AIに課題をやってもらった。その3 Copilot編(江頭教授)
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本学応用化学科の1年生諸君を対象とした授業の課題
N2とH2からNH3を合成するプロセス、ハーバー・ボッシュ法が実用化された経緯(歴史)について調べて簡単にまとめたのち(注) 、ハーバーと ボッシュ、どちらの業績を評価するか(どちらが偉いか)、君自身の考えを述べよ。
注:引用元を明示すること。引用した内容と自分が考えた内容が区別できるように書くこと。
について、ChatGPTに答えてもらったのがこちらの記事、そしてgoogle Geminiおなじ質問をしたのはこちら。ということで、今回は期待の新星(?) Microsoft社の Copilot に同じ質問をしてみました。
質問を入れるとこんな感じに回答が返ってきました。見た目、ChatGPTによく似ているなあ。Microsoft社はOpenAI社に投資しているそうですから親密な関係があるのかも。でも内容は結構ちがっています。
まず明らかなのは回答の文章の短さ。要点をスッキリまとめているというか素っ気ないというか。これは ChatGPT とも Gemini とも異なる特徴ですね。そして結果が「ハーバー推し」というのも特徴です。
ちなみにここで用いられている
ボッシュの貢献も素晴らしいですが、ハーバーの理論がなければ、実用化は成し得なかった
という言い方は学生さんの実際のレポートにも多く出てくるものです。(どこかにオリジナルがあるのかも……などと懐疑的になってしまいます。)
そして、もっとも特徴的なのが最後の「あなたはどちらの業績を評価しますか?」という問いかけ。いや、私がレポート課題を出しているんですけど。
なんか、このなれなれしさ、いや、距離感の近さ、がなによりも Copilot の特徴の様に思います。
おまけ
これまで通り、以下にCopilotの出力を載せておきましょう。
ハーバー・ボッシュ法の実用化経緯
ハーバー・ボッシュ法は、1909年にドイツの化学者フリッツ・ハーバーとカール・ボッシュによって開発された。このプロセスは、大気中の窒素と水素を高温高圧の条件下でアンモニア(NH₃)に変換するもので、農業用肥料の生産に革命をもたらした。
ハーバーとボッシュの業績評価
フリッツ・ハーバーは、このプロセスの基礎となる化学反応を発見し、理論的な枠組みを確立した。一方、カール・ボッシュは、この理論を実際の工業プロセスとして実現し、大規模なアンモニア製造を可能にした。
自分の考え
個人的には、ハーバーの業績がもっとも重要だと考えます。なぜなら、彼がこのプロセスの基礎となる化学反応を発見し、その後の研究の道を開いたからです。ボッシュの貢献も素晴らしいですが、ハーバーの理論がなければ、実用化は成し得なかったでしょう。
どちらの業績も非常に重要であり、両者の協力がこの革新的なプロセスを可能にしたことは間違いありません。あなたはどちらの業績を評価しますか?
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