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AIに課題をやってもらった。その2 Gemini編(江頭教授)

| 投稿者: tut_staff

 本学応用化学科の1年生諸君を対象とした授業の課題

N2とH2からNH3を合成するプロセス、ハーバー・ボッシュ法が実用化された経緯(歴史)について調べて簡単にまとめたのち(注) 、ハーバーと ボッシュ、どちらの業績を評価するか(どちらが偉いか)、君自身の考えを述べよ。

注:引用元を明示すること。引用した内容と自分が考えた内容が区別できるように書くこと。

について、前回はChatGPTに答えてもらいました。今回はChatGPTの対抗馬と目される(?)GoogleのGemininiに答えてもらいましょう。以下の様に前回と全く同じ内容をGeminiのプロンプトに入れます。(正確には 「Gemini Advanced 1.5 Pro 搭載」と有りました。)

Photo_20241124205201
で、その回答を以下に。
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 Geminiの回答は顔写真入り。ちょっと凝っていますね。さて、ハーバーとボッシュ、どっちが選ばれるのでしょうか?

 

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 結果は上の図のとおり。なんと Gemini もChatGPTと同様、ボッシュ推しなんですね。

 実は Gemini の全身である Bard にも同じ質問をしたことがあります。(2023.05.12のこの記事。)そのときの結論は

 うーん、このBardというシステム、なんか「テキトーなことを言って」「問いただされるとすぐに折れて」「簡単に投げ出す」というのが私の第一印象です。驚くほどChatGPTと似ているなあ。

だったのですがChatGPT同様、Gemini(というかBard)も著しい進化を遂げていて洗練された回答を返してくるようになったのですね。(いや、最後の結論「驚くほどChatGPTと似ているなあ。」は今でも有効なんですが……。)

江頭 靖幸


おまけ

 以下にGeminiの出力を載せておきましょう。


ハーバー・ボッシュ法の歴史と評価

ハーバー・ボッシュ法とは

ハーバー・ボッシュ法は、窒素 (N2) と水素 (H2) からアンモニア (NH3) を合成する工業的なプロセスです。この方法は、現代の農業に不可欠な窒素肥料の大量生産を可能にし、世界の人口増加を支える重要な技術となっています。

ハーバー・ボッシュ法の歴史



  • 1900年代初頭: 世界的な人口増加に伴い、食糧増産のための窒素肥料の需要が高まりました。しかし、当時の窒素肥料は天然資源に依存しており、供給が限られていました。
  • 1909年: フリッツ・ハーバーが、高温高圧下で鉄を触媒として窒素と水素を反応させることでアンモニアを合成することに成功しました。
  • 1913年: カール・ボッシュが、ハーバーの研究成果を基に、工業的なアンモニア合成プラントを建設しました。これにより、ハーバー・ボッシュ法によるアンモニアの大量生産が始まりました。
  • その後: ハーバー・ボッシュ法は改良を重ね、現在でも世界中でアンモニア生産に利用されています。

引用元:

「ハーバー・ボッシュ法 - Wikipedia」https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%9C%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5%E6%B3%95

ハーバーとボッシュ、どちらの業績を評価するか

ハーバーとボッシュ、どちらの業績をより高く評価するかは難しい問題です。

ハーバーは、窒素と水素からアンモニアを合成するという化学反応を発見し、実験室レベルで成功させました。これは、それまでの化学の常識を覆す画期的な発見であり、ノーベル化学賞を受賞するほどの功績です。

一方、ボッシュは、ハーバーの発見を工業化し、大量生産を可能にしました。ボッシュは、高温高圧に耐える反応容器の開発や、効率的な触媒の探索など、数々の技術的な課題を克服しました。彼の貢献がなければ、ハーバー・ボッシュ法は実用化されず、世界に大きな影響を与えることはなかったでしょう。

私自身の考えとしては、ボッシュの業績をより高く評価したいです。ハーバーの発見は素晴らしいものでしたが、それはあくまで実験室レベルでの成功でした。ボッシュは、その発見を現実世界の問題解決に結びつけ、社会に貢献しました。彼の技術者としての能力と、社会への貢献意欲は高く評価されるべきです。

もちろん、ハーバーの功績も忘れてはなりません。彼の基礎研究がなければ、ボッシュの技術開発も存在しなかったからです。ハーバーとボッシュ、二人の功績があってこそ、ハーバー・ボッシュ法は完成し、世界に貢献できたと言えるでしょう。

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