「関東大震災」がもう一度起こったら?(江頭教授)
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本日9月1日は防災の日。関東大震災が9月1日に起こった事にちなんでこの日が防災の日とされているのですが、今年は関東大震災からちょうど100年目にあたるのだそうです。もう1世紀たった、ということなのですね。
さて、地震というもののメカニズムから考えて同じ様な地震がもう一度起こることは想像に難くありません。山根博士風に「あの地震が最後の1回とは思えない」ということで、もう一度「関東大震災」が起こったらどうなるのか、ということを想像した人は数多くいたでしょう。
その中の一人がSF小説家の小松左京氏。その作品「日本沈没」という小説は1973年に出版され大ベストセラーとなりました。東宝によって映画化もされ、これも大ヒットしたのでした。
この小説、そして映画の中でも第2次関東大震災は描写されていますが、以下の様に「死者 行方不明 360万人」という、日本人の30人に1人が死亡する途方もない規模の災害として描かれています。
これは本当にとてつもない規模です。東日本大震災で死者行方不明合わせて2万2千5百人ほど、阪神淡路大震災では6千4百人程度と言われているので、文字どおりに桁違いです。
また、現在内閣府が示している首都直下地震の被害想定でも死者は1万1千人と予想されていて、これでも「甚大な被害」と形容されています。
結局「日本沈没」の中で1973年に予想された第2次関東大震災はあまりリアルに想定されたものではなかったのだと思います。リアルな災害というよりも「日本を襲う脅威」の象徴というべきでしょう。(この辺についてはこちらの記事にも書きました。)一度その脅威がやって来たら人間に対抗するすべは無い。今まで築き上げたものを無に帰する恐ろしい存在であると同時に、終わらない日常に終止符を打ってくる存在でもある。その意味では「ゴジラ」と似たようなものです。
関東大震災から50年後の1973年には空想や思考実験の一部でしかなかった第2次関東大震災ですが、それからまた50年たった今年2023年では先に触れたようにリアルな被害想定のもとに対応が準備されている具体的な脅威へと変わったのでしょう。それだけ人間の力が強くなって余裕が持てるようになったのだ、そう私には思えるのです。
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