水酸化ナトリウムが手につくとどうなるか(江頭教授)
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水酸化ナトリウムは高校の化学の実験でも利用されるような基本的な試薬ですが、危険性が高いため一般には手に入りにくいものです。(昔は某通販サイトで扱われていたのですが、さすがに今は無くなりましたね。)高校生諸君が実験で使用する際にも「絶対に手につかない様に」と注意されたはずです。
ですから、まじめに注意深く実験を続けている人は、表題の「水酸化ナトリウムが手につくととうなるか」という質問には答えられないはずです。ではありますが、そう、私は実は経験に基づいてお答えすることができたりします。
水酸化ナトリウムが手につくと、その部分が「ぬるぬる」して来ます。やがて強い痛みが来ますので、手に付いた場合にはなるべく大量の水で洗い流しましょう。
この「ぬるぬる」は強アルカリである水酸化ナトリウムが手のタンパク質を分解するからだ、と言われています。要するに手が溶けているわけですが、人間のからだには再生能力がありますからすぐに洗えば後遺症などはないようです。
アルカリでぬるぬる、そう言えばアルカリ性の温泉に入ったときに感じるぬるぬるも皮膚のタンパク質が溶けることが原因だ、と説明されているようです。
私個人の経験で一番ぬるぬるしていた温泉は、南紀白浜の海岸近くの温泉なのですが、今調べてみると pH 6.73 とか。べつにアルカリ性ではないのです。私の記憶違いなのかも知れませんが、温泉の「ぬるぬる」は単純にアルカリのせい、というわけでもなさそうですね。
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