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2024年1月

2024.01.31

ガスの流量の単位「CCM」と「SCCM」(江頭教授)

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 「CCM」は「Cubic Centimetre per Minute」の略。気体や液体、流体の流れる量をしめす単位です。「CC」が体積を表しているので、時間あたりに流体が流れる体積、つまり体積流量を表しています。

 以前紹介した液膜流量計で測定されるのはこの体積流量を測定するものです。ガスの量を直接測定し、時間と対応させるのですから、シンプルで分かりやすいですね。

 さて、気体の体積は圧力や温度で変化するので体積流量も測定時の圧力や温度で変化します。それどこか流れの下流で加熱されたり、減圧されたりしたら、流量もそれに応じて変化してしまいます。測定時の温度と圧力の条件を考慮しながら流量を考えるのは大変なので、一定の条件を基準として、ガスの流量は常にその温度と圧力での値として記述しよう。そう考えて決められたのが「SCCM」、「Standard Cubic Centimeter per Minute」です。基準となる「一定の条件」を標準条件と言うので、頭に Standard と付いています。

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液膜流量計を使って流量を測定している動画です(三倍速になっています)。

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2024.01.30

「スライド映写機」って知ってますか?(江頭教授)

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「スライド映写機」って知ってますか?と、タイトルの質問をされたら

 スライド映写機って言われても、いやいや「映写機」ってそもそもプロジェクターのことでしょう。要するにスライドプロジェクターのことじゃないですか。知ってますとも。

という人も居るかと思いますが、いえいえ、これはあなたの思っているスライドプロジェクターとは違うのですよ、と言っておきたいですね。wikipediaから引用しましょう。

スライド映写機は、写真フィルムに光を透過させて映像(静止画)を映し出す装置で、その多くではスクリーンに拡大投影することを目的とした。

とのこと。(2024/01/29閲覧)

 私が卒論発表をしたころ(今から40年位前)は、プレゼンで図や写真を示す場合には、このスライド映写機を使っていたのです。                                                                                                                                                                                                                  

 

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2024.01.29

そろそろ卒論発表会(江頭教授)

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 本学工学部応用化学科の卒業論文発表会は2月1日と2日の二日間にわたって行われます。本日は3前日となるわけですがまだ余裕がある、と思っている学生さんもいるかも。

 でもちょっとまってください。発表に使うスライドのファイルは30日提出。実は明日までに準備しないといけないのです。

 これは共有のPCを準備して発表の際にプロジェクターとの接続をやり直さないで良い様にしているから。事前に共有のPCにスライドのファイルを集めておく必要があるからです。

 以前は発表する各自が自分のPCをもって発表に臨み、そのつどプロジェクターとの接続を行っていました。ところがその接続が巧くいかないこともあってロスタイムが大きくなるという問題がありました。一応、タイムテーブル上では交代時間として1分とってありますが、やはり発表会というのは時間が延びがち。その後、コロナ禍の影響もあり、PCの操作を教員が担当することになったことで共有のPCの利用が定着しました。

 ということで、発表の少し前(2日前。人によっては3日前ですね)にはスライドを完成させる必要があるわけですね。

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2024.01.26

期末試験と追試とインフルエンザ(江頭教授)

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 先週このブログでも触れましたが本学八王子キャンパスは現在期末試験期間中です。もっともほとんどの試験は既に終了。私も月曜日と火曜日に自分の科目の試験を終えました。で、この期末試験、どちらも欠席者がやや多いのが気になりました。

 欠席者に追試についての問い合わせのメールを送ってみると「40℃近い熱で…」などの申し出が。そうか、まだインフルエンザが流行っているのかも。

 そう思って調べてみたのが国立感染症研究所」の「インフルエンザ過去10年間との比較グラフ(第1週 1/19更新)」というページです。このページは私がインフルエンザについて調べるときにいつも参考にしているページで、以前にこのブログでも何回か触れています。(こちらとか、こちらとか、こちら。)

 さて、この冬のインフルエンザはどうなっているのでしょうか。

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2024.01.25

「実践工学プロジェクト演習」のこと(江頭教授)

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 われわれ応用化学科が所属する東京工科大学の工学部では来年度(2024年度)にカリキュラムの改定を予定しています。その中で新たに導入されるのがタイトルにある「実践工学プロジェクト演習」。

 「実践工学プロジェクト演習」と聞いて「ああっ、あれのことか」と分かる人は…いないでしょうね。この「実践工学プロジェクト演習」は研究室のインターンシップとでも呼ぶべきものなのです。

 よく言うのですが、大学4年間の教育のメインディッシュは卒業研究です。与えられた問題に正解することが目的だった講義や学生実験とは異なり、答えのない問題に挑戦する研究が本格的に経験できるのはやはり大学の強みと言うべきでしょう。

 現在のカリキュラムではこのメインディッシュに至るまで、3年間その準備としての授業を受け続ける訳です。(もちろん、授業で教わることにも大切なこと、役立つことがたくさんありますが。)

 これでは少々待たせすぎでは。いや、そもそもメインディッシュである研究がどういうものか分からないまま授業を受け続けるというのでは気合いが入らないのでは。そこで研究体験のインターンシップを各研究室で体験をしてもらおう、という訳です。

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2024.01.24

人口が減る、ということは…(江頭教授)

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 世界の人口が増え続けている一方で日本の人口は減少傾向にある。これだけで世界の中で日本が特殊な国であることが分かるのですが、さてその減少スピードはどの程度なのでしょうか?ちょうど1月の人口推計が発表されたのでその資料を見てみましょう。

 まず今年元日の日本の総人口は約1億2400万人だとか。よく「日本の人口は1億人」と言いますが、実は「1と1/4億人」というのが近いのですね。

 それはさておき、昨年2023年(令和5年というべきか)の人口減少は66万人で0.53%の減少だそうです。

 だいたい200人に一人が1年で減る、というイメージ。我々応用化学科は定員が80人で4学年を合わせると320人程度。大学院の学生さんと教員を加えてやっと400人といったところでしょうか。だとすると「応用化学科全体から毎年2人が減る」という計算になります。

 いや、大学というところは人の出入りが多いところです。毎年80人の卒業生を送り出し80人の新入生を受け入れていれば2人の増減などあまり気が付かないでしょう。実際、毎年定員の人数ぴったりの学生さんが入学するとも限らないですし、必然的に卒業する学生さんの人数にも変動がありますからね。

 年間 0.5%の人口減少というのは普通には気が付かないほどのゆっくりした変化だ、ということでしょうか。いや、そこが怖いのだ、というべきでしょう。

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2024.01.23

映画 黒澤明「生きる」について追記(江頭教授)

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  黒澤明監督の1952公開の映画「生きる」については前回紹介しました。記事の分類が「推薦図書」になっている通り、私としては「お勧めです」と言いたい映画(推薦図書じゃなくて推薦映画ですかね)なのですが、それでも少々気になる部分がある、というのが今回の内容です。

 先に紹介したようにこの映画は「自分の死が間近に迫っていることを知り、惰性で生きてきた日常を見直し、本当に意義のある仕事に打ち込むことができた」主人公が肯定的に描かれています。このテーマはとても魅力的ですし、それを分かり易く描き出す黒澤監督の技量も見事と言うしかありません。

 特に主人公が「自分にもできることがある」と気づく喫茶店のシーン。誕生日祝いをしている(おそらく)学生のグループが歌い出す「Happy birthday to you」という歌声が主人公の新たな門出を祝福するかの様に店内に響く流れなど実に素晴らしい。素晴らしすぎてリアリティが薄い、というか戯画化されているというか、はっきり言って漫画みたいです。(いや、褒めているのですよ。)

 とはいえ、余りにも巧く出来ているからでしょうか。やはり気になる点があるのです。

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2024.01.22

映画 黒澤明「生きる」(江頭教授)

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 「生きる」は1952年公開の映画。黒澤明監督の代表作の一つです。以下のニュースにもあるように最近NHKで放送されたのでそれを見ての感想を、というわけです。

 この映画の主人公は市役所で大きな意味もない書類仕事に明け暮れながら「忙しいが退屈」な毎日を送っています。しかし自分が不治の病に冒されていて余命が半年か1年だ、ということを知ることになる、というストーリー。タイトルにあるとおり、自らの死を意識したときから「生きる」ことを見つめ直し、そして一つの答えを得る、と言う物語です。

 翻って、本当は誰もが何時死を迎えるか、じつは分からない。ならば日々そのことを考えて、より良き生き方を模索するべきだ。物語のなかでそのような考え方も語られますが、結末は少しシニカルです。

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2024.01.19

卒業論文提出日(2023年度)(江頭教授)

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 応用化学科の四年生はこの春卒業の予定。いま卒業研究の仕上げにかかっていますが、昨日と今日(18日,19日)は卒業論文の提出日となっています。

 卒業論文の提出というのは大学の中では結構なビッグイベントです。提出しなければほぼ自動的に留年決定なのですから、普通のレポートの様に期日までにポストに入れる、という訳にはいきません。場所と時間を決めて担当の教員に提出することになります。内容をチェックして規定を満たさないものは却下。受け取ってもらえた場合は「受領証」に判をもらいます。この受領証は卒論を提出した大切な証拠書類ですから、卒業証書をもらうまで大切に保管することになります。

 卒論の提出が間に合わない!というシーン、昔はドラマや漫画で見たような気がしますが今はどうなのでしょうか。実際の卒論提出はやはり厳格なもので、期限通りに提出しないと受け取ってもらえないことになっています。提出する論文は本編とそのコピー2部。全部で3部を提出します。印刷する時間もそれなりに必要ですから余裕をもって準備するべきでしょう。

 応用化学科の提出日は本来昨日(18日)なのですが、今日は一応の予備日。何かの事情で提出できなかった人向けの時間です。この場合は理由書を作成、指導教官が確認して押印することが必要条件です。

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2024.01.18

日の当たる坂道(江頭教授)

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 下の地図をご覧ください。左の赤丸は横浜線の八王子みなみ野駅。この駅は我々応用化学科が所属している本学八王子キャンパス(図の右側の赤丸です)の最寄り駅です。駅からキャンパスまでは1kmとちょっとぐらい。その駅からキャンパスへの道の途中、地図で青い線を引いた部分は上り坂(駅から大学に行く場合です)となっています。

 普段ならこの上り坂もそれほど気にはなりませんが冬のこの時期、この坂が凄く歩きにくいことがあるのです。

 もったいぶるのはやめましょう。先週の土曜日の様に雪が降った日、というか正確にはその後の日と言うべきでしょうか。この坂に溶けきれない雪が貯まってアイスバーンになってしまうのです。

 つるつる滑るアイスバーン、上り坂でも厄介ですが、帰りに下り坂になるとチョット怖い。若い学生さんはともかく、私のような老人は滑って転んだりしたらあっという間に寝たきりに。そのうちぼけて何も分からなくなって…というのは想像を超えて妄想なのですが、とはいえアイスバーンが厄介だというのは本当です。

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2024.01.17

今年度の授業は昨日(1月16日)で終了しました 明日(18日)からは試験が始まります(江頭教授)

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 お正月休みが終わって昨日(1月16日)で1週間。今学期の授業は昨日で終了しました。そして、明日(18日)からは試験期間がスタート。予備日まで含めると冬学期の授業期間の本当の終わりは1月31日となります。

 あれ、じゃあ今日(17日)は?

 そう思う人もいるでしょね。実は本日1月17日は授業開講予備日となっています。これは自然災害などで休講となった場合の振替日なのです。自然災害というと物々しいですが、過去を思い返すと大雪で交通機関が混乱した、といったケースがありました。

 今年の冬は暖冬気味で穏やか。初雪も数日前にうっすらと積もった程度でしたから結局授業開講予備日を使う事なく授業を終えることができました。

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2024.01.16

「大学入試共通テスト」会場としての八王子キャンパス(江頭教授)

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 1月13日、14日の土日には全国的に共通一次試験、じゃなかった、大学入試共通テストが実施されました。日本全国およそ700会場での同時実施で今年は約49万人が受験したとか。これはもはや日本の正月の大イベントの一つですよね。

 本学の八王子キャンパスもその会場の一つに選ばれています。今年は約920名の方が受験したとか。49万人で700会場なら1会場平均700人のはずですから、本キャンパスは平均より大きな試験会場だ、ということになります。試験を実施は本学の教職員が担当。本来なら休日の土日ですが文字通り休日返上でこの大イベントに協力することに。大変ですが本学も共通テストの結果を利用して入試を行いますから当然と言えば当然です。本来、共通テストという仕組み自体が大学が協力して実施することでトータルでは省力化ができる、というものですよね。

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2024.01.15

八王子キャンパスの初雪(江頭教授)

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 下の写真は本学八王子キャンパスの2024/01/14の日曜日お早朝に撮影したもの。雪が少し積もっているのがお分かりになるかと思います。

 この雪は14日の前日、13日の土曜日に降ったもの。先週の土曜日、つまり2024年1月13日、といえば大学共通テストの初日です。本学の八王子キャンパスもその会場に指定されていましたら、大学共通テストの日に雪が降った、という訳ですね。

 とはいえ13日の朝は比較的良好な天候でした。そのおかげで受験生の皆さんが遅刻する、などといったトラブルがなかったのはありがたい。雪が降ったのは午後になってからなので、たぶん試験を受けた学生さん達の誰かの「どんよりとした」気持ちが気象に影響したのでしょうか。

 まあ、冗談はさておき、これが八王子キャパスのこの冬の初雪となります。

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2024.01.12

「研究室配属に関する説明会」を開催しました。(江頭教授)

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 そうか、今のうちに4年生から始まる卒業研究を行う研究室を決めないとね。授業が終わって春休みになってからだと説明会を行うタイミングが難しいからこの時期に、という訳か。

 ええ確かに。でも実はこの説明会、2年生向けなのです。

 応用化学科では2年生で研究室に配属されます。でも配属されるのは2年生の3月30日。その2日後には3年生になりますから、実質的には3年生の初めからの配属となります。

 「えっ?3年の初めって早くない?」その通りですね。実はこれ、本学工学部の特徴であるコーオプ教育との関係で決まりました。応用化学科の学制諸君は3年の前期にコーオプ実習として学外での研修を行うことになります。従って、3年前期、学生諸君は大学から離れて学外に出る時間が長くなります。早期の配属を行うとしたら3年前期には無理。夏休みを過ぎれば3年後期になってしまいます。ということで、少々早いですが2年後期末のこの時期に説明会となったのです。

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2024.01.11

「サステイナブル工学」とは何か ー サステイナブルな食生活を考えてみよう(江頭教授)

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 いや、私は健康とか医療とかに特別な知識がある人間ではないので、真面目に人様の食生活について云々することはできません。今回の話はあくまでも「サステイナブル工学」とは何か、というお話しで、例え話として食生活を題材にしたい、ということなのです。ですからこの話の食生活に関する部分は話し半分にうけとってくださいね。

 さて、現代人の食生活には大きな問題がある、というのは周知のこと。カロリーの摂り過ぎとそれによる肥満というのが問題になって久しいのですが、我々はその問題を未だに解決することができません。これはおそらく人間の進化の過程が影響しているのでしょう。毎日決まった時間に食べ物にありつけるとは限らない状況であれば、余剰の食糧があれば食べてしまって脂肪の形で蓄えるが最適な選択です。しかし今や我々は自由に食糧を入手することができる様になりました。おいしいものを食べ過ぎれば脂肪が貯まって消費が間に合わない。サステイナブルな体重を超えて肥満に一直線という訳ですね。

 健康のことを考えればカロリーをある程度に制限してサステイナブルな食生活を送ることが必要なはず。でもやはりおいしいものはおいしいのです。つまり人間にとって「必要なもの」と「欲しいもの」とは今や一致していないのです。

 さて、ここでサステイナブル工学の話に移りましょう。

 従来の工学は人々が必要としていて欲しいとおもっているものを作り出すことがその責務でした。

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2024.01.10

修士(博士課程前期)中間審査会が開催されました(江頭教授)

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 昨日、八王子キャンパスが活動を再開した正にその日の1月9日に表題の「修士(博士課程前期)中間審査会」が開催されました。昨年と同様、対面のポスター形式で実施されたのですが、会場が広く取られてていて人影が何となくまばらに感じます。

 じつは昨年度のこの会の時期はまだ新型コロナウイルス感染症が5類になる前でした。対面実施には感染対策を厳にして行うことが条件となっていたので、会場を広く取ることにしたのですが、そのやり方が今年も受け継がれているのです。人がまばらなのは寂しい感じがしますが、ポスターを囲んでの討論には混雑しているよりは良い環境。これもまた良しです。

 発表会はAパート、Bパート、そしてCパートに3分割されています。私は副査として指定されている発表があったのでAパート、Bパートではそれぞれその発表を聞きに行きました。自由に回ったのはCパートの部分です。

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会場は本学八王子キャンパスの片柳研究棟10階。内部は撮影禁止なのです。

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2024.01.09

八王子キャンパス、今日から活動再開です。(江頭教授)

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 我々応用化学科が所属する本学の八王子キャンパスですが、年末の12月28日から昨日1月8日まで、12日間の期間原則閉鎖となっていました。本日(1月9日)が新年に入って最初にオープンする日となります。

 キャンパスが閉鎖というのは少し違うかも。正確に「防火・防犯態勢等」が強化されると言うべきでしょう。学生の教員も原則入構できませんが、原則、とあるように特別に許可をとれば入構はできます。また、この期間を利用したキャンパスの整備等も行われているのではないでしょうか。(私自身が入構許可を取っていないのでこれは未確認ですけれど。)

 さて、日本の大学のほとんどは二期制(セメスター制)で前期(多少前後しますが4月はじめから9月末)と後期(9月末から3月末まで)との二学期で運営されています。その意味で年末年始を含んだこの「冬休み」は後期の途中にある少し中途半端なお休みです。後期が9月末から3月末までなら後期の真ん中、ということになるのですが実は後期の授業はかなりの部分が終了しているのです。

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2024.01.08

教科書「サステイナブル工学基礎」(江頭教授)

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 本学工学部の特徴の一つ「サステイナブル工学」の教育です。「サステイナブル○○」は最近各方面で聞くようになりましたが、工学と組み合わせた「サステイナブル工学」はまだあまり一般的にはなっていないように思います。

 さて、この「サステイナブル工学」教育ですが、授業としては2年生前期の「サステイナブル工学基礎」からスタートします。今回紹介する教科書「サステイナブル工学基礎」はこの授業で使用する教科書として作成したものです。

 ここで「サステイナブル工学基礎」の内容が以下にすばらしいかを説明したいところなのですがちょっと気が引けます。だって、私(江頭)も著者の一人に入っていますからね。

 さて、以上の文章はこのブログの2018年4月16日の記事の再録です。実は今回、この「サステイナブル工学基礎」が初版第3刷重版となることに。それを記念して上記の記事を再録したという次第。で、この時の記事の後半では教科書の内容について以下の様にまとめています。

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2024.01.05

世界平和とサステイナブル社会(江頭教授)

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 我々応用化学科が所属する工学部、そして工学部が所属する東京工科大学では「持続可能な社会の実現を目指す人」を求めている、とアドミッションポリシ-で述べているのですが、では「持続可能な社会の実現」とは具体的にどのようなことなのでしょうか。今回はその意味を「世界平和」との対比で考えてみたいと思います。

「世界平和」という言葉は私には何となく手垢がつきすぎているというか、あまり具体性が無い様に感じられるのですが、皆さんはどうでしょうか。実際、世界には具体的に戦争をしている場所がいくつもあるし、いままでもあり続けていました。「世界平和」が世界の全ての場所が平和になる、つまり世界の全ての場所で戦争や紛争が無くなる、ということだと考えると、「世界平和」を真面目に希求するするならば、それはそれぞれの個別具体的な戦争の終戦プロセスに向けた努力したり、紛争解決のスキームを見いだすための探究するのが筋でしょう。そこに「世界平和」という(言わずもがなの)言葉はあまり関係ないのでは。

「持続可能な社会の実現」という表現もこれに近いと言えるでしょう。現在の社会を持続不可能にするような問題は原理的には無数に考え出すことができますが、現実的に考えれば「地球温暖化」とその背景にある「エネルギー問題」がその主流で、これを社会の持続可能性と表現するのは如何にも迂遠な感じがしてしまいます。

 しかし私は、この「世界平和」も「持続可能な社会の実現」も、一定の時代背景に基づいた文脈でこの用語が使われているのだと思っています。

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2024.01.04

三が日は開けましたが八王子キャンパスはまだお休みです(江頭教授)

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 2024年があけてもう4日目。正月三が日が開けて本日が仕事始めという方も多いのではないでしょうか。

 ところが我々応用化学科は、というか工学部は、というか八王子キャンパスとうか東京工科大学全体はまだ冬休み中。単にお休みというだけではなく防火・防犯態勢等が強化されていて、学生さんはもちろん、我々教員も事前の手続きなしでは大学に入れない状態になっているのです。

 本学のキャンパスは土日や休日でも本学の、あるいは本学以外のイベントに利用されることも多く、休みであってもキャンパスが利用されている日もあります。そんな日にはもちろん入校は可能ですし、きちんとスクールバスも運行してます。ただし時間や本数が限られる場合もありますが。

 特にイベントのない休みの日にはさすがにスクールバスも止まります。(逆にスクールバスが運行しているかどうかでイベントの有無がわかる、というのが私の実感ですが…。)それでも入校は可能という点は変わりないのですから、今の冬休み期間のキャンパス閉鎖は特別な扱いなのだということが際立ちますね。

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2024.01.03

戦争に負けた国の戦争映画「地球防衛軍」(江頭教授)

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 今回紹介する映画「地球防衛軍」は1957年に公開された東宝特撮映画。監督が本多猪四郎、特技監督は円谷英二という「ゴジラ」を作ったコンビの作品です。タイトルに「軍」と入っていることからも分かるようにこれはある種の戦争映画です。

 さて、ここで公開年が1957年であることを考えてみると、この映画は先の戦争(第二次世界大戦というか太平洋戦争)から12年後の作品ということになります。感覚としては東日本大震災(2011年)から12年後の2023年に震災や天変地異に関する映画を作る、ということを想像してみれば良いでしょう。(例えば「雀の戸締り」のような。)

 大きな社会的な事件があって、それに近いテーマの大衆向けの映画を作るとなれば、スタッフは意識的か無意識的かを問わずその事件を、この「地球防衛軍」の場合には先の戦争を、どのように解釈するのか、受け入れるのかについて、なにがしかの結論を示すことになると思います。

 タイトルの「地球防衛軍」には、まさの先の大戦の反省というか配慮というか、あるいは正当化というか都合の良い設定が表れています。

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2024.01.02

今年も「朝まで生テレビ」を見た(江頭教授)

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「朝まで生テレビ」という番組は1987年から続いている討論番組。昨年の正月にひさびさにこの番組をみていろいろ思うところがあり(このブログでも、こちらの記事こちらの記事にまとめてあります)今年も見てみよう、とおもって今回はきちんと録画設定をしておきました。

 ことしも司会は田原総一朗氏。御年89歳とのこと。昨年一年も無事に過ごされて下の写真の様に元気に司会者を続けられているのを見ると、新年早々嬉しい気持ちになりますね。

 昨年同様、田原総一朗氏のために「皆さん滑舌に気をつけていて大きな声でゆっくりと分かり易い言葉で語ってくれる」という昔には無かった敬老番組という要素が加わった「朝まで生テレビ」ですが、肝心の田原氏の話がもごもごして何を言っているのか、若干分かりにくいという問題はやや顕著になっているかも。とはいえ、今年は昨年より結構快調に進んでいるという印象を持ちました。

 理由はもちろん裏金問題をはじめとする「政治不信」の問題があるからでしょう。この問題に関しては田原氏をはじめ参加者の皆さんが活き活きと討論していて、とてもアットホームな雰囲気になっています。少し声を荒げてじゃれ合ってみたり、みんなとても仲良し。それはそうでしょう、肝心の裏金問題で疑惑を持たれているひとは出席していないのですから、討論と言っても欠席裁判の様相を呈しています。そこに居ないひとの悪口を皆で言い合うとなれば、それは盛り上がりますよね。昨年のこの番組が今ひとつ不完全燃焼だったのはこの「朝まで生テレビ」の得意分野の話題が少なかったことが問題だったことがよく分かりました。

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2024.01.01

年頭のご挨拶 2024年を迎えて(江頭教授)

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 新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

 2015年、多くの期待を担って始動した工学部応用化学科は今年の3月に9年目を終わり、ついに10年目に入ろうとしています。10年一昔と言いますが、そう考えると時の流れの速さに驚くばかりです。

 この間、教育改善のための授業参観や学生への定期的な面談などを、本学の制度に基づいた授業改善、学生支援の取り組みを通して、全教員が親身になって学生をケアし学生の才能を伸ばす、という試みは継承・発展されています。また、大学ー高校連携講座や模擬講義、高校訪問でも学科独自の努力を続けてきました。

 また、第一期生から今年度入学した第九期生までつづく学生諸君の間でも、一期生から二期生へ、二期生から三期生へと引き継がれた伝統が作り上げられていることを折に触れて実感しています。 

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