「pH」はなんと発音するのか?(江頭教授)
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いや普通に「ペーハー」でしょう?
というと「世代がバレる」というニューストピックスが少し話題になっているようです。最近は「ピーエイチ」と読むのだとか。もしこのブログを読んでいるあなたが高校生なら「ピーエイチ」と読んでいるはず。いや、読んで字のごとし(注意、この言葉はそういう意味じゃないですよ)で普通に「ピーエイチ」だろ、と思うのでは。でも私達の世代(私は1962年生まれで61歳です)はpHを「ペーハー」と読んでいたのです。
でもなんで「ペーハー」なのか。これはドイツ語読みでpは「ペー」、Hが「ハー」なのです。(とはいえ、youtubeで動画を探してドイツ語のアルファベットの読み方を聞いてみるとHは確かに「ハー」ですがpは「ピー」に近いような。)歴史的な経緯でドイツ語読みが日本で広まっていた訳ですが、ドイツ語について知らないひとからすれば変な読み方です。なら普通に英語読みで良いじゃないか。それはその通りで、2012年から日本の高校の教科書ではpHは「ピーエイチ」になったのだそうです。
とはいえ、私達の世代の感覚からすれば「ペーハー」がやっぱり「本当の読み方」の様な気がするのですが…いや、チョット待てよ。pHの概念を提唱したセーレン・セーレンセンってデンマーク人じゃなかったっけ?だとすればデンマーク語で読むのが本当なのでは。
Wikipedia より引用(2024/02/21閲覧)
これまたyoutubeで動画を探して今度はデンマーク語のアルファベットの発音を調べてみました。pは「ピー」ですが、Hは「ホ」の様に聞こえます。ということは「pH」は本当は「ピーホ」と発音するべきなのか。うーん、全然分からん。と、感じたのですが…あーそうか。これが若い人たちが「ペーハー」について感じる感覚なのか。
ということで、私もこれから「pH」は「ピーエイチ」と読むことにしましょう。(えっ、「ピーエッチ」じゃないのかって?)
PS: pHをドイツ語読みすべき、という論には実はもう一つ根拠があります。セーレン・セーレンセンは確かにデンマーク人なのですが、彼がpHの概念を提唱した論文は実はドイツ語で書かれてたのです。とはいえ、その時の記号はpHではなくてPHだったとか。あんまりこだわるとややっこしいことになりそうですね。
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