大山学長最終講義(江頭教授)
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我々東京工科大学のWEBサイトにも告知が出ていたのですが本学の大山恭弘学長がこの3月一杯で退任され、昨日は最終講義が開催されました。大山恭弘学長は工学部機械工学科の所属で前工学部長。工学部の設立当時からのメンバー、というか東京工科大学の工学部を企画されたメンバーのお一人で、我々応用化学科の教員がその呼びかけで集まったといった具合です。
工学部の会議などで親しくお話を伺う機会も多かったのですが、応用化学科の教員という立場では学長の研究について具体的に伺う機会は実はほとんど無かったように思います。「制御に魅せられて」という題目からも分かる様に制御、それもロボットに代表される機械的な制御を中心に具体的な研究内容についてははじめて知ることも多いご講義でした。
PC9801(!)を使ってモーターを制御し、複数のロボットアームをシンクロさせて動かす、といったデモンストレーションは工学的な意義と同時にどことなくユーモラスで私のような門外漢でも素直に「面白い!」と感じるものでした。また、教育用に「PC」「ハード」「ソフト」そして「教材」をセットで開発した、という具体例が繰り返し現れるのも大山先生の一貫したスタンスが見えて興味深いものでした。
特に私が注目したのは「リモートラボ」というシステムでした。
これも教育用のシステムですが学習者の手元には「PC」のみが存在し、「ソフト」と「教材」はネット経由で提供される。そして注目するべきは「ハード」もまたリモートに存在する、という点です。制御される機械がボックスの中に入れられていて、その映像がネット経由で配信されるという仕組みなのです。
制御についてのe-Learningシステムと言えば、制御要素のプログラミングを学習者に任せて、その結果をシミュレーションで提示するというシステムを考えるのが普通ではないか、そう私には思えます。でもそこで敢えて「ハード」が必要だ、と考えている点が興味深い。その理由は「シミュレーションと実験との違いに注目してその理由を考えてほしかった」というお話。制御理論を理解させるだけではなくその限界を示す、という意味があるのですね。
さて、他にも本学の工学部の創設時のお話、とくにコーオプ教育について、我々が参加する以前の展開なども興味深く拝聴しました。
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