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2024年8月

2024.08.30

アンケート等の作成に便利なGoogleフォーム(江頭教授)

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 学生の意見を聞いたり、学生の情報を集めたい、そんなときアンケートをとるのは昔から中学や高校で良く行われていたことです。大学ではどうでしょうか。私自身はあまりアンケートをとられた記憶がありませんが、単純に忘れてしまっているだけかも知れません。

 さて、本学でもアンケートを集めることは結構あります。一番多いのは授業中のアンケート、まあアンケートと言っても小テストに近いものも多いのですが。

 授業中のアンケートや小テストにはペーパーレス化するためにWebベースのeラーニングのサポート用システムの moodle が準備されています。紙で情報を集めて整理するだけでも一仕事ですから、ペーパーレス化のメリットは大きいですね。

 ただ、moodle によるアンケートには大きな欠点があります。基本的に授業に参加している人を対象としたものだ、という点。あくまでも授業のサポート用なので、応用化学科の全学生に向けた調査、とか工学部3学科の全2年生に向けたアンケートなど、クラスを越えたアンケートは作りにくい仕様になっています。

 こんな時重宝するのが google 社のサービスである Google Forms です。

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2024.08.29

公害の記憶(江頭教授)

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 「公害」という言葉を聞くことはかなり前からほとんど無くなっています。環境に関する授業のなかで私自身が口にするとき、そして海外での話題として聞くぐらいでしょうか。中高生のみなさんは歴史の授業で触れるだけかもしれません。

 しかし、私の子供の頃、1970年代ごろは公害という言葉を聞かない日がないほどに大きな関心を集めていた話題でした。今の温暖化問題と同様な、あるいはそれ以上の世間の関心事だったのです。

 子供時代の私もこの「公害」という問題に強い関心を持っていました。いえ、そんな積極的な態度ではありません。実のところ、「公害」が怖くて怖くてしかたがなかったのです。「公害の影響で得体の知れない病気になって死んでしまうのではないか」という自分自身の未来についての不安もありました。同じくらい恐ろしかったのは「公害によって文明が崩壊する」ことでした。きれいな水や空気をもとめてスモッグに覆われた廃墟の街をさまよい歩く人々、そんなイメージが頭から離れなかったのです。

 「まあ、考えすぎだよね」と言えるような極端な考えなのですが、何しろ子供のことです。恐怖心にとらわれると同時に、そんな公害を野放しにしている大人たちに激しい憤りを感じる様になってゆきました。「公害を生み出した愚かな人間たちが滅びるのは当然」などと考える様になったのは中学2年生くらいだったでしょうか。

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2024.08.28

"development"は「開発」か「発展」か(江頭教授)

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 「あ! どっちもデス」

なんて言われると返す言葉もないのですが、これは一般的な話ではありません。「sustainable development」という用語の中の"development"、これをどう訳すべきか、というお話です。

 最近有名なところでは「SDGs = Sustainable Development Goals」がありますが、これの邦訳は以下の外務省の説明にもあるとおり「持続可能は開発目標」となっていて、development = 「開発」と訳されています。

 では「持続可能な発展」という文言は?探してみると「環境基本法」に「持続的発展が可能な社会」という理念が示されています。

 さて、両者にはどんな違いがあるのでしょうか。「持続可能」とわざわざ断っているのですから、気を緩めると「持続不可能」になってしまうものだ、と考えると分かりやすいと思います。

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2024.08.27

成績登録の日(江頭教授)

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 ここのところ大学のお休みについての記事ばかり書いていて、なんだか「大学の先生は暇なんだなあ」と思われていないか、気になっているところなのですが、今回はそんな我々も働いていますよ、とアピールさせてください。

 夏休みは学生さん達にとっては気楽なお休みの期間かも知れませんが、我々教員にとっては試験やレポートの採点を行い学生の皆さんの成績を付けるという大切な作業を行う期間となっています。

 いわゆる学修支援システム(本学なら moodleですね)の導入によって以前の授業では紙を印刷した資料を配っていたものが、電子ファイルを共有することが多くなったのと同様、本学をはじめほとんどの大学では成績も電子的に処理されているかと思います。こちらは「教務システム」というのでしょうか。我々教員も書類で成績を提出することはありません。PCを利用してWEBの画面から成績を登録しています。

 そして今では学生さんの成績確認もWEB経由でできるようになりました。昔懐かしい「通信簿」は少なくとも大学からは無くなったのですね。(とはいえ、本学では成績通知の郵送は今でも行っています。でも情報は紙より電子の方が早いです。)

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2024.08.26

ハーバーとボッシュ、偉いのはどっち? 10年目 (江頭教授)

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 これは本学科1年生向けの「サステイナブル化学概論」というオムニバス形式の授業での私のレポート課題、本当は「どちらの業績を評価するか」という質問です。私の授業ではハーバーボッシュ法の説明をして、毎年この質問をすることにしています。

 ハーバーボッシュ法は空気に含まれる大量の窒素ガスを植物が利用できる形態に変化させる技術です。この方法でほぼ無尽蔵の窒素肥料を合成することが可能となり、80億を超える人口を支える現在の農業の礎となった偉大な発明です。

 ハーバーとボッシュ、フリッツ・ハーバーとカール・ボッシュ、の名前はこの空中窒素固定技術では必ず一緒に出てきます。しかし、その役割は大きく異なっていました。大ざっぱに言えば窒素、水素、アンモニアの平衡関係を解明し、高圧条件下で触媒を用い、比較的低温でアンモニアを合成する方法を考案したのがハーバーであり、高圧で水素を扱う場合に起きるいろいろな困難を一つ一つ解決して実用化したのがボッシュだ、という役割分担になります。

 さて、今年の結果はハーバーがかなり優勢でした。

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2024.08.23

力 1ニュートンとはどれくらい?(江頭教授)

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 物理学を学修するなかでほとんど最初に出てくるの「ニュートンの運動方程式」。この「ニュートン」はイギリスの学者、サー・アイザック・ニュートンのことで物理学の基礎を築いた偉大な科学者ですね。

 で、「ニュートンの運動方程式」は

f=ma (力=質量×加速度)

というもの。力が「ニュートンの運動方程式」によって計算されるのですから力の単位もこの式から求められます。SIでは

1 kg の質量の物質の速度を 1 m/s2 で加速させる力

つまり

1 kgm/s2

が力の単位となります。この単位には特別に名前が付いていて、その名も「ニュートン」。通常は「N」と表記します。

 と、まあここまでは力学の教科書なら必ず書いてあるお話。では、この「ニュートン」と言う単位は実際にはどのくらいの大きさなのでしょうか。もっと具体的に言うと「1N」というのはどれくらいの力なのでしょう?

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2024.08.22

"mass"は「質量」か?(江頭教授)

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 とある事情で英語の化学の問題の翻訳を見せてもらう機会があったのですが、今回のお話はそのときに気がついたことです。

 「○○の質量を求めよ。ただし単位はmgとする。」という記述がありました。化学の問題で物理量を答えるなら単位をつけるのが当たり前です。そこでわざわざ 「mg」と指定しているところ、物理量の数値の部分を一意に決めたいのでしょうか。マルバツ式ではなく、記述式の試験なのでそんな必要があるとは思えませんし、他の問題と比較しても何か奇妙です。

 はて、と思って原文に当たってみると「mass」を求めよ、という設問。そして単位は「mg」と指定しているのです。

 なるほど、英語の "mass"という単語には質量という限定的な意味である以前により一般的な「量」という意味があります。化学の問題の中で "mass" を求めよ、と問うた場合、物質量だと思い込む人がいるかも知れない、その事を考えて質量であることを強調するために mg という質量の単位を指定した、のではないかと想像します。

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バイオマス(biomass)のmassも「質量」というより「量」ですよね。

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2024.08.21

東京工科大学の夏休み 後編(江頭教授)

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 東京工科大学の八王子キャンパスは本日から夏休み……という話はすでにやっています。(こちらの2024/08/12の記事です。)ですが、今日(2024/08/21)も気分的には夏休みのスタートの様に感じます。いや、正確には夏休み後半のスタートというべきですね。

 実際、2024/08/19の記事ではその前日のオープンキャンパスの記事を載せましたが、その両日、ついでに昨日の三日間は八王子キャンパスは開いていたのです。

 そして本日からまたキャンパスは閉鎖、というか再びの夏休み入り。今週末までの休みで再開は8月26日の月曜日となります。

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2024.08.20

工学部の化学は「化学工学」じゃないかと思った?(江頭教授)

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 今回は、応用化学科で「化学工学」を担当する江頭です、と自己紹介しましょう。続けて「化学工学」についての説明を。

 読者のあなたがもし高校生でしたら、もしかしてこう思われたのではないでしょうか。

「機械」についての工学を行うのが「機械工学科」これは分かり易い。「電気電子工学科」はなんで「電気」と「電子」を区別するのかな?「化学」の工学をやるのは「化学工学科」だよね。あれっ?なんで「応用化学科」なんだろう…。

 実は「化学工学」は化学製品の生産技術に関する工学として出発したものです。昔は「化学機械学」などとも呼ばれていましたが、化学工場で使う個々の機械が連結されて化学プラント、コンビナートなどに発展するのとともに「化学工学」という呼び名に変わってゆきました。

 つまり、工学部の化学を「何を作るか」と「どうやって作るか」に分けたとすると、「どうやって作るか」の部分に「化学工学」という名称が割り当てられているのです。

 なぜ「どうやって作るか」の部分が化学工学になったのか?これは今となっては謎ですが私の考えを少しだけ述べさせてください。

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2024.08.19

今年最後のオープンキャンパスを実施しましたが、オンライン型バーチャルオープンキャンパスは8月31日まで開催中です(江頭教授)

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 以前このブログでも紹介した通り、8月18日の日曜日、本学八王子キャンパスのオープンキャンパスが開催されました。われわれ応用化学科も、教員、アルバイトの学生諸君が協力して訪問してくれた高校生諸君、ご父兄の皆さんをお迎えしました。

 私も張り切って朝早くに大学へ。正門を通ったときオープンキャンパスに来たのかな、という人も見かけましたがまだ朝の8時30分頃。人は少ない状況。オープンキャンパスの総合受付のある片柳研究棟正門まえもこの通りです。

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で、受付に入ったところの様子は以下の通り。10時会場の1時間30分前なのですが、実はこの後すぐにアルバイト学生の皆さんのインストラクションが始まっていました。

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それから1時間と少し。9時30分には以下の状態に。先ほどの写真よりは時間が経っていますが、まだ開場30分前なのに受付前には行列ができていました。

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2024.08.16

大雨の八王子キャンパス(江頭教授)

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 今日(2024/08/16)から明日にかけて、東京は台風7号の影響を受けて大雨になるとか。そこで思い出したのが以下の写真。これは別に今日の大雨の様子ではありません。じつは先週の金曜日、8月9日の夕方のキャンパスの様子です。

 8月9日はこちらの記事でも紹介したように我々応用化学科の「卒論中間審査会」の日でした。2会場のパラレルセッションで実施したおかげで2日目の比較的早い時間に審査会、というか発表会は終了したのですが、その日の夕方には写真のようなありさまに。この日は午前中は、というか午後もしばらく晴れていたので完全に不意打ちを受けたような感じでした。夕立、とうかゲリラ雷雨とうやつですね。

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 でも、夕立でもゲリラ雷雨でも、その特徴はすぐに止むこと。そう思って天気予報アプリの降雨レーダーを見てみると……。

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2024.08.15

8月18日、第四回目のオープンキャンパスを実施します(江頭教授)

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 まずは告知を。今年度4回目のオープンキャンパスは次の日曜日、8月18日に実施予定です。

詳細内容および申込は下記よりご確認ください。

■本学のオープンキャンパス紹介WEB

https://jyuken.teu.ac.jp/jyuken/index.html

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こちらがオープンキャンパス全体の入口です。

■来場型オープンキャンパス紹介WEB

https://jyuken.teu.ac.jp/jyuken/visit_oc_202408.html

■8月18日来場型オープンキャンパスのプログラムはこちらから。でも少し見づらいので直接以下の「イベント予約のページ」を見るのも良いでしょう。

https://www.teu.ac.jp/entrance/open/reception/index.html

上記の「イベント予約のページ」で「8月18日 八王子オープンキャンパス」という緑のタブを選択すると以下の画面に。

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ここで画面をスクロールしてゆくと工学部のイベント一覧を見ることができます。

そして興味があればそのままページ最下部の「申し込み画面へ」から予約を取りましょう。

 

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2024.08.14

熱しやすく冷めやすい空気(江頭教授)

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 先日の記事では空気と水の密度の違いについて紹介しました。もっと一般的に言えば気体と液体の違い。液体の密度は高いですが気体の密度は小さい。たとえば100℃1気圧で水が蒸発して水蒸気になるとき、1700倍に膨らみ、その密度は1700分の1に減少します。

 単純に言って気体は液体や固体にくらべてスカスカだ、ということになります。それを反映して気体の熱容量も液体と大きく異なっています。おっと、これも条件をハッキリしないといけません。体積基準での熱容量が大きく異なる、ということです。逆に言うと質量基準で考えるとそんなに変わらない(同じではありませんが)という事になります。

 例えば1m3の空気を加熱する場合を考えてみましょう。前回の教訓に従って条件を明らかにしましょう。20℃1気圧で1m3 の空気を1℃加熱するのに必要な熱量を計算してみましょう。20℃1気圧で1 m3 の空気は 41.6 mol になります。 1 mol の2原子分子の定圧比熱は 7/2 R (Rはガス定数)ですから 29.1 J/(K mol) 。 41.6 mol の物質量なら熱容量は1.2×103 J/(K m3) となります。

 一方 1 m3 の水(これも20℃1気圧)を加熱すにはどのくらいの熱量が必要なのでしょうか。1 m3 の水は106 g。1gあたり1℃温度を上げるには4.2 Jが必要なので 4.2×106 J/(K m3 ) となり、空気の場合の3500倍の差が生じます。

 ちょっとイメージが湧かないですか?

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2024.08.13

「宅配便」?「宅急便」?(江頭教授)

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 一般には「宅配便」。「宅急便」はヤマト運輸が運営している宅配便サービスの名称です。


 というのが最小限の答えですが、60代の私としては一言付け加えたくなります。ヤマト運輸が「宅急便」のサービスを開始したのが1976年だといいますが、それ以前には「宅配便」に相当するサービスは存在していませんでした。


 「宅配便」以前に存在したのは郵便小包と「チッキ」とよばれた鉄道による運送サービスでした。私が小学生低学年かそれ以前でしょうか。母親が実家からチッキで送られた荷物を受け取りに自動車で名古屋駅まで行くのに連れて行かれた記憶がうっすらと残っています。母は幼い私を家に残しておけないので一緒に車に乗せていったのでしょう。駅と駅の間しか輸送することのできない不便なシステムだったのですね。


 さて、私が中学生くらいのころに「宅配便」が登場しました。年老いた母親からの電話で「荷物を送ったよ」告げられる都会暮らしの主婦の家に、まさにその電話の最中に荷物が届く、というCMをよく覚えています。子ども時代のチッキのシチュエーションとのコントラストがそれほどに印象的だった、ということでしょうか。


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2024.08.12

東京工科大学の夏休み(江頭教授)

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 今日は山の日、じゃなくて本当の昨日(2024/08/11)が山の日で、今日はその振替休日ですね。でも今日がお休みなのは「夏休み」「お盆休み」と感じているひとも多いのではないでしょうか。東京工科大学の八王子キャンパスもその例に漏れず、本日2024/08/12がお休みなのは、まあお盆休みと言うべきところでしょう。

 前期の授業が終了したのが8月6日(こちらの記事にも書きました)、8月7日からは一応夏休みに入りました。一応、と書いたのは4年生諸君には「卒業研究中間審査会」という大きなイベントが残っていたから。(中間発表会についてはこちらこちらの記事に。)もっと言うと大学院の修士課程2年生の諸君にも修士課程の「中間審査会」がちょうど8月7日にありましたね(こちらの記事)。

 もっと言うとオープンキャンパスなども開催されたので期末試験から先週の末(卒論中間発表会の終了日)までの間はとにかくイベント続きで「お休み」という実感の乏しい期間だったのですが、さあ、本日からは本当のお休みがスタートすると言って良いでしょう。

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2024.08.09

卒業論文中間発表会 二日目(江頭教授)

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 昨日(2024/08/08)はじまった工学部応用化学科の卒業論文中間発表会(中間「審査会」が正式名称ですね)ですが、2会場同時並行のパラレルセッションでも1日でわ終わりません。本日はその第2日となっています。

 実はこの中間発表会に合わせて最終発表をする学生さんもいるのです。それは「学士・修士一貫早期修了プログラム」の対象となっている学生さん達です。

 まず「学士・修士一貫早期修了プログラム」ですが、これは学部課程と修士課程を一貫教育として通常より短い5年間で修了し、「学士」と「修士」の学位が両方取得可能な制度です。学部課程が本来4年のところを短縮して3年半に。そして修士課程2年を1年半で終えるコースなので、卒論の発表会も必然的に半年ずれることになるのです。そこでこの制度を利用している学生さん達は、今回の中間発表会に合わせて卒業研究の最終発表会を行うことになっているのです。

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 発表会開場には実は座席指定が。というか、発表者の座席が指定されているのです。これはコロナ禍に際してソーシャルディスタンスを確保するために始まったのですが、スムーズに交代するための工夫としていまでも続けられているのです。

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2024.08.08

卒業論文中間発表会(江頭教授)

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 本日8月08日から東京工科大学工学部応用化学科の「卒業論文中間審査会」が開催されています。

 卒業研究は4年生の前期と後期、まる1年かけて行うもので、最終的な成果は来年2月ころの最終報告会で審査されるのですが、今回の中間発表会はスタートからちょうど折り返し点くらい。前期での卒業研究の経過を発表するものです。

 審査は口頭発表によるもの。発表7分、質疑3分となっています。いままで、コロナで中断したこともあるのですが、基本的にこの中間発表会は学科の4年生が全員発表し、各自の発表を全員(教員も含めて)が聞く、というスタイルでした。でも、今年からはやり方を変えて全体を二つのセッションに分けての開催という形式に。二つ(あるいは三つ以上)のセッションが並行して行われる形式をパラレルセッション方式と言いますが、今回からこの形式になるのです。それぞれの発表を聞く人数は半分になりますが、そのおかげで発表会の時間は短縮されることとなります。

 さて、以下の写真が今回の発表会場の様子です。

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2024.08.07

修士(博士課程前期)中間審査会が開催されました(江頭教授)

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 我々東京工科大学工学部応用化学科には学部だけでなく大学院もあります。つまり学部4年が終わって学士になったあと、後2年で修士、あるいは5年で博士を取得するコースというわけです。ただ、応用化学科に1対1で対応する「応用化学専攻」があるわけではありません。

 代わりに工学研究科サステイナブル工学専攻という専攻があって、ここに応用化学科をはじめとする3学科が一緒に接続している形になっています。つまり、応用化学科から大学院に進学した人も、工学部の他の学科、機械工学科や電気電子工学科から進学した人も同じ専攻の所属になる、ということですね。

 さて、昨日8月6日に件のサステイナブル工学専攻の「修士(博士課程前期)中間審査会」が開催されました。これは大学院の修士課程の2年生の審査会です。修士の研究をはじめて1年半、そして修了までにあと半年という時点で自分の研究成果を報告し指導教員以外の先生と質疑をしアドバイスをもらう、という場です。

 大学院の研究ともなればそれなりにボリュームがありますから発表時間15分、質疑10分と、それなりの時間を確保しての実施です。その一方で工学部の各学科から進学した学生が一緒に行う審査会なので人数もそれなりに。結果として会場を四分割しての実施となりました。応用化学科の研究室に所属している修士の学生諸君は2会場にわかれて発表を行うことに。先生かたはその2会場を行ったり来たりということに。

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2024.08.06

前期試験終了、明日から夏休み(江頭教授)

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 本学の前期期末試験は本日、8月6日で終了。明日から八王子キャンパスは夏休みに入ります。もっとも、先週末の8月2日までにほとんどの試験は終了していましたから、大部分の学生にとってはもう夏休みは始まっているのかも知れませんね。

 その「ほとんどの学生」に含まれないのが本学科の四年生達。授業は一応終了しましたが、一番の大物、卒業研究Ⅰ(卒業研究は前期後期にわたって行われますが成績評価上は前期をⅠ、後期をⅡとして区別しています)の実質的な試験である「中間審査会」がまだ終わっていないのです。

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2024.08.05

水と空気はどっちが重い?(江頭教授)

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 いや、別に「水1トンと空気1トン」みたいなナゾナゾをやりたいわけではありません。普通に考える様に同じ体積での比較、つまり密度の違いのお話しです。水が重いのは考えるまでもないことですが、まずは基本的な情報から。


 水の密度は1mL当たり1g。これはOKですね。では空気はどうでしょうか。空気の密度を求めるには「1molの気体は標準状態で22.4L」ということを覚えていると便利です。空気が酸素20%、窒素80%の混合気体だとすると平均分子量28.8の気体だと見なすことができます。22.4Lで28.8gですから1L当たり約1.3g、1mL当たりなら1.3mgとなります。まさに水より桁違いに軽いわけです。


 さて、ここからが本題。さきほど「標準状態で」と書きましたが、これは0℃1気圧の条件です。室温付近、20℃1気圧では空気はもう少し軽くなりますが、もっと違った条件ならどうでしょう。水が空気より軽くなる条件はあるのでしょうか。


Soda pop. Champagne. Effervescent drink. Fizz. Underwater fizzing air, water or oxygen  bubbles on white  background. Fizzy sparkles in sea, aquarium.  Undersea vector texture.

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2024.08.02

雑誌「ノジュール」のこと(江頭教授)

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 最近タブレットを更新したのでいろいろ設定やファイルを整理していたのですが、その流れで堺屋太一氏の著書「団塊の世代」を読み返しています。(いや片付けに集中すべきなのですが……。)そこで思い出したんですよね。雑誌「ノジュール」のことを。

 まず「ノジュール」というタイトルですが、これは英語の「nodule」から来ています。実際、この雑誌のWEBサイトには以下のような説明が。

ノジュールとは、鉱物学の専門用語で硬くて丸い石球(団塊)のこと。

「団塊の世代」の語源となったもので、球の中心にアンモナイトや三葉虫などの化石が入っていることがあります。

とあります。要するにいわゆる「団塊の世代」向けの雑誌だといということですね。

 とはいえ、この雑誌には「50代からの旅と暮らしの発見マガジン」というサブタイトルが。いや、50代はさば読みすぎでしょう。

 では、正確には団塊の世代は何歳の人のことなのでしょうか?先にあげて堺屋太一氏の「団塊の世代」がその語源なのですが、その中で氏は

日本民族は、終戦直後の一九四七年から四九年にかけて、空前絶後の大繁殖を行った。この三年間に生まれた日本人は、その直前よりも二〇パーセント、直後より二六パーセントも多いのである。

と述べています。

 ですから今(2024年時点で)は74歳から76歳の人、というのが団塊の世代の厳密な定義と言えるでしょう。

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2024.08.01

8月4日、第三回目のオープンキャンパスを実施します(江頭教授)

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 まずは告知を。今年度3回目のオープンキャンパスは8月4日の日曜日に実施予定です。

詳細内容および申込は下記よりご確認ください。

■本学のオープンキャンパス紹介WEB

https://jyuken.teu.ac.jp/jyuken/index.html

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こちらがオープンキャンパス全体の入口です。

■来場型オープンキャンパス紹介WEB

https://jyuken.teu.ac.jp/jyuken/visit_oc_202408.html

■8月4日来場型オープンキャンパスのプログラムはこちらから。でも少し見づらいので直接以下の「イベント予約のページ」を見るのも良いでしょう。

https://www.teu.ac.jp/entrance/open/reception/index.html

上記の「イベント予約のページ」で「8月4日 八王子オープンキャンパス」という緑のタブを選択すると以下の画面に。

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ここで画面をスクロールしてゆくと工学部のイベント一覧を見ることができます。

そして興味があればそのままページ最下部の「申し込み画面へ」から予約を取りましょう。

 

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