MIT-TUT Workshop 「Robotics and the Human」が開催されました(江頭教授)
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本学とMIT(マサチューセッツ工科大学)とのコラボレーションについては以前の記事(「MITのH.Asada教授に講演していただきました」)でも紹介しましたが、今回はコラボレーションの第2弾として昨日(2024年5月20日)に「Robotics and the Human」と題したWorkshop を行いました。
MITからは以前に講演して頂いたHarry Asada教授、Neville Hogan教授とKaitlyn Becker助教の、本学からはデザイン学部の相野谷威雄講師の講演が行われました。引き続き講演者によるパネルディスカッション、MITの本学の学生によるトークなども。
学生同士の話もなかなか興味深い内容でしたが、Kaitlyn Becker助教の「ソフトロボット」の講演、というか動画が面白かったですね。
でも一番興味深かったのは講演者によるパネルディスカッションで、その中での会場からの質問でした。
質問者はおそらく本学の医療保健学部の方だと思います。内容はリハビリや介護に対してのロボットの導入について。講演者も質問者もロボット導入の必要性については共通の認識を持っているのですが、それでも現実にはなかなか導入が進まない。一体どうしてなのだろうか。一気にそこまで問題意識が共有されたのは小気味よい限り。ですが、やはりロボット開発者と実践の場にいる人との間には大きな隔たりがあるのでないか、そんな印象を受ける議論となっていました。
リハビリや介護において、人間が一体どんな情報を受け取ってどのように判断してどう対応しているのか、この一連の流れを何かの形で定式化してロボットの制御に落とし込まないと介護ロボットは成り立たないだろう。では、その「一連の流れ」はどんな規則で成り立っているのか。おそらく介助者本人にも言語化・定式化はできないのではないでしょうか。これはLLM(大規模言語モデル)が発展する前のAIの状況と同じ、というか、介護という世界はまだその状況に留まっているのではないか、これが今回のWorkshopの私の感想です。
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