「天災は忘れた頃にやってくる」と言いますが(江頭教授)
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本日3月11日、いわゆる「3.11」は東日本大震災が起こった日です。あれから13年ですが、今回はあの当時のことを思い出してみたいと思います。
東日本大震災は前代未聞の大震災で、と言いたいところなのですがそれ以前にも日本の国には何度となく大きな地震がありました。私自身の生まれが1962年なので私が知っているのはそれ以降の地震のみですが、それでも1995年の阪神淡路大震災は甚大な被害のでた地震であり、それまで私が持っていた「地震」のイメージを一新するものでした。
今では大きな地震が起こったところにボランティアが駆けつける、というのは当たり前の風景になっています。でも、この阪神淡路大震災以前には、私はそんな話は聞いたことがありませんでした。1995年を「ボランティア元年」とよぶこともあると言いますから、これは私だけの記憶の問題ではなくて、大きな天変地異に対して私達の社会が適応した結果なのでしょう。
さて、13年前の3月11日、東日本大震災が起こったときの私は、少なくとも大きな地震が起こったらどのような事態になるのかは知っていたわけです。しかし東日本大震災の恐ろしさは単に地震だけではない。地震によって引き起こされた津波という災害は、また新たに災害のイメージを一新するものでした。
NHKでは今年もこの震災についての特設ページを設けています。
津波という災害は…と続けても良いのですが今の時点で私達は「津波」がいかなる災害であるかをよく知っているのですから長々と説明する必要はないでしょう。
さて、阪神淡路大震災、東日本大震災と「地震」「津波」のイメージが共に一新されたのですが、それで終わりではありませんでした。
2016年の熊本の地震では「本震」と「余震」というイメージが一新されました。今年元旦の能登半島の地震もまた、今までの地震とは違う固有の特徴で「イメージを一新」しています。
要するに近年日本に起こっている地震は毎回なんらかの新しさとともに現れているのです。
「天災は忘れた頃にやってくる」
とは言いますが、いまの状況だと「忘れた頃に」と言うより
「天災は新たな顔でやってくる」
と言うべきでしょうね。
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