コロナ禍は去ったというものの(江頭教授)
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いやゆる「コロナ禍」の始まりは2019年の年末ごろだったでしょうか。今は懐かしい「ダイヤモンドプリンセス号」が話題になったのは確か2020年の2月頃。あれよあれよという間に話は大きくなって本学のキャンパスも閉鎖に。2020年の4月の新入生たちは入学式ができない、という異常事態になったのでした。
その2020年4月入学の学生諸君も今年の3月には卒業。新型コロナウイルス感染症も5類に移行して、まあ世の中的には「コロナ禍は去った」という認識ではないでしょうか。
とは言え、世の中にはコロナ禍の影響が大きく残っている様だ。そう感じたのはたまたま企業の方と話をする機会があったからです。例えば
業界としては調子が悪いが、廃業する同業他社の顧客を引き受けて自分の会社は忙しくてしょうがない
という話。コロナ禍の際に特別な融資など手厚いサポートのおかげで生き延びてきた会社が、次第に平常もどるにつれて廃業を決めることになる、といったケースはいろいろな業界にあるのでしょう。
あるいは、
オンライン会議が一般化したおかげで遠隔の顧客との打ち合わせが可能になった。今まで対応できなかった地域の企業もどんどん開拓しています
というお話しも。コロナ禍が切っ掛けで世の中の進歩が加速された側面もあるのでしょう。
いえいえ、他人事ではありません。我々大学教員もコロナ禍で「遠隔授業」や「オンデマンド授業」のノウハウを獲得した、という影響を受けています。これは教員だけの話ではなく、学生もまた同様でしょう。コロナ禍以前は教室で行われる授業の補助的な位置づけに過ぎなかったMoodleの様なLMS(Learning Management System)が今では各授業の入口、というか言葉通りの「ホームページ」となっていて、学生諸君は自然とその「ホームページ」にアクセスして授業を受けているのですからね。
今思い返してみると本学では2020年の時点でほぼ現在と同様のMoodleのサービスが利用可能でした。Zoomは導入されていなかったもののGoogle Meet は当時から利用可能だったはずです。つまり「遠隔授業」や「オンデマンド授業」はほとんど準備が整っていたのですね。でもコロナ禍がなければそれらが今のように一般的になったとは思えません。
いろいろな事例を聞くに付け、コロナ禍というものが以下に大きな現象だったのか、と思う今日この頃です。
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