便利なmoodleアクティビティ「個別ファイル送信」(江頭教授)
| 固定リンク 投稿者: tut_staff
前回も触れた本学で利用している学習管理システム (LMS) のmoodle、資料の配付や小テストの実施と採点、レポートの提出など、授業で必要な機能はいろいろと揃っているのですがしばらく使っていて「これが足りない」と思ったことが一つ。「学生を指定して個人個人に情報を返すこと」ができないのです。いや、正確にはできないわけではないのですが、手間がかかる、というべきでしょうか。
例えば教室で先生が「試験の答案を返すぞー」とか言って「○○君」と一人づつ呼び出して紙を手渡しするような状況を考えてみましょう。これは学習管理システムでも当然予想されている使い方。moodleであればテストの採点表をWEB上で表示して個別に書き込むことで学生一人一人にメッセージを送ることができます。紙の回答に手書きの場合は少し複雑で電子的に返却するならスキャンが必要に。電子化された答案ならWEB上の採点表にドラッグ&ドロップで本人宛に返却ができます。
これで充分、大丈夫、問題ない。
私もそう思っていたのですが実際に使っているとこれだけだと対応できない局面があるのです。
具体例は学生実験。実験テーマはそれなりの数があってその全てに対してレポートを提出しないと単位はでません。提出しても内容のレベルによっては返却されて再提出になることも。学期末が近くなるとどのレポートが出ていて、どのレポートが出ていないのか、でてはいるけど再提出になったのか、なった後で再度提出されたのか、よく分からなくなってきます。いや、学生さん一人一人なら大した情報量ではないので各自把握しているはず。でも教員側から見ると「多勢に無勢」といいますか。手元のデータに間違いが無い、とも言い切れない状態になります。
これは学生と教員の間でレポートの状態(未提出、提出済、再レポート、再レポート提出済、など)を確認しておかねば。ということで学生さん一人一人に向けてレポートの状態の確認書を作りました。MS-Wordの差し込み印刷という機能(年賀状の宛名を書くときにつかう機能ですね)をつかって人数分の確認書をPDFに出力。ページ毎に分割して人数分の確認書ができました。
さて、これをmoodleで公開して、ってちょっと待って。このままmoodleに載せたらレポートの状態が他人から丸見えなんですが…。
そうか、採点表にドラッグ&ドロップすれば個人宛に送信できるな、ってちょっと待って。学生の人数分、100回ドラッグ&ドロップするんでしょうか。試験の答案やレポートの採点結果なら一人一人真心込めてという意気込もあり得るでしょうが、確認書にそこまで手間暇をかけるというのも違う気がします。
というところで昨日紹介した「先端教育支援センター」の出番。担当の先生に状況を説明するとちょうど良いmoodleアクティビティ「個別ファイル送信」を紹介してくれました。これを使うとCSVファイル形式で学籍番号とファイル名のリストを指定するだけで個人宛のファイル送信が可能になるのです。これぞ私の求めていたものです。
さすがmoodle、痒いところに手が届く。と思ったのですが、何とこの「個別ファイル送信」は本学の先端教育支援センターで独自に作成したものだとか。他大学では使えないのだそうです。
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