut_staff
昨日の記事で紹介した「朝まで生テレビ」、一応討論番組という体で放送しているのですが、私としては「討論する番組としては成立していない」と思うと書きました。じゃあ討論ってなんだろう。討論は英語でdiscussionだけど、そう言えば私の研究室で「ディスカッション」はやっているなあ。
ということで今回は私の研究室での「ディスカッション」というイベントについて紹介したいと思います。
まず「ディスカッション」は毎週一回、決まった時間に行います。研究室の全員が参加しますが、グループ毎に分かれての実施。私は全てのグループのディスカッションに参加するので時間を区切って複数のグループが続けて集合することになります。私はずっとテーブルに座っていて最初のグループの学生さんが集合。そのグループのディスカッションがスタート。終了するとそのグループは解散。続いて次のグループがテーブルに集まる、こういう感じです。
グループのメンバーは夏学期は主に卒論生。研究テーマの近い学生さん達がグループになっています。冬学期には研究室配属が終わった三年生諸君も参加するのですが、彼らはまだテーマが決まっていないので全てのグループをローテーションで回ることになっています。
さて、各グループでのディスカッションでは、まず卒論生のメンバーがその日までの1週間の自分の研究内容の説明をします。この時は紙資料を人数分印刷して参加者全員に配布することになっています。
続いては、まさにその内容についてのディスカッションがスタート。説明された内容について分かりにくい部分があれば確認。その内容についての発表者の解釈が正しいのかどうか、他の解釈もないか、解釈に不完全な部分はないか、などを対話形式で探ってゆきます。解釈が正しいとすればその意味や意義について話して確認する。そして最後には必ず「これからの一週間、研究として何を行うべきか」を確認してその内容を記録します。
また、研究内容が近い場合には他の卒論生が使った手法が利用できる局面もあります。また同じ手法を使っている学生さん同士で注意点などを指摘できるというケースもあります。
ここまでが卒論生一人分の内容。これを人数分くり返しておわり。次のグループへ、となるわけです。
卒業研究を一つのプロジェクトと考えると「計画を立て(Plan)て実行し(Do)結果を確認して(Check)対策や改善をする(Action)」こと、いわゆるPDCAの繰り返しが必要ですが、この研究室のディスカッションはそのうち、Checkを実施し、Actionを考え、そして次の1週間のPlanをつくる作業を行う場となっているのです。
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