推薦図書「健康になる技術 大全」その2 (江頭教授)
| 固定リンク 投稿者: tut_staff
前回、推薦図書として紹介した
林 英恵 著「健康になる技術 大全」(ダイヤモンド社,2023)
ですが、前回の記事では「エビデンスとは何か」「科学的とはどういうことか」という第1章の紹介をさせてもらいました。この部分だけでも充分に読む価値と思いますが、今回はその続きです。
もう一度本書のイントロ部分「はじめに」のサブタイトル
「真」の健康法を見極め、実行し、続ける技術
を引用するのですが、「「真」の健康法」の「「真」の」についての説明が第1章だとすると本書の第2章の内容は「実行し」に、第3章は「続ける技術」だ、という話を今回はしたいと思います。
第2章は「行動」で、そのまま実行についてのお話。この第2章の冒頭では「健康的な食生活、定期的な運動、健康的な体重、ほどほどの量のアルコール、たばこを吸わないこと」という健康によい5つの行動を守れている人がたった8%しかいない、というアメリカの事例が紹介されます。
健康によい生活ができていない自分には何か問題があるのか。いえいえ、そもそも普通の人はなかなか健康に良い生活はできないのです、と指摘しているのです。
そして、それは本人の意志の問題ではなくて(とまでは言っていませんが、意志だけの問題ではなくて)社会経済的な環境に大きな影響を受けているのだ、と事例を交えて紹介しているのです。例えば下の図は鉄道駅密度が低いほど(駅と駅との間隔が遠いほど)人は歩かなくなる、というデータを示しています。同じ様に運動をする意志を持っている人でも住んでいる場所の鉄道駅密度という環境によって実際の運動量に差がでるのですね。
さて環境に支配されている私達は、ではどのようにして健康に良い生活にシフトしてゆくのか。これが本書の問題設定になっているのですね。
その回答になっているのが第3章の「習慣」です。つまり「続ける技術」とは習慣のこと。もっと正確に言うと習慣化、いままでになかった習慣を自分の意志で作り出すことなのです。第3章には習慣を作るための具体的な工夫・テクニックが多数紹介されています。
一見すると些細なこと(だけではなくて大きなこともあります。「引っ越せ」とか。)に見えても、それが習慣を作り出し、意志の力を振り絞らなくても健康な生活が送れる様になる。これが本書の考え方。なにか拍子抜けするようなお話なのですが、よく考えると「些細なこと」以上のことを毎日の生活の中で実行するなど、端から不可能な話ですよね。
さて、習慣化の力とテクニックにつづいて本書で述べられているのは…この話は次回に譲るとしましょう。(おっと、前回と同じ引だ!)





