« 今年度の授業は先週金曜日(1月10日)に終了しました(江頭教授) | トップページ | 核融合は未来のエネルギー源か(江頭教授) »

「社会連携演習Ⅰ最終発表会」を実施しました(江頭教授)

| 投稿者: tut_staff

 本学工学部の特徴の一つ、コーオプ教育。その最初の授業と位置づけられるのが1年生後期の授業「コーオプ演習Ⅰ」ですが、新カリキュラムからは名前が変更になって「社会連携演習Ⅰ」となりました。とはいえ、内容は今までと同じ。最新の工学・技術的トピックスについて調査し、発表すること。グループワークを中心とした授業で、賛否のわかれる技術上の課題やサステイナブル社会に関連する新技術などを対象として調査を行い、調査結果に基づいたディスカッションの内容を発表します。

 先週の金曜日、1月10日にこの「コーオプ演習Ⅰ」改め「社会連携演習Ⅰ」の最終発表会が開催されました。

 実は昨年の末にはこの最終発表会前の予選が行われていました。その際にも感じたのですが、今回の発表、というか1年生での発表はある意味特別な発表と言えるかも知れない、そんな事を思いました。なぜなら、学生諸君はまさに工学の勉強を進めている最中で、やがて社会の問題に対しても工学の関わるもの、という立場から発言することになるでしょう。でも、この発表をした1年生の時点では、まだまだ立場の定まらない、ある意味で世の中一般の人、という立場にあるのです。彼らが数年後に自分の発表を見返したとき、それはどのように見えるのでしょうか?楽しみだ、というのは少し意地悪かもしれません。

 さて、今回も例年の(「コーオプ演習Ⅰ」ですが)同様、いろいろなテーマがありました。どの班も短い時間の中でよく調べていたと感じましたが、中でも印象的だったのは「核融合発電の実現に向けて」という発表でした。

Photo_20250113205701

 この発表、発表そのものも良かったのですが、それよりも印象的だったのは学生さん達からのリアクションです。発表が終了すると質疑応答の時間が取られるのですが、その質疑が他の発表と比べると明らかに熱量が違うのです。例えば、普通の発表なら発表について聞いたことを中心として、それに関する疑問を問うものがほとんど。しかし、この「核融合」の発表については、発表のなかで触れられなかった点にまで議論が及んでいました。「この点について触れられていなかったのですが、どう考えますか」というタイプの質問が、それも1件に留まらなかったのです。

 こういう質問がでる、ということはこの発表を聞く前から核融合について調べていた人たちがいる、ということですよね。今の学生さん達にとって核融合は「気になる技術」なのでしょうか。あらたな核融合ブームが来ているのかも知れません。

 昔は私自身も核融合に興味があったので、若い人たちの関心が高まっているとしたら、嬉しい限り。そんな感想をもった「社会連携演習Ⅰ最終発表会」でした。

江頭 靖幸

 

« 今年度の授業は先週金曜日(1月10日)に終了しました(江頭教授) | トップページ | 核融合は未来のエネルギー源か(江頭教授) »