クレジットカードで失敗したはなし(江頭教授)
| 固定リンク 投稿者: tut_staff
いや、失敗したと言っても「莫大な借金を抱えた」とかいう話ではないということを先にお断りしておきましょう。「110円損した!」というお話し。それにクレジットカード会社が悪いわけではないということも先にお断りしておきます。
家に帰って郵便受けをみるとクレジットカードの「ご利用明細」の葉書が届いていました。以前は封書で紙に印刷したものが送られてきたものですが最近は葉書に代わっています。これも経費削減なのでしょうか。葉書ののり付けされた内側を開いみるとそこに「ご利用明細書発行の有料化について」とのタイトルが。「今回のご請求分より」明細書の発行手が有料化されるそうです。ついでに「Web明細なら発行手数料は無料」とのPRもありました。
そりゃそうですよね。Web明細は一度システムさえ作れば利用者数にかかわらずコストはほとんど同じ。それに対して郵送される明細書には一通一通にしっかりとコストがかかります。カード会社としてはWeb明細をはじめた時から全面的にWeb明細に移行してすぐにでも葉書の明細書は無くしたかったのではないでしょうか。
かく言う私も普段からWeb明細を利用していて葉書の(いや、以前は印刷された紙の)明細書は事実上利用していませんでした。Web明細に移行しても別に問題無かったのです。それなのに今月分の葉書をもらったために手数料「110円」を徴収されることになってしまいました。いや、そうと分かっていたら移行したのに。
「えぇ、ちょっとまって。手数料をとるのはせめて来月からにしてよ。」
と思ったのですが、おそらくかなり前から「2023年12月請求分から有料化します」というお知らせが来ていたのではないかと思います。(まあ、調べたわけではないのですが。)いざ自分がお金を取られるという立場にならないとなかなか意識が向かない、ということだったのでしょう。いや、逆に今回ので良く気が付いたなあ。自分の無意識の能力、「お金が勿体ない」ということを察知するスキルに感動してしまいました。
さっそく明細書の郵送を取りやめる手続きを行いましたのでもう来月以降は大丈夫。これで一安心です。
さて、今回の一件もそうですが、新しい技術(今回ならWeb明細ですね)が実用化されてもそのメリットを最大限に活かすためには顧客の協力が不可欠になります。顧客が協力せざるを得ないように強制的な手段を講じることできたと思うのですが、今回のカード会社はそれを行わずに充分に長い時間まって、その後から有料化であっても紙の明細書を残すという顧客に妥協した対応を選択したのです。顧客の権利を保護している、というかここまで来ると過保護と言うべきか。日本の社会がデジタル化に乗り遅れいているという時、その遅れは私達が気を遣われている結果なのだ、ということも意識しておく必要があるのだ。私は「110円」でそのことを学んだのでした。(いや、やっぱり勿体ない!)
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