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2023年7月

2023.07.31

「Sience English Camp in Tokyo University of Technology 2023」を開催しました(江頭教授)

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 今回は先週の土日、7月29日と7月30日に本学の八王子キャンパスで我々応用化学が主体となって開催したイベントについて紹介しましょう。

 「サイエンスイングリッシュキャンプ in 東京工科大学」は化学の実験を、最先端の設備を持つ東京工科大学の応用化学科の学生実験室で体験する、高校生向けのプログラムです。タイトルに「イングリッシュ」とあるのは実験中は英語でコミュニケーションをとることになっているからです。

 高校生が大学など専門的な研究機関に来て実験などを体験する、という試みとしてのサイエンスキャンプは一般的に行われている試みだと思います。ただ、そこに英語でのコミュニケーションという要素を加えたものは珍しいのではないでしょうか。「ものづくりと産業のグローバル化が進み、エンジニアにも国際的なセンスや語学力が求められる現代」に対応したプログラム、ということですね。

 まず初日の29日には本学科の教授で今年度から副学長でもある山下先生の挨拶。英語でのスタートで如何にも「イングリッシュ キャンプ」という雰囲気に。日本語も交えながらMITでの海外体験を通じて国際交流の楽しさ面白さ、そして重要性をお話されました。

 続いて、いよいよ実験が始まります。実験テキストは英語。実験を実施するときはグループを作って行いますので、そのグループ内でのやり取りも英語です。もっとも、全てのコミュニケーションが英語、と言うわけではありません。実験に際しての安全に関する注意など、一部には日本語での講義もあります。

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2023.07.28

前期の授業は終了しました(江頭教授)

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 高校や小中学校ではすでに夏休みに入っている学校も多いかと思いますが、本学では昨日まで授業がありました。7月27日の木曜日までで前期の授業が終了、そして明日の土曜日(7月29日)から期末試験が始まります。

 土曜日に試験開始、というのは少し変則的です。試験は普段授業を行っているのと同じ曜日に行うのが普通なので、本来は月曜日からスタートするはずなのです。でも今回は、教室の割当などの都合で一部の授業の実施時間が変更されていて、そのまた一部が土曜日の実施になっているのです。ちなみに工学部の授業の定期試験はみな月曜日(7月31日)から開始。おっと、教養学環の一部の授業を取っている学生さんは例外ですね。そして試験の終了は8月4日の金曜日です。

 あれっ、木曜日に授業が終了したなら金曜日から試験を始めて来週の木曜日に試験を終わらせられるのに。そう思ったするどい人もいるかも知れません。授業が終わっても試験が始まらない空白の一日、それが今日なのですが、実は今日は自然災害などで授業ができなかった時の予備日として確保されていたのです。今学期は大きなトラブルも無かったので無事お休みの一日に。(いえ、教員は休みじゃないんですけどね。)

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2023.07.27

地球温暖化とオープンキャンパス(江頭教授)

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 本学八王子キャンパスのオープンキャンパスが7月23日に行われた、という話は先の記事で書きました。昨日(7月26日)にはその反省会を行ったのですが、今回のオープンキャンパス、いままでにない傾向が見られます。いや、正確にはいままで見られた傾向が今年に入って明白になってきた、というべきでしょうか。

 もったいつけるのはやめましょう。本学のオープンキャンパスは10時スタートで16時までの実施ですが、開始当初からの早い時間に参加者が集中している。それが今回は誰の目にも明らかになった、ということなのです。

 我々応用化学科のオープンキャンパスでは工学部全体としての学部説明があって、その後に学科紹介、引き続き体験実験という流れを想定していて、午前と午後の学部紹介に合わせて二回の見学の波があるのが普通です。今回は、その午前の部と午後の部の差が激しかったのです。

 原因を調査した訳ではありませんが、他学科の先生のこの一言がおそらく正しいのでしょう。「こんなに暑いとみんな涼しいうちに用事を済ませたいと思うのでしょうね」ということは、これはあれか、地球温暖化の影響なのか。化石資源の利用による温室効果ガスの排出がオープンキャンパスに影響しているのか。

 

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2023.07.26

「身近な製品」と言われて何を思いつきますか?(江頭教授)

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 唐突な質問だとお思いでしょうか。実はこれ、グループワークの課題の一部です。

 我々応用化学科の所属する本学工学部の特徴の一つである「サステイナブル工学」教育。その最初の授業である2年生前期の授業「サステイナブル工学基礎」では何回かのグループワークがあるのですが、その中の課題の一つが

身近な製品を一つ取り上げ、その製品のサステイナビリティを評価する際に有効だと考えられる指標(手法)は何かを議論し、理由とともに結論を示せ。

というもの。「身近な製品」として工学部の2年生諸君はどんなものを挙げるのでしょうか。

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グラフの様に1位は自動車。そうか、みんな自動車を持っているのか、とはちょっと思えませんね。「身近な製品」と言ってはいますが、そこはサステイナブル工学という授業の一環。その前提だと自動車ぐらいの大物(?)の方が考え甲斐があるのでしょうか。

 

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2023.07.25

お辞儀ハンコと父の思い出(江頭教授)

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 皆さんは「お辞儀ハンコ」という言葉を知っているでしょうか?私は先日ネットの記事ではじめてこの言葉を知りました。承認が必要な書類などでいろいろな役職の人たちがハンコを押す欄が並んでいるのはよく見ますが、そこに押印するとき、先頭の一番偉い人がまっすぐに印を押すと、次の人はやや傾けて、その次の人はもっと傾けて、偉い人から順に次第に深々とお辞儀をするかのごとくにハンコを押す、というのです。

 変な話だなあ、というのは私の第一印象。その記事でも否定的に扱われていたのですが、私が感じた「変」は良い悪いの話しではなくて、私が昔父から聞いた話と矛盾している、ということです。

 私が子供の頃、本当の子供の頃で多分小学生くらいだったと思います。父が何かの書類にハンコを押すついでに、「ハンコを押すということはこの書類の内容を認めたということ」だが「あんまり賛成ではないときはハンコを傾けて押すんだよ」という話しをしてくれたことがあったのです。今はもう亡くなっているので真偽を問いただすことはできませんが、財閥系の金融機関で支店長まで務めた人なので、そんなに非常識なことは言っていないのでは。

 「ハンコを傾けて押す」ということが不本意の表明だとすると、件の「お辞儀ハンコ」も意味が変わってきます。「賛成しているのはトップだけ。下の人たちはイヤイヤ従っているだけなのだ」という表現になるわけで、これが認められているとすると結構ロックな会社だということに。
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2023.07.24

オープンキャンパスを実施しました。(江頭教授)

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 昨日、7月23日の日曜日、対面のオープンキャパスを実施しました。高校生の諸君は夏休みに入っているのでしょうか。前回よりも多くの来場者を迎えることとなりました。

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 写真は少し変わったアングルからの受付の風景。片柳研究棟の入り口ホールで受付をしたのですが、このホールは吹き抜けになっていて、写真は3階から見下ろす形で撮ったもの。来校者の皆さんに名札や案内一式、それに手提げ袋を配っている様子がよく見えますよね。

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2023.07.21

読めるけど書けない漢字(江頭教授)

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 別に漢字クイズを始めよう、という話しではありません。先日書いたこちらの記事のカナ漢字変換によるパソコンでの日本語入力についてのはなしを少し続けたいのです。

 小学生の低学年の頃の私は落ちこぼれで学校の授業に全くついていくことができていませんでした。そういう人間の常、なのかどうかは分からないのですが、とにかく字が汚い。ですからパソコンで日本語が扱えて、文章もパソコンで書くのが普通、という技術の発展に大きく助けられている人間の一人です。それはとてもありがたいことなのですが、時々自分で鉛筆をもって字を書こうとするときに気づくのです。私の能力はパソコンに慣れすぎて退化してしまったのでしょう。、字を、特に漢字を手書きするのにひどく苦労するようになっているのです。

 いえ、ぱっと思いついて漢字を書く、ところまではできるのです。ところが一度書いた文字をみて、「いや、これは違うな」と消しゴムで消す。「こうだっけ」と思って書き直すのですが、「やっぱり違うな」と消し直す。こんなことをくり返していると何を書いていたのか忘れてしまいます。

 んっ、これはカナ漢字変換でやっている事じゃないか!

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2023.07.20

日曜日にオープンキャンパスを実施します(江頭教授)

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 夏はオープンキャンパスの季節、かどうかは知りませんが本学も7月23日の日曜日にオープンキャンパスを実施します。

 今年のオープンキャンパスは昨年までの「定員制」という制限はなくなりましたが申込が必要となります。本記事を見てピンと来た人、気になった人のためにまずは申込先のリンクを置いておきましょう。

詳細内容および申込は下記よりご確認ください。

■7月来場型オープンキャンパス紹介WEB

https://jyuken.teu.ac.jp/jyuken/visit_oc_202307.html

■7月オープンキャンパス 工学部公開研究室一覧

https://www.teu.ac.jp/gakubu/eng/oc_labo_2023_07.html

■オープンキャンパス申込フォーム

https://www.teu.ac.jp/entrance/open/reception/index.html

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 さて、具体的な内容についても説明しましょう。昨年度までは人数制限付きの予約制で会場内の行動も一定のルートに従って2時間半のコースを体験してもらっていたのですが、今回は(申込制ではありますが)その制限をなくしてより自由に見学していただけることとなりました。

 昨年までは、本学の学生さんと見学者の方との間で話が弾んで、なんて場面で時間制限が、という残念なこともありましたが今年は大丈夫。まあ、コロナ禍以前に戻っただけ、という言い方もできますが、それでも少し嬉しいですね。

 我々教員の側からはあまり意識されないのですが、本学への入学を希望している皆さんにとって大切なのは「入試説明会」かも知れませんね。これは以下の写真の「片柳研究棟」という建物の地下1階の大ホールで昼食の時間を挟むように2回にわたって(11:30~12:00、12:20~12:50)実施の予定です。そして今回は「総合型選抜対策講座」という年内入試に特化したイベントも(13:10~)。こちらは城南予備校による実施となっています。

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 全学共通のイベントにはもう一つ、ちょっと変わったものとして「キャンパスランチ体験」もあります。こちらは11:00~14:00の実施ですのでお時間に間に合う様に。

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2023.07.19

書評 小山 敏行著「熱力学きほんの「き」」(江頭教授)

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 今回紹介するのは熱力学の教科書です

小山 敏行著「熱力学きほんの「き」」(北森出版 2015)

さて、この教科書の第3章は理想気体について。理想気体の状態方程式と、その中の記号についての説明にこうあります。

Rは気体定数[J/(kg・K)]

あれっ?気体定数の単位が違う様な…。

しかも、次のページの表3.1には「気体の分子量と気体定数、比熱(101.3kPa、298K)」というタイトルになっていて、気体としてヘリウム、水素、窒素、酸素、空気がリストアップされ、それぞれの気体の気体定数が示されているのです。

あれっあれっ?気体の種類によって気体定数が違うだなんて、どうなっているんだ、この教科書は!

 もう皆さんお気づきのことでしょう。この教科書は熱力学の教科書。でも「化学熱力学」の教科書ではないのです。

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2023.07.18

「地域連携課題」の発表会が行われました(江頭教授)

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 今週の月曜日(2023年7月17日)2022年度、第二期の「地域連携課題」の学科内発表会が行われました。

 「地域連携課題」という言葉、聞いたことがない、という方も多いと思いますが、本学の授業の名称です。本学科では3年生前期の授業。つまりクォーター制(前期を1期、2期の2つに分ける制度)で実施されるコーオプ実習の際、大学に残っている学生に向けて行われている授業です。シラバスには授業の内容は、「学生が地域の関係者と連携しながら地域・社会的な課題等に取り組む」ものとあります。

 本学部は八王子キャンパスにありますから、この場合の「地域」は具体的には八王子市のことです。八王子市の「担当者等を講師に招いて地域が抱える各種の課題を学んだ後」に、「学生が自ら主体的に地域から課題を選定」し、その解決方法を提案する、それが地域連携課題の授業内容です。この授業はグループワークを基本とし、いろいろな施設や企業を訪れて課題の解決方法を調査・分析、結果を比較検討することで効果的で具体的な提案を目指します。

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2023.07.17

パソコンで漢字(江頭教授)

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 パソコンなどの電子機器で日本語が使えるのは本当い素晴らしいことですね。

 などと書くと「何を当たり前なことを」と思われるかも知れません。でも昔、PCというものが日本で出回り始めた頃(PC98の頃、といっても1998年よりずっと前、1980年代の半ば頃)にはPCは基本数字とアルファベット、それと少しの記号しか扱えない代物でした。PCで漢字やひらがな、カタカナなど、日本語が扱えるということは特別な付加価値であり、日本で販売されるパソコンは独自の改良が施されたものだったのです。

 PCのキーボードも基本はアルファベット。一部ひらがなやカタカナをキーに割り付けたものもありますが、さすがに全ての漢字を並べたキーボードというものは使い勝手が悪すぎる。そこで考え出されたのがカナ漢字変換という仕組み。読みをローマ字入力することで漢字の候補がリストアップされ、そのなかから意図するものを選択する、というものです。

 今でこそ多くの人がこの仕組みを便利に使っていて、これで巧く行く、ということを知っています。でも、私がはじめてこのカナ漢字変換のやり方を聞いたときには「そんな面倒くさいやり方で文章なんか書けないでしょう」と感じたものです。漢字を書く必要があるたびに作業をとめていちいち候補を見て選ぶなんて…。

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2023.07.14

少し気が早いですが紅華祭のご案内です(江頭教授)

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 紅華祭とは、東京工科大学と日本工学院八王子専門学校が、毎年10月に合同で開催している学園祭です。工科大学の学際だから「こうかさい」。工科祭では味気ないので、「紅華祭」となったのでしょう。秋の学園祭にはふさわしい名前ですね。

 えっ、夏なのにもう秋の話しをしてるのかって。それはそうなのですが、今朝校門のまえでこんな看板を見つけたので思わず紹介したくなったのです。今年の紅華祭はこの看板にも見える様に10月8日、9日の二日間の開催。今から楽しみですね。

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紅華祭は昨年から対面型に戻っていますから、いろいろなイベントや出し物が楽しめると思います。

それに加えてもうひとつの見物もある、というのが私の意見。

 

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2023.07.13

60の手習い python編(江頭教授)

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 pythonだって?知ってるよ。ほら、あの「モンティ・パイソン(Monty Python's Flying Circus)」にちなんで名前がつけられたプログラミング言語だろう。

というのは以前の記事で書いたこと。あれはもう5年以上前なのか。

 その後pythonも勉強しなくちゃなあ、などと思った私は処理系をPCにインストールしてときどきちょっといじる、というような事をつづけていましたが、どうもpythonの良さが分からない。

いや、ブレース(波括弧、つまり{}のこと)の代わりにインデントだからってそんなに便利かなあ。いっそbeginとendで囲めば良くないか?

とまあそんなことを考えるばかりで上達しないんですよね。ところが、何かの拍子に多数のデータ(多数というのはExcelで処理しようとすると処理に時間がかかってイライラするくらいの量です)を処理するプログラムをpythonで書いてビックリ。

早い!安い!美味い!

いや、後ろの二つは余計か。ともかく驚くほど早かったのでpythonについて見る目が変わりました。これは少し真面目に取り組まねば。

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2023.07.12

応用化学科ではカリキュラム改訂を予定しています(江頭教授)

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 応用化学科ではカリキュラム改訂を予定しています、とタイトルを書いたところでふと思ったのが、子供のころは「カリキュラム」なんて意識していなかったなあ、ということ。でも例え小学校であっても学校に入れば必ずカリキュラムというものがあったはずです。だって、きちんと時間割があって時間通りに授業があったでしょう? 時間割を作るには何年生で何の授業を勉強するのか、決まっている必要があります。その「何年生で何の授業を勉強するのか」がまさにカリキュラムなのですね。

 さて、私達の応用化学科は2015年に東京工科大学の工学部の一つの学科として創設されたのですが、その際に作られたのが最初のカリキュラム。内輪では「2015カリキュラム」などと呼んでいます。それから四年、最初の卒業生を送り出すタイミングで「2015カリキュラム」を一部手直しして「2019カリキュラム」としました。学生さんが一巡したことで問題点、と言うほどではありませんが、気になる部分を修正したのが2019カリキュラム。つまり2015カリキュラムのマイナーバージョンアップが2019カリキュラムの位置づけです。

 では2019カリキュラムが一巡する2023年に2023カリキュラムを作ろうか。そんな話しもあったのですが翌2024年に東京工科大学の八王子キャンパス全体でカリキュラムの改訂の計画がありました。それに合わせて一年ずらして2024カリキュラムを今作っている、という状態です。

 

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2023.07.11

「コーオプ教育」ってどうよ?(江頭教授)

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 本学工学部の三つの特徴の一つにコーオプ教育があります。約2ヶ月、フルタイムでの就業経験を中心として企業と大学が協力して行う教育"Cooperative Education"で、コーオプ教育という名称はその和訳(いや、半分はカタカナにしただけで訳してないかも)です。

 で今日の本題、この「コーオプ教育」ってどうでしょう?

 いや、素晴らしい教育成果が上がっていますよ。おかげで本学工学部の学生さん達の就職は順調ですし。

いえいえ、そういう意味ではありません。「コーオプ教育」という呼び名、これは教育を行う側(大学と企業)から見たネーミングで、学生視点ではないのでは。

 学部の会議でそんなお話が。確かにその通り。その視点は無かったなあ。でも何て名称にしたら良いのだろう?

 こういう時はAIに頼ることにしましょう。ChatGPTに以下の様な質問を投げてみました。

「コーオプ教育」は東京工科大学工学部で実施している企業と大学が協力して(Cooperative)行う教育(Education)です。この「コーオプ教育」という名称は教育を与える側の企業と大学の視点でつけられた名称です。では教育を受ける学生の視点から名称を付け直すとしたらどのような名称があり得るでしょうか。三つ候補を挙げてください。

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2023.07.10

7月23日、第二回目のオープンキャンパスを実施します(江頭教授)

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 まずは告知を。今年度2回目のオープンキャンパスは7月23日の日曜日に実施予定です。

 またバーチャルオープンキャンパスでは7月3日(月)―23日(日)の期間に学長による大学紹介や学部・学科説明などがオンデマンド動画でご視聴になれます。

詳細内容および申込は下記よりご確認ください。

■7月来場型オープンキャンパス紹介WEB

https://jyuken.teu.ac.jp/jyuken/visit_oc_202307.html

■7月オープンキャンパス 工学部公開研究室一覧

https://www.teu.ac.jp/gakubu/eng/oc_labo_2023_07.html

■オープンキャンパス申込フォーム

https://www.teu.ac.jp/entrance/open/reception/index.html

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 さて、これを読んでいるあなたがもし高校生だとしたら7月23日は既に夏休みがスタートしているのではないでしょうか。中には夏休みの課題として大学のオープンキャンパスに参加するように言われている人たちも居るかも知れません。あるいは本学への入学を希望されているでしょうか。

 我々教員の側からはあまり意識されないのですが、本学への入学を希望している皆さんにとって大切なのは「入試説明会」かも知れませんね。これは以下の写真の「片柳研究棟」という建物の地下1階の大ホールで昼食の時間を挟むように2回にわたって(11:30~12:00、12:20~12:50)実施の予定です。そして今回は「総合型選抜対策講座」という年内入試に特化したイベントも(13:10~)。こちらは城南予備校による実施となっています。

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さて、以上は大学全体としてのイベント。この他にも学部別のイベントがあり、我々工学部でも「工学部学部説明」が。これも第1回(10:00~)と第2回(14:15~)の2回が予定されています。時間をみると先の「入試説明会」「総合型選抜対策講座」と重ならない様に設定されているのですね。

 その次が学科のイベント。我々応用化学科ももちろん各種のイベントの準備を進めています。

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2023.07.07

東京工科大学40周年とシン・工学部と元祖・応用化学科(江頭教授)

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 最近、大学の中で「本学の40周年を記念して…」という話しをちらほら聞くようになりました。そうか、本学は40周年が間近なのか。でも一体いつだろう。

 調べてみると以下の様な情報がすぐに出てきます。「1986年 東京工科大学開学。」とありますから本学の40周年は2026年なのですね。

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と思ってこのページを閉じようとしたのですが、ちょっと待って。そのすぐ下に気になることが書いてあります。

工学部(電子工学科、情報工学科、機械制御工学科の3学科)を設置

あれ、応用化学科は?

 応用化学科の設立は2015年。いや、私は応用化学科の設立に立ち会った一人(いわゆる初期メン)なのでこれは間違いありません。

「そうか、工学部に応用化学科が追加されたのが2015年なのですね。」

 いえいえ、そんなことはありません。工学部自体も2015年に設立されたはずです。初期メン(二度目)の私が言うのだから間違いありません。

 これ、実は少し込み入った事情があります。

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2023.07.06

東京工科大学工学部の「コーオプ教育」とは?(江頭教授)

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 「正規授業としての7週間にわたる企業での有償の就業体験」を特徴とする本学工学部の独自の取り組み、それが「コーオプ教育」です。その内容についてはこちらを参照してもらえば良いのですが、今回の記事はこの「コーオプ教育」という名称についてです。

 まず、一通りこの名称について説明しましょう。「コーオプ教育」が生まれたアメリカでの名称"Cooperative Education"を和訳したもの、なのですが、まあ、"Education" はともかく "Cooperative" は和訳していない気もします。で、その "Cooperative" の意味は「協力的な 共同して働く」ということ。ですから「コーオプ教育」は「協力して行う教育」ということになります。

 なるほど、「東京工科大学工学部のコーオプ教育」は「東京工科大学工学部が協力して行う教育」となるのか。ん?協力って誰と?

 もちろん、実習で学生を受け入れてくれている企業と協力する訳ですよね。ですから「東京工科大学工学部が企業と協力して行う教育」というのが正しいはずです。

 でも「企業」というのも漠然としているなあ。具体的に名前を、と思ってもコーオプ教育に協力してくれている企業は数百社になりますから「東京工科大学工学部が寿限無寿限無…と協力して行う教育」となってしまいますね。

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2023.07.05

「生成系AIの就職活動への利用についての注意点」(江頭教授)

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(以下の記述はフィクションです。実在の組織・個人とは関係がありません。)

ある日大学から学生に「生成系AIの就職活動への利用についての注意点」と題して以下の様なメッセージが届きました。

大学生の皆さん

 近年、AI技術は急速に進化し、特に生成系AI(GPTなど)は私たちの生活、学習、さらには就職活動にも多大な影響を与えています。しかし、その利便性に目を向けるだけでなく、それらの利用に伴うリスクについても理解し、注意深く行動することが求められます。

 生成系AIを使うことで、履歴書作成や面接対策など、就職活動における多くのタスクが簡略化され、効率化されることは間違いありません。しかし、その裏には以下のようなリスクが存在します。

  • 個性の喪失:生成系AIは多くの場合、一般的であり、特定の傾向に基づいてテキストを生成します。これにより、あなた自身の特色や個性が希薄になり、企業にとってあなたが何百人もの他の応募者と区別できない一人に見える可能性があります。

     

  • 信憑性の問題:AIによって生成された情報が100%正確であるとは限りません。AIはデータやアルゴリズムに基づいて動作しますが、その情報源が常に正確であるとは限らず、結果的に誤った情報を提供する可能性があります。

     

  • 情報漏洩の危険:私たちがAIに情報を提供すると、そのデータは何処かで保存、分析されます。その情報が適切に保護されていない場合、あなたのプライバシーは侵害される可能性があります。

以上のようなリスクを理解した上で、生成系AIを適切に活用することは重要です。その際には、自分自身の個性や意見を反映させるためにAIが生成した内容を適切に編集し、その信憑性を確認し、情報を提供する前にプライバシーポリシーやデータ管理の対策をしっかりと確認することが必要です。

テクノロジーの進化は止まりません。それをうまく活用しつつ、そのリスクを理解し、適切に対処することが、これからの社会で生き抜くための必要なスキルとなっています。

あなたの就職活動が成功に結びつくことを心から祈念しております。

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さて、このメッセージを皆さんはどうお想いですか?

 

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2023.07.04

大学の講義の今昔(江頭教授)

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 私の学生時代ですから、もう40年くらい前の話になります。その当時、そしてそれ以前の大学の授業にはいろいろ変な風習があったそうです。例えば

授業と授業の間に休み時間が無い

というもの。えっ、それじゃあトイレや教室移動はどうするの?

教授は教室のわざとゆっくりときて学生に時間を与える

だから安心するように。いやいや、安心できないなぁ。

 実は私が大学生になったときには最初の「休み時間なし」という不合理な制度はさすがに改定されて、きちんと休み時間がありました。ところが2番目の「教授は授業に遅刻するものだ」というルールの方は何故か活きていたのです。

「大丈夫なのか、それで?」皆さん、そう思いますよね。そして、案の定問題に出くわしました。

 ある日の授業で開始時間になっても教授が現れない。これは「教授は授業に遅刻するものだ」ルールで最初はだれも気に留めていませんでした。しかしそのまま10分経っても20分経っても先生が現れないのです。

 これは一体…ついに30分が過ぎて

授業開始時間から30分が経過しても教員が現れない場合は休講扱いとする

という第三のルールが発動してその日の授業はなくなってしまいました。School_class_seifuku_20230704084801

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2023.07.03

コーヒーとカフェインの話し(江頭教授)

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 大学の研究室や教授室でコーヒーを飲む、というのは絵になると思います。実際、山下教授のブログ記事「コーヒーの香りと科学論文について(その1その2)」にあるように大学の先生がコーヒーを嗜む姿は心の余裕を感じさせて如何にも知的。憧れますよね。

 しかし、若い頃の私はコーヒーと心の余裕を云々するほど思慮深くはなかったので「コーヒーとは眠気覚ましである」「コーヒーで目が覚めるのはカフェインの効果である」ならば「コーヒーでなくてカフェインを摂取すれば良い」という雑な三段論法に基づいてカフェインを主成分とした錠剤に手をだしました。実はそういう薬剤が売っているのですよね。

 その結果ですが…実は眠気を払う、という意味では私には余り効果がなかったのです。コーヒーを飲むのと変わらないか、より効果が少ない感じ。そのくせしっかりと夜は眠れなくなるのですよね。

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