「片桐先生、私が間違っていました!」または「抗ウイルス薬の進歩を実感した話」(江頭教授)
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抗ウイルス薬については本ブログで少し議論がありました。切っ掛けは私の「インフルエンザの季節ですね。(パート2)」という記事。これは2019年2月8日の記事で、この中で私が
「人類がインフルエンザを克服」したようには見えません
と書いたのが片桐先生の逆鱗に触れたのでしょう。反論記事「抗ウイルス薬の進歩 江頭先生2019年2月8日ブログへの反論」が2月13日の記事として発表されています。この中で片桐先生は
インフルエンザに関して言えば、この数年で極めて迅速に診断できるようになりました。また、治療も1996年のタミフルをはじめ数種類の特効薬により、高熱の期間は1〜2日に短縮され、患者の肉体的負担を減らしています。たしかにこれをもって「克服した」とはいいがたいかもしれません。しかし、確実に「克服」に向かっていると言えます。
と書かれています。
で、今回の記事は、私自身がこの片桐先生のお言葉通りの経験をした、というお話しです。
詳細は省きますが、体調不良を感じて体温を測ると熱がある。これは病院に行かねば、と思うのですがまずはコロナウイルスの抗原検査キットで確認をすることにしました。念のために買っておいたキットが役に立ちました。で、結果はコロナ陰性。良かった、とは思いましたが熱はあるんですよね。翌朝病院に行くと再検査で「コロナ陰性」ですが「インフルエンザA型陽性」とのこと。そうか、インフルエンザにかかったのか。
で、処方されたのがイナビルという薬。ホコリを吸い込むような変わった飲み方(?)をする薬なのですが、これが片桐先生の言う「特効薬」なのか、とピンときました。
で、その効果の程ですが、まさに「特効薬」という言葉が相応しい。吸引してから4時間程度ですぐに熱が下がって平熱にもどったのです。こんなに早く熱が下がると、それと一緒に自分の頭がスッキリしてくる様子が実感として分かるくらいです。インフルエンザの熱なんて我慢していれば数日で下がるよ、などと考えていましたが、いやいや自分がいざ熱が出ている状態だと、薬で解決できるのならそれに超したことはない、と考える様になりました。
とまあ今回のインフルエンザは「極めて迅速に診断」してもらい、「特効薬により、高熱の期間は1〜2日に短縮され、患者の肉体的負担を減らして」もらったということ。まさに片桐先生の仰るとおりの顛末でした。
さて、医学の進歩は素晴らしいのは事実なのですが、今回の一件で不満がないわけでもありません。なによりの不満は「極めて迅速な診断」をしてもらい、「特効薬」を手に入れるまで6時間を要したこと。薬が効くより時間がかかっている。さらにそのほとんどがただの待ち時間だったということも何だかなあ、という気持ちにさせられます。
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