やはり食べ物の腐敗には気をつけましょう(江頭教授)
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21世紀を迎えた今、世の中は日々進歩してゆくものだという常識と共に我々は生きているわけですが……
とまあ、オーバーな物言いでスタートしたのですがこれも別に言い過ぎという訳ではないでしょう。とくに私のように年をとってくると「昔と今」とを比べるときの時間幅が大きくなっているので否が応でも違いが目に付いてきます。その目線で先日の記事「最近「腐った食べ物」に遭遇していないような」なんて記事を書いてしまったのですよね。
えっ、何の話かって? 最初から説明しないと。
実は上記の記事を書いた二日後の金曜日、研究室のゼミを欠席した学生がいたのです。事前の連絡もなし。その前の時間の授業には出席していたそう。はて一体どうしたのか。同学年の学生諸君に何があったのかと聞いても皆知らないのです。気になるなあ、と思っているまま週末のお休みにはいってしまいました。
明けて月曜日、件の学生さんに話を聞くと「体調が悪くなって吐いてしまった」とか。おいおい、大丈夫か、一体どうしたの。「いやー、古くなったお弁当を無理して食べたのが悪かったんですよね。」聞けば前日のお弁当、それも冷蔵庫にいれずに部屋に置いておいたものを食べてしまったのだとか。そりゃあ、体調も悪くなるよね。
前述の記事の締めは
とはいえ、流通に携わる方々がどんなに努力しても家に届いてからの扱いはそれこそ千差万別。せっかく届けた新鮮な食材が腐ってしまうことも充分にあり得るのですから食品の管理には各自が気をつけるべきですね。
だったのですが、まさにこれが起こった、ということでしょうか。人類社会がどんなに進歩しても、やっぱりやって良いことと悪いことがあるのですなあ。
さて、件の学生さんに少し聞いてみたのですが、古いお弁当を食べているとき、とくに違和感は感じなかったそうです。
考えてみると腐敗の過程で有害な物質が発生しはじめるのと、匂いや味が変化して感じられる様になるまでの期間にはタイムラグがある、ということはありそうな話です。それに、結局この学生さんは「吐いてしまった」というのですから、お弁当の中の腐敗したものは最終的には体内から外に強制排除されている訳ですよね。
細菌の増殖、というか腐敗の過程で有害な物質が生成する以外にも、いわゆるばい菌の中には本当の毒物を発生させるものもあると言います。味や匂いではお弁当の腐敗には気がつけなかったものの、無意識の体の反応によって細菌毒の被害からは免れたのだ、と言うことも出来るかも知れません。人間の体って良くできているのですね。
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